3.5.4 システム用RDエリアの容量の見積もり
システム用RDエリアの容量の見積もりについて説明します。
(1) データディクショナリ用RDエリアの容量の見積もり
データディクショナリ用RDエリアの容量は,次に示す計算式で求めます。
a×b×1.3+c×125+1,600,000 (単位:バイト)
- 変数の説明
-
-
a:データディクショナリ用RDエリアのページ長
データベース初期設定ユティリティ(pdinit)またはデータベース構成変更ユティリティ(pdmod)のcreate rdarea文で指定するページ長です。
-
b:データディクショナリ用RDエリアの総ページ数
「表の格納ページ数+インデクスの格納ページ数」です。「3.5.4(1)(a) 表の格納ページ数の計算方法」および「3.5.4(1)(b) インデクスの格納ページ数の計算方法」を参照してしてください。
なお,レコード型およびインデクスの定義情報をデータディクショナリ用RDエリアで管理するため,SDBデータベースの追加に伴って行を追加するディクショナリ表についても,使用するページ数を見積もって加算してください。
-
c:データディクショナリ用RDエリアのセグメントサイズ
データベース初期設定ユティリティ(pdinit)またはデータベース構成変更ユティリティ(pdmod)のcreate rdarea文で指定するセグメントサイズです。
-
(a) 表の格納ページ数の計算方法
表の格納ページ数(単位:ページ)は,計算式1〜計算式4の総和に,HiRDB/SDが使用するHiRDBのディクショナリ表の格納ページ数を加算して求めます。
HiRDBのディクショナリ表の格納ページ数については,マニュアル「HiRDB システム導入・設計ガイド」の「通常のデータディクショナリ用RDエリアの容量の見積もり」の「表の格納ページ数の計算方法」を参照してください。ただし,SQL_RDAREAS表およびSQL_AUDIT_REGULARIZE表については,次の表に示す計算式を使用してください。
ディクショナリ表名 |
計算式 |
---|---|
SQL_RDAREAS |
ディクショナリ表名 |
計算式 |
---|---|
SQL_AUDIT_REGULARIZE |
ディクショナリ表名 |
計算式 |
---|---|
SQL_SDB_DB |
|
SQL_SDB_DB_VIEW |
|
SQL_SDB_STORAGE_DB |
|
SQL_SDB_NAME_CODE |
|
SQL_SDB_DIR |
- 変数の説明
-
-
a:データディクショナリ用RDエリアのページ長(バイト)
-
b1:SDBデータベース定義の総数(個)
-
b2:SDBデータベースビュー定義の総数(個)
-
b3:SDBデータベース格納定義の総数(個)
-
c:認可識別子の長さの平均値(バイト)
-
d1:SDBデータベース名の長さの平均値(バイト)
-
d2:SDBデータベースビュー名の長さの平均値(バイト)
-
d3:SDBデータベース格納定義名の長さの平均値(バイト)
-
e1:SDBデータベース定義情報長(バイト)
-
e2:SDBデータベースビュー定義情報長(バイト)
-
e3:SDBデータベース格納定義情報長(バイト)
-
f1:SDBディレクトリ情報長(SDBデータベース情報)(バイト)
「3.4.2 共用メモリの見積もり」の,システム共通定義のpd_structured_shmpool_dicsizeオペランドの指定値を求める計算式の変数dbsの値となります。
-
f2:SDBディレクトリ情報長(SDBデータベースビュー情報)(バイト)
「3.4.2 共用メモリの見積もり」の,システム共通定義のpd_structured_shmpool_dicsizeオペランドの指定値を求める計算式の変数subの値となります。
-
g:データ長が256バイト以上で,かつ分岐するバイナリデータの平均値(個)
バイナリデータの格納ページ数の分岐条件については,マニュアル「HiRDB システム導入・設計ガイド」の「データ長一覧」を参照してください。
-
MEMN:番号に変換される名称長の平均長(バイト)
SQL_SDB_NAME_CODE表のNAME_LEN列の値です。次の計算式から求めてください。
↑(d1+d2+d3)÷3↑
表3‒26 計算式2(SDBデータベース定義情報長) 計算式
変数の説明
- e1=
-
{442+(272+248×c)×a+(480+176×d)×b+496}
-
a:1SDBデータベース定義のレコード型指定数の平均値(個)
-
b:1SDBデータベース定義の親子集合指定数の平均値(個)
-
c:1SDBデータベース定義の1レコード型ごとの構成要素指定数の平均値(個)※
-
d:1SDBデータベース定義の1親子集合ごとのキーの構成要素指定数(個)
表3‒27 計算式3(SDBデータベースビュー定義情報長) 計算式
変数の説明
- e2=
-
(588+240×a+208×b+216×c+416)
-
a:1SDBデータベース定義のレコード型指定数の平均値(個)
-
b:1SDBデータベース定義の親子集合指定数の平均値(個)
-
c:1SDBデータベース定義の1レコード型ごとの最小レベル番号の構成要素指定数の平均値(個)※
表3‒28 計算式4(SDBデータベース格納定義情報長) 計算式
変数の説明
- e3=
-
{432+840×a+280×b+(168×d+368)×c+(120×f+96)×e+336}
-
a:1SDBデータベース格納定義の格納レコード指定数の平均値(個)
-
b:1SDBデータベース格納定義の格納親子集合指定数の平均値(個)
-
c:1SDBデータベース格納定義のインデクス指定数の平均値(個)
-
d:1SDBデータベース格納定義のインデクスごとの構成要素指定数の平均値(個)
-
e:1SDBデータベース格納定義のKEYDEF句指定数の平均値(個)
-
f:1SDBデータベース格納定義のKEYDEF句ごとのDATA句指定数の平均値(個)
-
(b) インデクスの格納ページ数の計算方法
インデクスの格納ページ数は,次の表に示すディクショナリ表のインデクスを格納するページ数に,HiRDB/SDが使用するHiRDBのディクショナリ表のインデクスを格納するページ数を加算して求めます。
HiRDBのディクショナリ表のインデクスを格納するページ数,およびその計算方法については,マニュアル「HiRDB システム導入・設計ガイド」の「通常のデータディクショナリ用RDエリアの容量の見積もり」の「インデクスの格納ページ数の計算方法」を参照してください。また,「インデクスの格納ページ数の計算方法」に記載されている計算式には,次の表に示す変数を代入してください。
なお,マニュアルを参照する場合,次の用語を読み替えてください。
-
「表」を「レコード型」に読み替えてください。
-
「列」を「構成要素(データ属性を持たない構成要素は含みません)」に読み替えてください。
表3‒29 インデクスの格納ページ数を求める計算式に代入する変数一覧 ディクショナリ表名
種別
キー長※2
(変数g※1)
キーの種類の個数
(変数c※1)
キーの重複数の平均値
(変数d※1)
SQL_SDB_DB
129
SCN+DBN+2
システム内のSDBデータベース数
1
130
2
システム内のSDBデータベース数
1
131
4
すべてのSDBデータベース定義情報内でSDBデータベース定義情報長が異なる数
SDBデータベース定義情報長の平均重複数
SQL_SDB_DB_VIEW
132
SCN×2+DBN+DBVN+2
システム内のSDBデータベースビュー数
1
133
2
1
システム内のSDBデータベースビュー数
134
2
システム内のSDBデータベース数
1
135
4
すべてのSDBデータベースビュー定義情報内でSDBデータベースビュー定義情報長が異なる数
SDBデータベースビュー定義情報長の平均重複数
SQL_SDB_STORAGE_DB
136
SCN+STDBN+2
システム内のSDBデータベース格納定義数
1
137
SCN+DBN+2
システム内のSDBデータベース数
1
138
2
システム内のSDBデータベース格納定義数
1
139
2
システム内のSDBデータベース数
1
140
4
すべてのSDBデータベース格納定義情報内でSDBデータベース格納定義情報長が異なる数
SDBデータベース格納定義情報長の平均重複数
SQL_SDB_NAME_CODE
141
DBN+MEMN+4
今まで定義したことのある名称の,システム内のSDBディクショナリ情報数
1
142
6
今まで定義したことのある名称の,システム内のSDBディクショナリ情報数
1
143
DBN+6
今まで定義したことのある名称の,システム内のSDBディクショナリ情報数
1
144
MEMN+6
今まで定義したことのある名称の,システム内のSDBディクショナリ情報数
1
SQL_SDB_DIR
145
SCN+DBN+4
システム内のSDBディレクトリ情報数
1
146
SCN×2+DBN+DBVN+4
システム内のSDBディレクトリ情報数
1
147
4
すべてのSDBディレクトリ情報内でSDBディレクトリ情報長が異なる数
SDBディレクトリ情報長の平均重複数
- 変数の説明
-
-
SCN:認可識別子の長さの平均値(バイト)
-
DBN:SDBデータベース名の長さの平均値(バイト)
-
DBVN:SDBデータベースビュー名の長さの平均値(バイト)
-
STDBN:SDBデータベース格納定義名の長さの平均値(バイト)
-
MEMN:番号に変換される名称長の平均長(バイト)
SQL_SDB_NAME_CODE表のNAME_LEN列の値です。次の計算式から求めてください。
↑(DBN+DBVN+STDBN)÷3↑
-
- 注※1
-
マニュアル「HiRDB システム導入・設計ガイド」の「インデクスの格納ページ数の計算方法」の「計算式中で使用する変数」に記載されている変数です。
- 注※2
-
キー長は4バイト単位で切り上げになります。次に示す計算式で求めてください。
↑キー長÷4↑×4
(2) そのほかのシステム用RDエリアの容量の見積もり
次のシステム用RDエリアの容量の見積もりについては,マニュアル「HiRDB システム導入・設計ガイド」のそれぞれの項目を参照してください。
-
マスタディレクトリ用RDエリアの容量の見積もり
-
データディレクトリ用RDエリアの容量の見積もり
なお,マニュアルを参照する際,次の用語を読み替えてください。
-
「表」を「レコード型」に読み替えてください。
-
「列」を「構成要素(データ属性を持たない構成要素は含みません)」に読み替えてください。
また,マスタディレクトリ用RDエリアの容量を見積もる際,次の変数は0として計算してください。
-
変数d:定義するビュー表の総数
-
変数e:定義するデータ型およびインデクス型の合計