1.1.1 Datareplicator Extensionの目的
今まで,HiRDBシステム同士,及びメインフレームとHiRDBシステムがデータ連動するための製品として,Datareplicatorがありました。
しかし,近年システムのマルチベンダ化が進み,上記のようなデータ連動だけではなく,他ベンダのDBとデータ連動したいという意向が高まってきました。
その意向を受けたのが,Datareplicatorの拡張機能であるDatareplicator Extensionです。Datareplicator Extensionを使うと,他社DBMS(Oracle及びSQL Server)とHiRDBシステムとのデータ連動ができます。
(1) データ連動を適用できる業務システム
他社DBMSからの更新内容の抽出は,トリガ及びキューテーブルを使用します。そのため,HiRDBシステム同士のデータ連動に比べて,次の点で性能が低下する可能性があります。キューテーブルについては,「3.1.1 抽出処理の概要」を参照してください。
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更新APに,従来のHiRDBシステム同士のデータ連動にかかる更新オーバヘッドに加えて,トリガ内で実行する処理オーバヘッドが加わります。
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HiRDBシステムからの抽出時のように,ブロッキングされた複数の更新データを一括して取り出すことはできないので,更新データを一件ずつ取り出す必要があります。
したがって,他社DBMSとのデータ連動は,バッチなどの大量更新をするシステムではなく,オンライン系システムへの適用をお勧めします。
(2) データ連動できるシステム
Datareplicator Extensionを使用すると,次に示す組み合わせでデータ連動できます。
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HiRDBのデータ連動システムとOracle※1のDBとのデータ連動
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HiRDBのデータ連動システムとSQL Server※2のDBとのデータ連動
- 注※1
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Windows版Oracleを反映側DBにする場合はODBCドライバを使用します。
- 注※2
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SQL Serverとデータ連動する場合はODBCドライバを使用します。
データ連動システムの組み合わせについては,「1.2.1 データ連動システムの組み合わせ」を参照してください。