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ノンストップデータベース HiRDB Version 10 構造型データベース機能


4.5.1 SDBデータベースを作成する前に必要な作業

実行者 HiRDB管理者

SDBデータベースを作成する前に必要な作業について説明します。定義系SQLの実行が必要な場合は,データベース定義ユティリティ(pddef)またはHiRDB SQL Executerを使用してください。

〈この項の構成〉

(1) クライアント環境定義の設定

次に示すクライアント環境定義を設定してください。クライアント環境定義の設定方法については,マニュアル「HiRDB UAP開発ガイド」を参照してください。

(2) パスワードの変更

HiRDB管理者用の認可識別子のパスワードが,認可識別子と同じ文字列になっている場合,定義系SQLのGRANT文でパスワードを変更してください。GRANT文の実行例を次に示します。

GRANT DBA TO HiRDB管理者用の認可識別子 IDENTIFIED BY 新しいパスワード;

(3) HiRDB管理者以外がSDBデータベースを作成する場合

HiRDB管理者以外がSDBデータベースを作成する場合,定義系SQLのGRANT文で,SDBデータベースを作成するユーザに次のユーザ権限を与える必要があります。

ユーザ権限の種類については「2.15.1 ユーザ権限の種類」を参照してください。

SDBデータベースを作成するユーザに,CONNECT権限,およびスキーマ定義権限を与える場合の実行例を次に示します。

  GRANT CONNECT TO 権限を与えるユーザの認可識別子 IDENTIFIED BY パスワード;
  GRANT SCHEMA TO 権限を与えるユーザの認可識別子;

(4) スキーマの定義

定義系SQLのCREATE SCHEMAでスキーマを定義します。

1ユーザに対して1個のスキーマを定義します。

(5) データの変換方式の設定

メインフレーム上のデータをHiRDB/SDへ移行する際,メインフレームとHiRDB/SDでは符号付きパック形式の符号部に仕様差異があるため,メインフレーム上のUAPをそのまま移行できない場合があります。この場合,データの形式を変換する機能(DECIMAL型の符号正規化機能)を使用してください。このとき,符号部の変換規則をよく確認してください。

DECIMAL型の符号正規化機能を使用するには,システム共通定義のpd_dec_sign_normalizeオペランドにYを指定します。詳細については,マニュアル「HiRDB システム運用ガイド」の「DECIMAL型の符号部を変換する方法」を参照してください。