hdestart_n(抽出側Datareplicatorの部分起動)
機能
抽出側Datareplicatorを部分起動します。
このコマンドの動作概要を次に示します。
-bオプション |
起動するプロセス |
|||
---|---|---|---|---|
抽出マスタプロセス |
抽出ノードマスタプロセス |
抽出プロセス |
送信プロセス |
|
指定省略 |
○※1,※2 |
− |
− |
− |
指定あり |
− |
○※1,※3,※4 |
○※4 |
○※4 |
- 注※1
-
プロセスが既に稼働中の場合,コマンドは警告メッセージを出力し,正常終了します。
- 注※2
-
抽出マスタプロセス起動後に全抽出ノードマスタプロセス未起動状態が待ち時間(-tオプション指定値)経過した場合,抽出マスタプロセスは自動停止します。
- 注※3
-
抽出ノードマスタプロセスは起動後,抽出マスタプロセスと通信が可能になるまで待機します。指定の待ち時間(-tオプション指定値)の間待機しても抽出マスタプロセスと通信できなかった場合,抽出ノードマスタプロセスは自動停止します。
- 注※4
-
起動するのは,-bオプションに指定したバックエンドサーバに対応した抽出ノードマスタプロセス,及びその配下の抽出プロセスと送信プロセスです。その他のバックエンドサーバに対応したプロセスに対しては何もしません。
形式
hdestart_n 〔 -b サーバ名 -x 抽出マスタプロセス稼働ホスト名 -n サービス名〔 -c initial|continue 〕〔 -r 〕〕 〔 -t 待ち時間 〕
オプション
-
-b サーバ名 -x 抽出マスタプロセス稼働ホスト名 -n サービス名〔 -c initial|continue 〕
抽出側Datareplicatorの抽出ノードマスタプロセスを起動対象とする場合に指定します。このオプションを省略した場合,抽出マスタプロセスが起動対象となります。
- -b サーバ名
-
〜〈1〜8文字の識別子〉
起動対象とする抽出ノードマスタプロセスに対応するバックエンドサーバ名を指定します。
- -x 抽出マスタプロセス稼働ホスト名
-
〜〈1〜32文字の識別子〉
抽出マスタプロセスに対して起動要求を発行するため,抽出マスタプロセスが稼働するホスト名(抽出側Datareplicator用に割り当てたIPアドレス引き継ぎありのホスト名)を指定します。指定するホスト名は,抽出システム定義のconnection_accept_hostnameオペランドで指定したホスト名と同じにする必要があります。
正しいホスト名を指定していない場合,hdestart_nコマンドは正常終了しますが,このコマンドによって起動した抽出ノードマスタプロセスは通信タイムアウトでエラー終了します。
- -n サービス名
-
〜〈1〜64文字の識別子〉
抽出マスタプロセスと抽出ノードマスタプロセス間で通信をするためのサービス名を指定します。指定するサービス名は,抽出システム定義のconnection_accept_serviceオペランドで指定したサービス名と同じにする必要があります。
異なるサービス名を指定した場合,次に示す動作をします。
-nオプション指定値
-xオプション指定値
動作内容
抽出システム定義のmstserviceオペランドと同じサービス名
抽出側Datareplicatorが存在するホスト名
-xオプションで指定したホスト,及びhdestart_nコマンドを実行したホストで,いったん抽出ノードマスタプロセスが起動し,このコマンドは正常終了します。その後,両者とも通信エラーでエラー終了します。
送信環境定義のhdeserviceオペランドと同じサービス名
反映側Datareplicatorが稼働中のホスト名
hdestart_nコマンドが正常終了後,抽出ノードマスタプロセスは通信タイムアウトでエラー終了します。反映側Datareplicatorはポートチェック(詳細コード=16)でエラーとし,受信を拒否します。
上記以外
hdestart_nコマンドが正常終了後,抽出ノードマスタプロセスは通信タイムアウトでエラー終了します。
- -c initial|continue
-
前回の抽出側Datareplicator停止時に,コマンド要求によって稼働状態に合った抽出,送信プロセスだけを起動する場合に指定します。
-cオプション指定による抽出,送信プロセスの動作を次に示します。
プロセス
前回の停止状態
-cオプション指定値
initial
continue
抽出プロセス
hdestop_nコマンドの-cオプションでcontinueを指定して停止
起動する
起動する
エラー停止
起動する※1
異常終了
上記以外
起動しない
送信プロセス
hdestop_nコマンドの-cオプションでcontinueを指定して停止
起動する
エラー停止
起動する※1
異常終了
上記以外
起動しない
更新SQL出力プロセス
−
起動しない※2
起動しない※2
注※1
エラー停止,異常終了については系切り替え処理の過程でエラーとなる場合を考慮し,-cオプションの指定に関係なく起動対象とします。
注※2
更新SQL出力プロセスは起動対象としないで,抽出,送信プロセスを起動対象とします。
- -r
-
抽出側Datareplicator起動時に送信データ件数をリセットする場合に指定します。
このオプションは,抽出システム定義のsend_counter_resetオペランドにfalseを指定した場合に有効となります。
-
-t 待ち時間
〜〈符号なし整数〉((1〜3600))《300》(単位:秒)
最初の接続を確立するまでの待ち時間を指定します。抽出システム定義のcmwaittimeオペランドの指定値以上の待ち時間を指定してください。このオプションは,-bオプションを指定するかどうかで内容が異なります。
-bオプション指定の有無による-tオプションの内容を次に示します。
-bオプション指定の有無
-tオプションの内容
あり
hdestart_nコマンドによって起動した抽出ノードマスタプロセスが,抽出マスタプロセスとの接続を確立するまでの待ち時間を指定します。指定時間が経過しても接続が確立できなかった場合,抽出ノードマスタプロセスはタイムアウトで終了します。
なし
hdestart_nコマンドによって起動した抽出マスタプロセスが,抽出ノードマスタプロセスのうちどれか一つと接続できるまでの待ち時間を指定します。指定時間が経過しても接続が確立できなかった場合,抽出マスタプロセスはタイムアウトで終了します。
このオプションの指定値は,プロセス起動後の最初の接続時だけ有効となります。接続が完了した後でほかのプロセスが停止した場合にも接続をリトライしますが,この場合には抽出システム定義のconnection_retry_timeオペランドで指定した時間リトライします。
規則
-
hdestart_nコマンドを実行する場合,抽出システム定義のnodecontrolオペランドでserverを指定する必要があります。nodecontrolオペランドでunitを指定した場合次に示す動作となります。
-
-bオプション指定あり
hdestart_nコマンドは正常終了しますが,起動した抽出ノードマスタプロセスはタイムアウトで終了します。この場合,hdestop_nコマンドを使用することによってタイムアウトまで待たないで,抽出ノードマスタプロセスを終了させることができます。
-
-bオプション指定なし
hdestart_nコマンドは正常終了しますが,抽出マスタプロセスが定義解析エラーでエラー終了します。
-
-
hdestart_nコマンドを実行して,正常終了すると0が返されます。異常終了すると1が返されます。
-
-bオプションの指定値とhdestart_nコマンド実行後の動作を次の表に示します。
表7‒8 -bオプションの指定値とhdestart_nコマンド実行後の動作 コマンド実行マシン
-bオプション指定値
hdestart_nコマンド実行後の動作
システムマネジャユニット
現用
指定なし
抽出マスタプロセスだけを起動し,コマンドは正常終了します。
抽出対象HiRDBに存在しないサーバ名
抽出ノードマスタプロセスをいったん起動し,コマンドは正常終了します。
抽出マスタプロセスが要求受付エラー(サーバ名不正)のメッセージを出力し,抽出ノードマスタプロセスがエラー終了します。
抽出対象HiRDBに存在するが,システムマネジャユニットには存在しないサーバ名
抽出ノードマスタプロセスをいったん起動し,コマンドは正常終了します。
該当する抽出ノードマスタプロセスは起動後,抽出サーバステータスファイルの入出力エラーでエラー終了します。
抽出対象HiRDBに存在し,かつシステムマネジャユニットに存在するサーバ名
指定されたサーバ名に対応する抽出ノードマスタプロセスだけを起動し,コマンドは正常終了します。
抽出ノードマスタプロセスは抽出プロセス及び送信プロセスを起動します。
待機
指定なし
コマンドは正常終了します。
抽出マスタプロセスは抽出マスタステータスファイルの入出力エラーでエラー終了します。
抽出対象HiRDBに存在しないサーバ名
抽出ノードマスタプロセスをいったん起動し,コマンドは正常終了します。
抽出マスタプロセスが要求受付エラー(サーバ名不正)のメッセージを出力し,抽出ノードマスタプロセスがエラー終了します。
抽出対象HiRDBに存在するが,システムマネジャユニットには存在しないサーバ名
抽出ノードマスタプロセスをいったん起動し,コマンドは正常終了します。
該当する抽出ノードマスタプロセスは起動後,抽出サーバステータスファイルの入出力エラーでエラー終了します。
抽出対象HiRDBに存在し,かつシステムマネジャユニットに存在するサーバ名
非システムマネジャユニット
現用
指定なし
抽出システム定義ファイルが見付からないため,コマンドはエラー終了します。
抽出対象HiRDBに存在しないサーバ名
抽出ノードマスタプロセスをいったん起動し,コマンドは正常終了します。
抽出マスタプロセスが要求受付エラー(サーバ名不正)のメッセージを出力し,抽出ノードマスタプロセスがエラー終了します。
抽出対象HiRDBに存在するが,システムマネジャユニットには存在しないサーバ名
抽出ノードマスタプロセスをいったん起動し,コマンドは正常終了します。
抽出マスタプロセスが起動し,該当する抽出ノードマスタプロセスに対して開始要求を発行した時点で,抽出ノードマスタプロセスは抽出サーバステータスファイルの入出力エラーでエラー終了します。
抽出対象HiRDBに存在し,かつシステムマネジャユニットに存在するサーバ名
指定されたサーバ名に対応する抽出ノードマスタプロセスだけを起動し,コマンドは正常終了します。
抽出ノードマスタプロセスは抽出プロセス及び送信プロセスを起動します。
待機
指定なし
抽出システム定義ファイルが見付からないため,コマンドはエラー終了します。
抽出対象HiRDBに存在しないサーバ名
抽出ノードマスタプロセスをいったん起動し,コマンドは正常終了します。
抽出マスタプロセスが要求受付エラー(サーバ名不正)のメッセージを出力し,抽出ノードマスタプロセスがエラー終了します。
抽出対象HiRDBに存在するが,システムマネジャユニットには存在しないサーバ名
抽出ノードマスタプロセスをいったん起動し,コマンドは正常終了します。該当する抽出ノードマスタプロセスは起動後,抽出サーバステータスファイルの入出力エラーでエラー終了します。