9.6.6 データ連動回復機能のコマンド
アンロードログファイルによるデータ連動回復では,次のコマンドを使います。
コマンド名 |
説明 |
---|---|
logmrg |
回復対象のアンロードログファイル又は連動回復用バックアップファイルを入力して,障害回復ツールが入力できる形式及びサイズのファイルに分割するコマンドです。 |
setup_tool1※ |
データ連動回復機能1を使える状態にセットアップするコマンドです。 |
setup_tool2※ |
データ連動回復機能2を使える状態にセットアップするコマンドです。 |
unsetup_tool※ |
セットアップ中のデータ連動回復機能を無効化して,Datareplicatorの抽出機能を使える状態に回復するコマンドです。 |
- 注※
-
Windowsのバージョンによって,コマンド名が異なります。次の表に示すコマンド名で実行してください。
Windows XP及びWindows Server 2003の場合
Windows Vista以降及びWindows Server 2008以降のWindowsの場合
setup_tool1
set_tool1
setup_tool2
set_tool2
unsetup_tool
unset_tool
(1) logmrgコマンド
logmrgコマンドは,ログインユーザがアクセス権を持つディレクトリで実行してください。ログインユーザにアクセス権がないディレクトリで実行すると,アクセス権エラーになります。
- 形式
logmrg HiRDBサーバ名 分割ブロック数 出力先ディレクトリ 入力元ディレクトリ {HiRDBアンロードログファイル名|連動回復用バックアップファイル名} 〔{HiRDBアンロードログファイル名|連動回復用バックアップファイル名}〕
オプション
-
HiRDBサーバ名
HiRDBサーバ名を指定します。
-
分割ブロック数
HiRDBアンロードログファイルを分割する単位をブロック数で指定します。ここに指定する値とアンロードログ分割ファイルの最大サイズとの関連を次に示します。
アンロードログ分割ファイル最大サイズ(単位:バイト) = 回復対象HiRDBのpd_log_max_data_sizeオペランド値 × 分割ブロック数
このオペランドには,100〜1000の範囲で指定することをお勧めします。
なお,アンロードログ分割ファイルのサイズは,2GB-1を超えないようにしてください。
-
出力先ディレクトリ
logmrgコマンドの出力ファイル(アンロードログ分割ファイルなど)の格納ディレクトリを絶対パスで指定します。指定できる名称長は128バイト以内です。空白を含む名称のディレクトリパスは指定しないでください。
-
入力元ディレクトリ
入力するHiRDBアンロードログファイル群の格納ディレクトリを指定します。指定できる名称長は128バイト以内です。空白を含む名称のディレクトリパスは指定しないでください。
Datareplicatorのバージョンが07-02以降では,入力するアンロードログファイル又は連動回復用バックアップファイルとして,ラージファイルを指定できます。ただし,出力するアンロードログ分割ファイルは,ラージファイルではないファイルである必要があります。
-
HiRDBアンロードログファイル名|連動回復用バックアップファイル名
〜〈1〜32文字の記号名称〉
入力するHiRDBアンロードログファイル名又は連動回復用バックアップファイルを指定します。ファイル名は世代順に指定してください。なお,アンロードログ分割ファイルは,通常ファイル,又はラージファイルではないファイルである必要があるので,注意してください。
アンロードログファイルの日付を確認するには,次のコマンドを実行します。
pdlogcat_s -i アンロードログファイル名|grep "First use"
連動回復用バックアップファイルの日付を確認するには,次のコマンドを実行します。
pdlogcat_s -i バックアップ元HiRDBファイル|grep "First use"
バックアップ元HiRDBファイルとは,連動回復用バックアップファイルの作成元になったHiRDBファイルのことです。「HiRDBファイルシステム領域/HiRDBファイル名」の形式で指定してください。
- メッセージ
-
メッセージ
対処方法
[aa...aa] File(ファイル名) open error, errno=xx...xx
errnoに従ってエラー要因を特定し排除した後で,コマンドを再実行してください。
[aa...a] File size after dividing exceeds 2 GB, filesize = bb...b
アンロードログ分割ファイルのサイズが2GBを超えています。logmrgコマンド引数の分割ブロック数に,より小さい値を指定して再実行してください。
[aa...aa] Interface error occurred
保守員に連絡してください。
[aa...aa] Invalid file format
コマンドに指定する入力ファイルに,HiRDBのアンロードログファイル,又は連動回復用バックアップファイルを指定して,再実行してください。
[aa...aa] Lseek error, errno= xx...xx
errnoに従ってエラー要因を特定し排除した後で,コマンドを再実行してください。
[aa...aa] Malloc error, size= xx...xx
メモリを追加した後で,コマンドを再実行してください。
[aa...aa] Number of HiRDB files in backup file exceeds x
指定された連動回復用バックアップファイル内にx個を超えるHiRDBファイル情報が存在しています。
HiRDBファイル単位に作成した連動回復用バックアップファイルを指定してください。
[aa...aa] Read error, errno= xx...xx
errnoに従ってエラー要因を特定し排除した後で,コマンドを再実行してください。
[aa...aa] Stat error, errno= xx...xx
errnoに従ってエラー要因を特定し排除した後で,コマンドを再実行してください。
[aa...aa]system call error. errno=xx...xx
システムコール名及びerrnoに従ってエラー要因を特定し排除した後で,コマンドを再実行してください。
[aa...aa] Write error, errno= xx...xx
errnoに従ってエラー要因を特定し排除した後で,コマンドを再実行してください。
File open error. errno=xx...xx file=yy...yy
errnoに従ってエラー要因を特定し排除した後で,コマンドを再実行してください。
HDEPATH env not set.
HDEPATH環境変数を設定した後で,コマンドを再実行してください。
HDEPATH env length invalid
HDEPATH環境変数の設定を修正した後で,コマンドを再実行してください。
Invalid command argument.
Usage:logmrg <server name> <block numbers> <output directory> <input directory> <unload log file name>...
オペランドの指定を修正した後で,コマンドを再実行してください。
Invalid logcut output file.
このメッセージの出力以前に出力しているメッセージに従ってエラー要因を特定し排除した後で,コマンドを再実行してください。
Specified output directory is not full path name.
オペランドの指定を修正した後で,コマンドを再実行してください。
(2) setup_tool1コマンド
setup_tool1コマンドは,データ連動回復機能1の環境をセットアップするコマンドです。セットアップでは,通常運用時に使用するプログラムをリネームして,データ連動回復機能1をコピーします。
- 形式
setup_tool1(Windows Vista,及びWindows Server 2008の場合はset_tool1)
- メッセージ
-
メッセージ
対処方法
Setup for <hdecapture_tool1> complete.
データ連動回復機能1のセットアップが完了しました。以降の回復作業を継続してください。
Setup for <hdecapture_tool1> failed.
Datareplicatorのロードモジュールが不正な状態である可能性があります。Datareplicatorを再インストールした後で,コマンドを再実行してください。
<hdecapture> backup failed.
Datareplicatorのロードモジュールが不正な状態である可能性があります。Datareplicatorを再インストールした後で,コマンドを再実行してください。
Setup for <hdecapture_tool1> already execute.
データ連動回復機能1はセットアップ済みです。
HiRDB Datareplicator is not installed.
Datareplicatorのロードモジュールが不正な状態である可能性があります。Datareplicatorを再インストールした後で,コマンドを再実行してください。
Please execute by root user.
管理者権限(スーパユーザ)でコマンドを再実行してください。
(3) setup_tool2コマンド
setup_tool2コマンドは,データ連動回復機能2の環境をセットアップします。セットアップでは,データ連動回復機能1をリネームして,データ連動回復機能2をコピーします。
- 形式
setup_tool2(Windows Vista,及びWindows Server 2008の場合はset_tool2)
- メッセージ
-
メッセージ
対処方法
Setup for <hdecapture_tool2> complete.
データ連動回復機能2のセットアップが完了しました。以降の回復作業を継続してください。
Setup for <hdecapture_tool2> failed.
Datareplicatorのロードモジュールが不正な状態である可能性があります。Datareplicatorを再インストールした後で,コマンドを再実行してください。
<hdecapture> backup failed.
Datareplicatorのロードモジュールが不正な状態である可能性があります。Datareplicatorを再インストールした後で,コマンドを再実行してください。
Not setup for <hdecapture_tool1>.
データ連動回復機能1のセットアップ完了後に,コマンドを実行してください。
HiRDB Datareplicator is not installed.
Datareplicatorのロードモジュールが不正な状態である可能性があります。Datareplicatorを再インストールした後で,コマンドを再実行してください。
Please execute by root user.
管理者権限(スーパユーザ)でコマンドを再実行してください。
(4) unsetup_toolコマンド
unsetup_toolコマンドは,データ連動回復機能1,及びデータ連動回復機能2の環境をアンセットアップします。アンセットアップでは,セットアップ済みの機能をリネームして,通常運用時に使用するプログラムをコピーして戻します。
- 形式
unsetup_tool(Windows Vista,及びWindows Server 2008の場合はunset_tool)
- メッセージ
-
メッセージ
対処方法
Unsetup for <hdecapture_tool> complete.
データ連動回復機能のアンセットアップが完了しました。
Unsetup for <hdecapture_tool> failed.Please re-install HiRDB Datareplicator.
Datareplicatorのロードモジュールが不正な状態である可能性があります。Datareplicatorを再インストールした後で,コマンドを再実行してください。
Not setup for <hdecapture_tool>.
データ連動回復機能がセットアップされていません。
Please execute by root user.
管理者権限(スーパユーザ)で,コマンドを再実行してください。