画面・帳票サポートシステム XMAP3 開発ガイド


9.4.3 入出力フィールド

入出力フィールドは,キーボードなどからデータを入力するとき,およびAPから渡されるデータを表示するときに使用します。初期表示値(出力データ)を表示し,書き換えが必要な場合だけ入力するような使い方ができます。

フィールドの表示属性の標準値は文字色が「緑」です。

〈この項の構成〉

(1) 設定できる項目

入出力フィールドの項目と設定できる値を次の表に示します。

表9‒7 入出力フィールドの項目と設定できる値

項目

動的変更

設定できる値

使用目的

数字,カナ,英数,日本語,パスワード,MCR

表示方法

入力可能-標準表示,入力可能-文字だけ非表示,入力不可-標準表示,入力不可-文字だけ非表示

遷移条件

手動スキップ・右寄せ,手動スキップ・全桁必須,手動スキップ,自動スキップ

文字色

白,赤,緑,青,紫,空,黄

フィールド反復

回数

縦方向:1〜24,横方向:1〜80

間隔

縦方向:0〜22,横方向:0〜78

反転表示する

チェックあり/チェックなし

カーソル設定(初期カーソルを本フィールドに設定する)

チェックあり/チェックなし

入力済み(入力しなくても表示データをAPに返す)

チェックあり/チェックなし

自動送信(入力直後にAPへ制御を渡す)

チェックあり/チェックなし

入力必須(入力しない時はエラーにする)

チェックあり/チェックなし

モジュラスチェックを行う

チェックあり/チェックなし

使用目的が「数字」の場合に,モジュラスチェックは利用できます。

印字する

チェックあり/チェックなし

コメントの記述

文字数:40文字(半角)

APが受け取る項目

データ名

9.5 APが受け取る項目およびAPが渡す項目」を参照

データ長

データ型

桁寄せ

埋字

初期値(入力)

下位項目

APからデータを表示する

データ長を変更する

APが渡す項目

データ名

9.5 APが受け取る項目およびAPが渡す項目」を参照

データ長

データ型

桁寄せ

埋字

初期値(出力)

下位項目

自由な設定

動的変更(APから表示属性を変更する)

(凡例)

○:動的変更できる。

−:動的変更できない,または,該当しない。

(2) 表示形式

入出力テキスト/入出力フィールドの表示形式と同じです。ただし,入出力フィールドの場合,アンダードットが付きます。枠は付きません。また,入力データの長さが,入力開始位置から行の最後までの長さを超える場合,入力しきれないデータを継続行として次行に入力できます。このとき,データの入力開始位置はフィールドのどこであってもかまいません。

(例)

[図データ]

反復表示

フレームを利用して反復表示ができます。フレームについては,「8.5.19 フレーム」を参照してください。

(3) 入力データのチェック

扱うデータの種類や空白の使い方を指定して,入力データをチェックします。

(a) 使用目的による入力データのチェック

使用目的によって,入力データをチェックできます。使用目的と入力データの関係については,「12.1.10 使用目的と詳細目的」の表12-8を参照してください。

(4) カーソルの遷移

遷移条件が指定できます。

(5) 入力時のAPの操作

APの入力論理マップには次の内容を格納します。

(a) 入力データ項目

  • 下位項目を利用したチェック

    必要に応じて下位項目を設定できます。下位項目を設定すると,データをコードデータのように区切ってチェックしたり,1文字の繰り返しデータのようにして,1文字ずつチェックしたりできます。

    下位項目については,「9.5(3) 下位項目」を参照してください。

  • 入力データのチェック

    どのような操作が起こったかをチェックするためのコードを通知します。

    • コードエラーの通知

      オブジェクトで受け付けるデータやチェック内容を指定し,不正な文字を入力した場合にエラー通知文字(標準はHIGH(X'FF'))をAPへ返します。

    • データ消去の通知

      フィールドキーでデータを消去した場合などに,データ消去通知文字(標準はLOW(X'00'))をAPへ返します。

    • データ未入力の通知

      ・初期値を返す場合

      (例)

      テキスト・フィールドで初期値に「ABC」の文字を設定し,データを入力しない場合に初期値の「ABC」をAPへ返します。

      ・初期クリア文字を返す場合

      初期値の文字を設定しないで,データを入力しない場合に初期クリア文字(標準は埋字と同じ文字)を返します。

      (例)

      使用目的が「英数」の場合は埋字(スペース)を,「数字」の場合は埋字(ゼロ)をAPへ返します。

      エラー通知文字,データ消去通知文字および初期クリア文字は,ドローセットアップで変更することもできます。

(b) 入力バイト数格納項目(オプション)

実際にキー入力した文字のバイト数(半角の桁数)が入ります。入力バイト数格納項目については,マニュアル「XMAP3 プログラミングガイド」の「入力バイト数格納項目の論理マップ生成規則とマッピング規則」の説明を参照してください。

(6) 入出力フィールドでの定義とAPの実行結果

XMAP3での入出力フィールドの定義と,APでの実行結果の関係は「12.1.10 使用目的と詳細目的」の表12-8を参照してください。なお,CUI画面の入出力フィールドでは「詳細目的」は指定できません。

(7) 出力時のAPの操作

出力時のAPの操作については,「9.4.2 出力フィールド」を参照してください。

(8) 表示属性の動的変更

入出力フィールドでは,表示属性をAP実行時に変更できます。表示属性の動的変更については「8.2.4 表示属性の動的変更」を参照してください。