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ノンストップデータベース HiRDB Version 10 構造型データベース機能


9.1.1 オペランドの形式と説明

〈この項の構成〉

(1) オペランドの形式

  set pd_structured_shmpool_dicsize = SDBディレクトリ情報の常駐領域サイズ
 
〔set pd_structured_advance_resident ={use|nouse}〕

(2) オペランドの説明

●pd_structured_shmpool_dicsize =SDBディレクトリ情報の常駐領域サイズ

〜<符号なし整数>((1〜2000000))(単位:キロバイト)

共用メモリ上に確保されるSDBディレクトリ情報の常駐領域の大きさを指定します。

このオペランドに指定した大きさの常用常駐領域が各ユニットに確保されます。高速系切り替え機能を使用している場合は,待機系ユニットにも常用常駐領域が確保されます。

また,pd_structured_advance_residentオペランドにuseを指定した場合は,このオペランドに指定した大きさの事前常駐領域が,ユニットごとに確保されます。高速系切り替え機能を使用している場合は,待機系ユニットにも事前常駐領域が確保されます。

《指定値の目安》
  • 指定値の目安については,「3.4.2(2) システム共通定義pd_structured_shmpool_dicsizeオペランドに指定する値」を参照してください。

  • pdsdbdefコマンドを実行してSDBディレクトリ情報ファイルを作成したときに,SDBディレクトリ情報長がKFPB61231-Iメッセージに表示されます。表示されたSDBディレクトリ情報長を目安にこのオペランドの指定値を決めることもできます。

    (例)

    KFPB61231-I SDB directory information file assigned, file="/home/user01/pdsdb/pdsdbdir",

    num=48, size=577208, time stamp=2012120615420155(2012120615183822)

    sizeにSDBディレクトリ情報長(単位:バイト)が表示されます。表示されたSDBディレクトリ情報長以上の値をこのオペランドに指定してください。

  • HiRDBの再起動を必要としないSDBデータベースの定義追加または定義変更をする場合,定義追加または定義変更する分のSDBディレクトリ情報長も加算して,このオペランドの指定値を決めてください。

《注意事項》
  • このオペランドは必ず指定してください。省略した場合,HiRDBを開始できません。

  • SDBディレクトリ情報長が2,000,000キロバイトを超える場合は,このオペランドの指定値に関係なく,メモリにSDBディレクトリ情報を常駐できないため,SDBデータベースにはアクセスできません。

  • SDBディレクトリ情報長が2,000,000キロバイトを超えていないかどうかは,「3.4.2(2)(a) SDBディレクトリ情報長の計算式」に記載されている計算式から算出して確認してください。または,pdsdbdefコマンドを実行してSDBディレクトリ情報ファイルを作成したときに出力されるKFPB61231-Iメッセージのsizeに,SDBディレクトリ情報の長さが表示されるため,そこで確認してください。

  • SDBディレクトリ情報の常駐領域サイズが不足している場合,HiRDBを開始することはできません(KFPB62900-Eメッセージが出力されます)。この場合,このオペランドの指定値を大きくしてください。

  • HiRDBはこのオペランドで指定されたメモリサイズに,HiRDBの開始に必要なメモリサイズを加算して共用メモリを確保します。このため,このオペランドの指定値が大き過ぎると,共用メモリが不足して,HiRDBを開始できないことがあります。

pd_structured_advance_resident ={use|nouse

SDBディレクトリ情報を格納する事前常駐領域を確保するかどうかを指定します。HiRDBの再起動を必要としないSDBデータベースの定義追加または定義変更をする場合は,事前常駐領域が必要になるためuseを指定してください。

use:

事前常駐領域を確保します。useを指定すると,常用常駐領域と事前常駐領域の2つの常駐領域が確保されます。

nouse:

事前常駐領域を確保しません。nouseを指定すると,常用常駐領域だけが確保されます。

《注意事項》

このオペランドにuseを指定した場合,pd_structured_shmpool_dicsizeオペランドで指定した大きさの常用常駐領域と事前常駐領域の2つの領域が共用メモリ上に確保されます。そのため,SDBディレクトリ情報の常駐領域は2倍必要になります。