Hitachi

XMAP3 Version 5 画面・帳票サポートシステム XMAP3 概説


2.1.1 XMAP3の業務システムの構築手順

XMAP3の業務システムを構築する手順の説明です。

  1. 画面・帳票の設計

  2. マップの生成

  3. APの作成

  4. APのコンパイル,リンケージ,テスト

  5. 業務の実行および運用・保守

各機能については,「3. 製品紹介」を参照してください。

ポイント

画面・帳票設計,マップ生成は,Windows版XMAP3で実行します。APのコーディングは,Windows上でもUNIX上でもできます。

Windows版XMAP3の実行環境でAPを使用する場合は,Windows上でAPをコンパイルします。

UNIX版XMAP3実行環境でAPを使用する場合は,マップをUNIXマシン上に転送してから,UNIX上でAPをコンパイルします。

図2‒1 XMAP3の業務システムを構築する手順

[図データ]

  1. 画面・帳票の設計

    実際に画面・帳票を作成する前に,どのような形式の画面・帳票を作成するかを設計します。作成したい画面や帳票のレイアウト,画面の遷移などを考えます。

    レイアウトはXMAP3のウィンドウ上で直接定義するので,ここでは,ラフスケッチなどで大体のイメージを把握しておきます。また,ここで,あらかじめデータ設計をしておきます。画面または帳票の設計については,マニュアル「XMAP3 開発ガイド」またはマニュアル「XMAP3 プログラミングガイド」を参照してください。

  2. マップの生成

    手順1.で考えたイメージを基に,ドローを使って画面,帳票,または書式のレイアウトを定義します。

    レイアウトの定義を始める前に,必要に応じてXMAP3の開発環境をカスタマイズします。カスタマイズした開発環境の情報は,必要に応じてフォルダ(ドローセットアップ情報フォルダ)に保存します。開発環境の設定には,ドローセットアップを使います。

    また,レイアウトのひな型となるレイアウトパターンレイアウト部品も必要に応じてドローで作成しておきます。

    レイアウトに問題がなければ,レイアウトの定義情報をマップの定義情報を格納するファイル(マップ定義ファイル)に保存し,APの実行に必要なマップを生成します。

    なお,Windowsマシンでドローセットアップを使って設定した開発環境は,XMAP3 Developerの環境ファイル操作を使って,ほかのWindowsマシンに配布できます。

    画面,帳票,または書式の開発については,マニュアル「XMAP3 開発ガイド」を参照してください。

  3. APの作成

    XMAP3では,コーディングのひな型となるAPパターンAP部品を用意しています。プログラムの処理内容に応じたAPパターン・AP部品を利用し,コーディングします。

    APの作成については,マニュアル「XMAP3 プログラミングガイド」を参照してください。

  4. APのコンパイル,リンケージ,テスト

    作成したAPをコンパイラでコンパイルし,リンケージします。

    UNIX版XMAP3の場合は,UNIX上のコンパイラでAPをコンパイルするため,マップをUNIXに転送してからコンパイルしてください。

    APのコンパイル,リンケージについては,マニュアル「XMAP3 プログラミングガイド」を参照してください。

    APをテストする前に,APの実行環境を設定します。実行環境の設定方法は,XMAP3が動作するOSによって異なります。

    適用OS

    実行環境の設定方法

    Windows版XMAP3

    GUIで操作するXMAP3のセットアップ機能を使用します。セットアップ機能を次に示します。

    • 表示・印刷セットアップ

      XMAP3の画面および帳票に関する環境を設定します。

    UNIX版XMAP3

    環境設定ファイルをテキストエディタで編集します。

    注※

    表示・印刷セットアップは,次に示す製品で提供します。

    ・XMAP3 Server Runtime

    ・XMAP3 Client Runtime

    ・XMAP3/Web for Cosminexus

    APのテストについては,マニュアル「XMAP3 実行ガイド」を参照してください。

  5. 業務の実行および運用・保守

    実行する前に,画面の外観や操作キーの割り当て,プリンタの印刷モードなどを設定します。実行環境の設定方法は,XMAP3が動作するOSによって異なります。

    適用OS

    実行環境の設定方法

    Windows版XMAP3

    GUIで操作するXMAP3のセットアップ機能を使用します。セットアップ機能を次に示します。

    • 表示・印刷セットアップ※1

      XMAP3の画面および帳票に関する環境を設定します。

    • C/Sセットアップ※2

      C/S構成に関する環境を設定します。

    • 印刷拡張セットアップ※2

      帳票印刷に関する拡張機能の環境を設定します。

    UNIX版XMAP3

    環境設定ファイルをテキストエディタで編集します。

    注※1

    表示・印刷セットアップは,次に示す製品で提供します。

    ・XMAP3 Server Runtime

    ・XMAP3 Client Runtime

    ・XMAP3/Web for Cosminexus

    注※2

    C/Sセットアップおよび印刷拡張セットアップは,XMAP3 Server Runtimeで提供します。

    XMAP3 Client RuntimeをインストールしたマシンにXMAP3 Client 印刷拡張機能をインストールすると,XMAP3 Server Runtimeの機能である印刷拡張セットアップを使用できるようになります。

    ポイント

    C/S構成の場合,クライアント側とサーバ側のXMAP3の両方で,表示・印刷セットアップを実行します。

    Webシステム構成の場合,表示・印刷セットアップはWebサーバ側だけで,Webクライアントには表示・印刷セットアップはありません。Webクライアントの画面の外観や操作キーの割り当て,プリンタの印刷モードなどは,Webサーバ側で設定します。

    • APの実行

      各種の設定が完了したら,APを実行します。必要に応じて,ハードコピーで画面を印刷物として保管したり,ロギング支援で実行時のログ情報を取得したりします。

    • バックアップの取得

      Windows版XMAP3の場合,表示・印刷セットアップなどで設定した実行環境は,XMAP3 Server RuntimeまたはXMAP3 Client Runtimeの環境ファイル操作を使ってバックアップできます。バックアップした実行環境は,JP1/NETM/DMなどを利用して配布し,環境ファイル操作を使ってリストアします。

    • APの保守

      運用では,完成したファイルやAPを保守します。AP実行時,APから出力したデータが正しく画面に表示されているか確認したいときや,トラブルが発生したときのデバッグなどに,ハードコピーを利用できます。また,ロギング支援を使用してログ情報を確認したり,実行環境の情報を確認したりできます。

    業務の実行および運用・保守については,マニュアル「XMAP3 実行ガイド」を参照してください。