3.1.2 ユティリティの記述形式と操作
ここでは,ユティリティの入力方法と記述形式について説明します。なお,ユティリティは,open状態かつHiRDBの運用コマンド「pdhold(RDエリアの閉塞)」による閉塞状態か,open状態かつ閉塞解除状態のどちらかのときに実行してください。
- 〈この項の構成〉
(1) ユティリティの記述形式
ユティリティは次の形式で記述します。
ユティリティコマンド名 オプション コマンド引数
(a) ユティリティコマンド名
ユティリティコマンド名は,実行するユティリティコマンドのファイル名です。各ユティリティコマンドを格納しているディレクトリ名については,「付録B ディレクトリおよびファイル構成」を参照してください。
(b) オプション
オプションで指定するのは,ユティリティコマンドの操作そのものを修飾するか,または操作の対象物を特定するために,対象物を修飾するかのどちらかです。
次の説明中に使用する$はシェルのプロンプト,cmdはユティリティコマンド名を示します。
-
オプションは,「−」(マイナス記号)で始まる文字列で,フラグ引数を指定しないか,または1種類のフラグ引数を指定します。
オプションの記述形式を次に示します。
−オプションフラグ
または
−オプションフラグ フラグ引数
- (凡例)
-
オプションフラグ:
1文字以上の英数字(英大文字と英小文字は区別されます)
フラグ引数:
オプションフラグに対する引数
-
フラグ引数のないオプションフラグは,一つのマイナス記号の後ろにまとめて指定できます。
- (例)
-
次の二つは同じ意味です。
$ cmd -a -b -c $ cmd -abc
-
フラグ引数を必要とするオプションフラグのフラグ引数は,省略できません。
-
フラグ引数中にあるスペースを含める場合(UNIXの場合は,シェルから入力するとき)は,フラグ引数の前後を「"」(ダブルクォーテーション)で囲まなければなりません。
- (例)
-
1 2を引数に持つオプションfは,次のように記述します。
$ cmd -f "1 2"
-
同じオプションフラグを2回以上指定すると,最後に指定したオプションの値が有効になります。
- (例)
-
次のように入力すると,-a 2が有効となります。
$ cmd -a 1 -a 2
-
オプションは,コマンド引数よりも前に指定しなければなりません。
- (例)
-
オプションフラグaが,フラグ引数をとらない場合,次のように入力すると,fileと-bはコマンド引数とみなされます。
$ cmd -a file -b
-
二つのマイナス記号「− −」は,オプションの終わりを示します。
- (例)
-
次のように入力すると,-bはコマンド引数とみなされます。
$ cmd -a -- -b
-
マイナス記号だけのオプションは,入力できません。
- (例)
-
次のように入力すると,「−」はコマンド引数とみなされます。
$ cmd -
(c) コマンド引数
コマンド引数は,ユティリティコマンドの操作で,直接対象になる値を指定します。対象物を修飾指定する場合,オプションで対象物を指定します。
コマンド引数として制御文ファイルを指定した場合,特に明記しないかぎり通常ファイルを対象とします。