Hitachi

HiRDB データ連動機能 HiRDB Datareplicator Version 10


9.1.4 反映側システムでエラーが発生したときの対処

反映側システムでエラーが発生したときの対処について説明します。ここでは,次の項目について説明します。

〈この項の構成〉

(1) 抽出側DBと反映側DBとの間に不整合が発生した場合

反映側システムでの障害のために,抽出側DBと反映側DBとの間に不整合が発生した場合は,反映側DBの再作成が必要です。抽出側と反映側の両方のデータ連動の環境を同期を取って初期化し,抽出側DBを基に反映側DBを再作成してください。反映側DBの再作成については,「6.5 抽出側HiRDBの運用」を参照してください。

(2) 複数の反映側システムへ送信している場合の反映側DBの再作成

一つの抽出側システムから複数の反映側システムへ送信している場合に,ある特定の反映側システムで障害が発生したときは,抽出側システムでは部分初期開始を使用すると,障害が発生した反映側システムに対する送信処理だけを初期化できます。この場合,障害が発生した反映側システムに対する送信処理だけを部分初期開始し,障害が発生した反映側システムの反映対象DBを再作成してください。

この場合の運用手順を次に示します。

  1. 連動対象の抽出側DBと反映側DBとの整合性を保つために,抽出側HiRDBの業務を停止します。

  2. 抽出側のデータ連動対象DBをpdholdコマンドで閉塞して,データ連動対象DBの更新を抑止します。

  3. 抽出側Datareplicatorをhdestopコマンドで終了します。

  4. 反映側Datareplicatorをhdsstopコマンドで終了します。

  5. 抽出側DBを基に,障害が発生した反映側システムの反映側DBだけを再作成します。この場合,HiRDB Dataextractorを使うと,抽出側DBから反映側DBを効率的に作成できます。

  6. 障害が発生した送信先を指定して,抽出側Datareplicatorを部分初期開始します(hdestart -i -Sコマンドを実行)。

  7. 障害が発生した反映側システムの反映側Datareplicatorの環境を初期化します(hdsstart -iコマンドを実行)。

  8. hdestartコマンドで抽出側Datareplicatorを起動します。

  9. 抽出側のデータ連動対象DBの閉塞をpdrelsコマンドで解除します。

  10. 抽出側HiRDBの業務を再開します。

(3) 抽出情報キューファイルの満杯時に縮退対象になった送信先がある場合の処置

抽出情報キューファイルが満杯になったときに縮退対象になった送信先システムがある場合,縮退対象になった送信先システムの反映側DBを再作成する必要があります。

この場合の運用手順は,複数の反映側システムへ送信している場合にある特定の反映側システムで障害が発生したときの運用手順と同じです。運用手順については,「(2) 複数の反映側システムへ送信している場合の反映側DBの再作成」を参照してください。