5.8.3 オペランドの説明
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〜〈16進数字〉((00〜FF))《00》
複数の反映側Datareplicatorを動作させる場合には,反映側Datareplicatorを識別するための識別子を指定します。反映側Datareplicatorが一つだけの場合は,省略できます。
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hirdbusr=HiRDB接続認可識別子〔 /パスワード 〕
《反映側HiRDBの環境変数「PDUSER」の設定値》
反映側HiRDBへ接続するときに使う認可識別子とパスワードを指定します。
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HiRDB接続認可識別子
〜〈1〜8文字の識別子〉
反映側HiRDBへ接続するときに使う認可識別子を指定します。不正な認可識別子を指定すると,エラーになります。
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/パスワード
〜〈1〜28文字の記号名称〉
反映側HiRDBへ接続するときに使うパスワードを指定します。不正なパスワードを指定すると,エラーになります。また,「/パスワード」を省略すると,パスワードなしとして反映側HiRDBに接続します。
UNIX版の場合は,パスワードに「*」を指定すると,反映側Datareplicatorの起動時に,標準入力へのパスワードの入力要求があります。ここで入力したパスワードをそのまま使って,反映側HiRDBへ接続します。
Windows版の場合は,パスワードに「*」を指定すると,パスワードなしとして反映側HiRDBに接続します。
このオペランドで指定した内容については,大文字又は小文字を区別するために「"」で指定値を囲む必要はありません。「"」で指定値を囲んだ場合は,「"」もユーザID又はパスワードの一部として認識されるため,エラーとなります。
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抽出側システムとの通信プロトコルを指定します。
- tcp
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TCP/IPプロトコルで通信を実行します。
- osi
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OSIプロトコルで通信を実行します。
このオペランドは,HP-UX版Datareplicator(IPF版は除きます)だけで有効です。
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抽出側システムとの通信プロトコルを複数 使う場合に指定します。protocol1で指定した通信プロトコルと同じプロトコルを指定した場合は,protocol2は無視されます。
- tcp
-
TCP/IPプロトコルで通信を実行します。
- osi
-
OSIプロトコルで通信を実行します。
このオペランドは,HP-UX版Datareplicator(IPF版は除きます)だけで有効です。
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… dsid128=データ連動識別子
〜〈16進数字((00〜FF)),又は**〉
dsidxxxには,反映処理の対象とする抽出側システムのデータ連動識別子を指定します。
データ連動識別子は,反映システム定義内で一意にしてください。
複数のデータ連動識別子をデータ連動の対象とする場合,dsid001〜dsid128オペランドに指定する001〜128の数字は,001から昇順に連続して指定してください。昇順に連続して指定していない場合は,正しい順序で指定されているオペランドまでが有効になります。
データ連動識別子に**を指定すると,欠番として扱われ,このデータ連動識別子でのデータ連動(受信プロセスや定義サーバプロセスの起動)は行いません。
**は複数のデータ連動識別子に指定できますが,すべてのdsidxxxに**を指定した場合は,データ連動識別子が指定されてないものとして扱われます。
Windows版Datareplicatorではデータ連動識別子とそれに対応する反映環境定義ファイルは1〜63個までなので,dsid064〜dsid128オペランドは指定できません。これらのオペランドを指定するとエラーになります。
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… refenv128="反映環境定義ファイル名"
〜〈1〜64バイトの〔パス名/〕ファイル名〉
refenvxxxには,反映処理の稼働環境を定義した反映環境定義ファイルの名称を,絶対パス名又は相対パス名で指定します。相対パス名で指定した場合は,$HDSPATH/相対パス名が絶対パス名に仮定されます。この場合,仮定された絶対パス名の長さが125バイト以下になるように指定してください。
ファイル名は,システムで一意になるようにしてください。
refenv001〜refenv128オペランドに指定する001〜128の数字は,dsid001〜dsid128オペランドと対応する必要があります。
dsid001〜dsid128に対応するrefenv001〜refenv128がない場合はエラーになります。また,refenv001〜refenv128に対応するdsid001〜dsid128がない場合は,対応していないrefenvは無視されます。
Windows版Datareplicatorではデータ連動識別子とそれに対応する反映環境定義ファイルは1〜63個までなので,refenv064〜 refenv 128オペランドは指定できません。これらのオペランドを指定するとエラーになります。
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〜〈1〜64文字の識別子〉《hirdbds》
反映側Datareplicatorの通信エントリをservicesファイルに追加するときに指定したサービス名を指定します。
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〜〈2〜64けたの範囲の偶数けたの16進数字〉
protocol1又はprotocol2でosiを指定した場合に指定が必要になります。
反映側Datareplicatorと抽出側システムに割り当てたTセレクタを指定します。反映側Datareplicatorと抽出側システムで指定するTセレクタは同じでなければなりません。抽出側システムで指定するTセレクタが文字列の場合,16進文字列に変換したものを指定してください。
このオペランドは,HP-UX版Datareplicator(IPF版は除きます)だけで有効です。
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hirdb_audit_trail= all|uoc|none_cont|none_stop
監査証跡の取得対象になる操作(監査対象イベント)が発生した場合に,監査証跡を取得するかどうかを指定します。
監査対象イベントとなるのは,反映定義サーバプロセス,反映SQLプロセス,CONNECT処理以外の反映UOCプロセスです。反映UOCプロセスでは,HiRDBにアクセスする反映情報編集UOCに対してだけ,このオペランドが有効になります。なお,反映情報編集UOCを使用する場合に監査証跡を取得しないときは,必ず「8.1.6(7) 反映処理に関する監査証跡を取得しない場合の注意」を参照してください。
- all
-
反映側Datareplicatorの処理による監査証跡を取得します。
- uoc
-
反映情報編集UOCの処理による監査証跡を取得します。
- none_cont
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監査証跡を取得しません。ただし,反映情報編集UOCで,KFRB00864-W,又はKFRB03094-Wメッセージが出力された場合は,その後の監査証跡を取得して処理を続行します。
- none_stop
-
監査証跡を取得しません。ただし,反映情報編集UOCで,KFRB00865-E,又はKFRB03094-Wメッセージが出力された場合は,処理を停止します。
反映側Datareplicatorの処理による監査証跡取得のオーバヘッドを抑止したい場合は,none_cont,又はnone_stopを指定することをお勧めします。
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ソケットにキープアライブオプションを設定するかどうかを指定します。
- true
-
キープアライブオプションを設定します。
- false
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キープアライブオプションを設定しません。
protocol1オペランド又はprotocol2オペランドでosiを指定した場合には,keepaliveオペランドの指定は無効になります。
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〜〈符号なし整数〉((1〜2097151))《16》(単位:KB)
反映エラー情報ファイルの上限サイズを指定します。
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反映エラー情報ファイルに出力される情報を,syslogファイルにも出力するかどうかを指定します。
- true
-
反映エラー情報ファイルに出力される情報を,syslogファイルに出力します。
- false
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反映エラー情報ファイルに出力される情報を,syslogファイルに出力しません。
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syslog_message_suppress=メッセージ番号〔,メッセージ番号〕…
syslogファイル(Windowsの場合はイベントログ)への出力を抑止したいメッセージ番号を指定します。
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メッセージ番号は64個まで指定できます。
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同じメッセージ番号を重複して指定すると,1件目のメッセージ番号だけを有効にして,2件目以降の重複したメッセージ番号は無視されます。
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このオペランドに指定したメッセージは,メッセージの重要度(E,W,I,Q)が何であっても,出力が抑止されます。
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syslogファイル(又はイベントログ)にだけ出力されるメッセージは,このオペランドを指定しても出力されます。
-
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dblocale={ sjis|euc|utf-8|unknown }
抽出側システムから送信された更新情報を,反映側システムの格納文字コードに変換するときの文字コードを指定します。また,反映定義解析でもこのオペランドで指定した文字コードで反映定義が記述されていると認識し,反映定義を解析します。
- sjis
- euc
- utf-8
- unknown
-
文字コードを変換しません。UOCで文字コードを変換するときに指定します。unknownを指定した場合は,反映定義解析では,LANG環境変数の指定に従って次のように反映定義の文字コードを認識して,反映定義を解析します。
LANG=ja_JP.SJIS:JIS8/シフトJISコード体系
LANG=上記以外 :EUCコード
このオペランドの省略時仮定値は,OSによって異なります。次の表で確認してください。
OS
省略時仮定値
HP-UX版
sjis
AIX版
Windows版
Solaris版
euc
Linux版
Windows版Datareplicatorのときは,抽出側Datareplicatorが動作する文字コード体系はJIS8/シフトJISコード体系とUnicode体系だけなので,「sjis」,「utf-8」又は「unknown」のどれかを指定します。これ以外の値をdblocaleオペランドに指定するとエラーになります。
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msglocale={ english|sjis-japanese|euc-japanese }
反映側Datareplicatorが出力するメッセージの文字コードを指定します。
Windows版Datareplicatorの場合,english又はsjis-japaneseのどちらかを指定してください。euc-japaneseを指定するとエラーになります。
- english
-
英文のメッセージを出力します。
- sjis-japanese
-
JIS8/シフトJISコード体系で和文のメッセージを出力します。
- euc-japanese
-
EUCコード体系で和文のメッセージを出力します。
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〜〈符号なし整数〉((0〜65535))《180》(単位:秒)
反映処理が反映情報キューファイルに蓄積されている更新情報の終端を検知してから,反映側HiRDBに対してdisconnectを発行するまでの間隔を指定します。
0を指定した場合は,反映処理は更新情報の終端を検知しても,反映側HiRDBに対してdisconnectを発行しません。disconnectの発行契機は,commit_wait_timeオペランドと同じです。
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info_message_out= nosuppress|suppress
情報通知レベルのメッセージを,syslogファイル(Windowsの場合はイベントログ),及びエラー情報ファイルに出力しないようにするかどうかを指定します。
- nosuppress
-
情報通知レベルのメッセージの出力を抑止しません。
- suppress
-
情報通知レベルのメッセージの出力を抑止します。出力抑止の対象になるメッセージの番号は次のとおりです。
00100,00103,00104,02019,02020,02021,02022,03001,03002,03008,03009,03011,03012,03013,03022,03201,03202,03204,03209,03028,03058,03301,03302
-
except_suppress=メッセージ番号〔,メッセージ番号〕…
〜〈5けたの符号なし整数〉
info_message_outオペランドにsuppressを指定して出力を抑止したメッセージのうち,抑止対象から除外してsyslogファイルやエラー情報ファイルに出力したいメッセージ番号を指定します。メッセージ番号は63個まで指定できます。
出力抑止の対象でないメッセージ番号を指定しても,無効になります(特に意味を持ちません)。同じメッセージ番号を重複して指定すると,1件目のメッセージ番号だけを有効にして,2件目以降の重複したメッセージ番号は無視されます。
このオペランドは,info_message_outオペランドにsuppressを指定したときだけ有効です。
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commitment_method= fxa_none|fxa_sqle
反映処理の同期点処理方式(1相コミット方式又は2相コミット方式)を指定します。反映処理の同期点処理方式の詳細については,「3.3.12 反映処理の同期点処理の指定」を参照してください。
なお,このオペランドを変更したときは,反映側Datareplicatorを初期開始してください。
- fxa_none
-
同期点処理を1相コミット方式で実行します。反映先RDBMSがHiRDB以外のときは,この値以外を指定しても無視されて,1相コミット方式で同期点処理が実行されます。反映情報編集UOCを使用する場合,fxa_noneを指定してください。
- fxa_sqle
-
反映SQLプロセスでの同期点処理を2相コミット方式で実行します。ただし,反映UOCプロセスでの同期点処理は,1相コミット方式で実行します。
反映トランザクション同期機能を使用する場合(syncgroup001オペランドを指定する場合)は,fxa_sqleを指定してください。
また,反映列に繰返し列を含む場合は,fxa_sqleを指定してください。
一つのHiRDBに対して複数の反映側Datareplicatorで2相コミット方式を使って反映するときは,反映側Datareplicator識別子に同じ値は指定できません。このようにして一つのHiRDBに反映すると,同期点処理を正常に実行できません。
- [重要]
-
このオペランドにfxa_sqleを指定している場合,反映側Datareplicatorを初期化する前に,反映先HiRDBに未決着のトランザクションが残っていないことを必ず確認した後,初期化してください。
未決着のトランザクションが残っている場合は,pdcmt,もしくはpdrbkコマンドでトランザクションを決着させた後に初期化してください。
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int_trc_lvl=稼働トレース取得レベル〔,稼働トレース取得範囲〕
稼働トレースファイルで採取する項目を変更するときに,次に示す表の値を指定します。このオペランドを省略すると,すべての機能の共通情報(最小限必要な情報)だけを取得します。
稼働トレース取得レベルにnaを指定すると,稼働トレースは取得されません。さらに,稼働トレース取得範囲に指定した値は無視されます(ただし,構文エラーや指定範囲のエラーはチェックされます)。
-
稼働トレース取得レベルに指定する値
指定する値
取得する情報
共通情報
性能概要
性能詳細
p1
○
○
×
p2
○
○
○
na
×
×
×
int_trc_lvlオペランドを省略
○
×
×
- (凡例)
-
○:採取します。
×:採取しません。
共通情報:開始・終了情報,エラー情報,プロセスレベルでの変局点を示す大まかなチェックポイント情報の総称。
- 注意
-
p2を指定したときは,稼働トレースファイルのサイズを大きく設定しておかないと,すぐにラップアラウンドして必要な情報が消えてしまうことがあります。また,トレース採取のためのオーバヘッドが大きくなることもあります。
-
稼働トレース取得範囲に指定する値
指定する値
取得する情報
MST(制御)
RCV(受信)
RFC(反映)
SQE(SQL実行)
c1
○
○
○
×
c2
○
○
×
○
c3
○
○
×
×
c4
○
×
○
○
c5
○
×
○
×
c6
○
×
×
○
c7
○
×
×
×
nc
○
×※
×※
×※
int_trc_lvlオペランドを省略又は稼働トレース取得範囲を省略
○
○
○
○
- (凡例)
-
○:採取します。
×:採取しません。
- 注※
-
反映システム定義でncを指定したときは,反映環境定義のint_trc_getlオペランドの指定で稼働トレースを個別に取得できます。
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- int_trc_lvlオペランドの指定の目安
-
int_trc_lvlオペランドは,次のように指定することをお勧めします。
-
本番運用のとき
本番運用では,int_trc_lvlオペランドを省略することをお勧めします。
この指定で性能が出ないときは,一時的に稼働トレースのオペランドを変更して性能状況を見てください。このときint_trc_lvlオペランドの第1パラメタに「p1」又は「p2」,第2パラメタに「nc」を指定してから,特定の(性能が出ていない)機能にint_trc_getl又はint_trc_getvオペランドを指定します。int_trc_lvlオペランドの第1パラメタに「p2」を指定したときは,int_trc_fileszオペランドには余裕を持った値(1MB以上を推奨)を指定してください。
-
テスト運用のとき
テストの段階では,int_trc_lvlオペランドの第1パラメタに「p1」を指定して,第2パラメタを省略することをお勧めします。こうしておけば,性能の問題が起こったときにhdstrceditコマンドを実行していつでも稼働トレースを参照できます。コマンドの実行結果を参照して,HiRDBの表定義や反映グループ数をチューニングしてください。
より詳細な情報(SQLの実行単価など)が必要なときは,int_trc_lvlオペランドの第2パラメタを「p2」に変更してください。「p2」を指定したときは,int_trc_fileszオペランドには余裕を持った値(1MB以上を推奨)を指定してください。
-
-
〜〈符号なし整数〉((32〜2097120))《128》(単位:KB)
稼働トレースファイル1個当たりの最大格納サイズを指定します。
int_trc_lvlオペランドにnaを指定すると,このオペランドを指定しても無視されます。
このオペランドに指定した値を32KBの単位で切り上げた値が,ファイル1個当たりの最大容量になります。そのため,指定する値は32の倍数にすることをお勧めします。
稼働トレースファイルは,2個のファイルを相互にスワップ/ラップしながら使います。
-
int_trc_unitオペランドにsystemを指定,または省略した場合
反映トレースファイル:
$HDSPATH/reftrc.trc1 と $HDSPATH/reftrc.trc2
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int_trc_unitオペランドにprocessを指定した場合
表「反映側Datareplicatorの稼働トレースファイル名」を参照してください。
-
-
〜〈符号なし整数〉((5〜30000))《50》(単位:ミリ秒)
稼働トレース情報を取得する間隔を指定します。
int_trc_lvlオペランドにnaを指定すると,このオペランドを指定しても無視されます。
稼働トレース情報取得間隔を小さくすると,欠落する稼働トレース情報は減らすことができますが,一秒当たりの監視回数が増加するため,CPU利用率は高くなります。
次の場合は,稼働トレース情報取得間隔を小さくしてください。
-
稼働トレース情報に欠落が発生している場合
-
稼働トレース取得レベルで,取得情報の多いレベルが指定されている場合
-
Datareplicatorの稼働頻度が高い(反映データが多い)場合
また,次の場合は,稼働トレース情報取得間隔を大きくしてください。
-
Datareplicatorの稼働頻度が低く(反映データが少なく),DatareplicatorによるCPU利用率を削減したい場合
-
-
稼働トレース収集方式を指定します。このオペランドは,Windows版Datareplicatorの場合だけ指定できます。
systemを指定すると,複数プロセスから同時に1つのファイルに書き込みを行うため,排他制御を行います。したがって,複数プロセスからの稼働トレース出力が集中すると,排他制御がボトルネックとなり,Datareplicator全体の処理性能が劣化することがあります。反映システム定義のint_trc_lvlオペランドにp2を指定し,かつ,反映プロセスが複数ある環境では,反映プロセス数に比例して性能劣化の度合いが大きくなる傾向があります。processを指定すると,プロセスごとに稼働トレースファイルを割り当てるため排他制御が不要となり,性能への影響を抑えることができます。
- system
-
反映側Datareplicatorの全プロセスの稼働トレースを同一の稼働トレースファイルに出力します(全プロセス一括収集方式)。
- process
-
反映側Datareplicatorの各プロセスの稼働トレースを別々の稼働トレースファイルに出力します(プロセス単位収集方式)。
processを指定した場合の稼働トレースファイル名を,表「反映側Datareplicatorの稼働トレースファイル名」に示します。稼働トレースファイルの出力先ディレクトリは,int_trc_output_pathオペランドに指定します。
表5‒15 反映側Datareplicatorの稼働トレースファイル名 プロセス名
稼働トレースファイル名
反映マスタプロセス
hdsmaster.trc1
hdsmaster.trc2
反映通信マスタプロセス
hdstcpmst.trc1
hdstcpmst.trc2
受信プロセス
hdstcpmst_データ連動識別子.trc1
hdstcpmst_データ連動識別子.trc2
(例:hdstcpmst_01.trc1)
反映定義サーバプロセス
hdsdefserv_データ連動識別子.trc1
hdsdefserv_データ連動識別子.trc2
(例:hdsdefserv_01.trc1)
反映プロセス※
hdsreflect_データ連動識別子_反映グループ名.trc1
hdsreflect_データ連動識別子_反映グループ名.trc2
(例:hdsreflect_01_trngroup.trc1)
反映SQLプロセス※
hdssqle_データ連動識別子_反映グループ名_SQL分割番号.trc1
hdssqle_データ連動識別子_反映グループ名_SQL分割番号.trc2
(例:hdssqle_01_trngroup_1.trc1)
SQL分割番号については,反映グループ定義にhavingまたはhashの指定がない場合は,1(固定)になります
反映UOCプロセス※
uoc_データ連動識別子_反映グループ名.trc1
uoc_データ連動識別子_反映グループ名.trc2
(例:uoc_01_uoc001.trc1)
-
int_trc_output_path=稼働トレースファイル出力先
プロセス単位収集方式の稼働トレースファイルの出力先ディレクトリを絶対パス名または相対パス名で指定します。このオペランドは,Windows版Datareplicatorの場合だけ指定できます。相対パス名で指定した場合は,%HDSPATH%からの相対パスです。指定できる長さは,絶対パス名で125バイトまでとなります。125バイトを超えた場合,KFRB00916-Eメッセージを出力し,起動処理を停止します。
このオペランドは,int_trc_unitオペランドにprocessを指定した場合だけ有効です。
このオペランドで指定した稼働トレースファイル出力先ディレクトリは,Datareplicator起動までにユーザが作成してください。その際,Datareplcator管理者にはread権限とwrite権限を付与してください。Datareplicator起動時に指定したディレクトリがない場合,KFRB00865-Eメッセージを出力し,起動処理を中止します。
このオペランドを省略すると,%HDSPATH%/traceを仮定します。該当するディレクトリがない場合,反映マスタプロセス起動時にDatareplicatorがディレクトリを作成します。
稼働トレースファイルの合計最大サイズは次の式のとおりとなります。稼働トレースファイル出力先には,この値以上の空き容量のあるディレクトリを指定してください。
(int_trc_fileszオペランド指定値×(データ連動識別子数+全反映グループ数+1)×2)×2
-
コード変換を使って文字コードを変換するかどうかを指定します。
- true
-
コード変換を使って文字コードを変換します。抽出側DBで次に示す文字コードを使用している場合にだけ有効になります。
・EBCDIK/KEIS78
・EBCDIK/KEIS83
・SJIS
コード変換がインストールされていない場合,trueを指定しても無効になります。
- false
-
コード変換を使わないで文字コードを変換します。この場合,外字は変換されないで空白になります。外字を変換する場合には,hdsccnvedtコマンドで外字の変換方法を変更してください。
hdsccnvedtコマンドについては,「7. コマンドの文法」のhdsccnvedtコマンドを参照してください。
use_convertlibオペランドは,Windows版Datareplicatorのときにだけ指定できます。UNIX版Datareplicatorのときは,指定しないでください。
-
ref_wait_interval=反映プロセスの反映情報キューファイル読み込み間隔
〜〈符号なし整数〉((100〜60000))《5000》(単位:ミリ秒)
反映プロセスが,反映情報キューファイルの終端を検知してから次回の読み込みを再開するまでの間隔を指定します。
このオペランドの値を小さくすれば,反映情報キューファイルの終端を検知した後の待ち時間が短くなるので,反映処理の即時性を向上させることができます。
ただし,値を小さくするとCPUの利用率が高くなるため,逆に性能が悪くなる可能性があります。このため,更新処理の発生頻度やCPUの性能を考慮した上で値を指定する必要があります。
-
〜〈符号なし整数〉((0〜300))《30》(単位:秒)
反映プロセスが反映情報キューファイルの終端を検知してから,反映側HiRDBに対してCOMMITを発行するまでの間隔を指定します。
0を指定した場合は,反映情報キューファイルの終端を検知した時点でCOMMITを発行します。
このオペランドを指定又は省略すると,ref_wait_intervalオペランドで指定した間隔で反映情報キューファイルを読み込みながら,このオペランドの指定値を超えるまでCOMMITの発行を保留し,指定値を超えた時点でCOMMITを発行します。
したがって,ref_wait_intervalオペランドの指定値によっては,このオペランドで指定したとおりにCOMMITが発行されない場合があります。
なお,前回のCOMMITを発行してから反映情報キューファイルの終端を検知するまでに,反映情報キューファイルに更新情報が格納されなかった場合は,このオペランドの指定値を超えてもCOMMITを発行しません。
このオペランドの指定値を大きくすると,反映情報キューファイルの終端を検知してからCOMMITを発行するまでの時間が長くなるため,無排他検索時を除き,データを参照できる時間が短くなります。
このオペランドの指定値を小さくすると,COMMITを発行するまでの時間が短くなるため,データを参照できる時間が長くなりますが,送信間隔の指定によっては,COMMITを発行した直後に次のデータを受信して反映しなければならなくなります。その結果,COMMITを何回も発行することになり,スループットが低下する可能性があります。
したがって,このオペランドを指定する場合は,送信間隔が1分以内のときは,送信間隔の半分の値,送信間隔が1分以上のときは,デフォルト値を指定することをお勧めします。送信間隔が0の場合は,実際の送信間隔の平均値を考慮して指定してください。
なお,このオペランドの指定値を大きくする場合は,HiRDBクライアントの時間監視についての環境変数の値も,このオペランドの指定値より大きくなるように指定してください。
このオペランドの指定値が,discintvlオペランドの指定値より大きい場合は,discintvlオペランドの指定値に達した時点でCOMMITが発行されるので,このオペランドを指定する意味がなくなります。したがって,このオペランドを指定する場合は,discintvlオペランドの指定値より小さい値を指定してください。
ただし,このオペランドの指定値がdiscintvlオペランドの指定値より大きくても,エラーチェックはされません。
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〜〈1〜125バイトのファイル名〉
二重化定義ファイル名を絶対パス名,又は相対パス名で指定します。相対パス指定の場合は,反映側Datareplicator運用ディレクトリからの相対パスとします。
file_dupenvオペランドを省略した場合,二重化機能を使用しないものとして動作します。
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syncgroup001=同期反映グループ名,データ連動識別子〔{,データ連動識別子}〕…
反映トランザクション同期機能を使用する場合に指定します。
このオペランドを指定する場合は,commitment_methodオペランドにfxa_sqleを指定(反映処理の同期点処理方式を2相コミット方式に指定)してください。
- 同期反映グループ名
-
〜〈1〜8文字の記号名称〉
同期反映グループに付与する名称を指定します。
- データ連動識別子
-
dsidxxxオペランドに指定したデータ連動識別子を指定します。dsidxxxオペランドにないデータ連動識別子,又は**を指定した場合は,エラーになります。
データ連動識別子は重複して指定できません。
一つの同期反映グループで指定できるデータ連動識別子の最大数は,UNIX版Datareplicatorでは128,Windows版Datareplicatorでは63です。また,Windows版Datareplicatorでは,dsid064〜dsid128オペランドは指定できません。これらのオペランドを指定するとエラーになります。
このオペランドに指定するデータ連動識別子について,一部のオペランドの指定に制限があります。詳細は,「3.6.5 同期反映グループ」を参照してください。
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syncgrp_discintvl= disconnect発行待ち時間
〈符号なし整数〉((0〜65535))《180》(単位:秒)
反映トランザクション同期機能使用時に,disconnectを発行するまでの待ち時間を指定します。
commitが発行されてから指定した待ち時間が経過しても反映対象の更新情報がない場合,反映側HiRDBに対してdisconnectを発行します。
0を指定した場合は,反映処理は更新情報の終端を検知しても,反映側HiRDBに対してdisconnectを発行しません。
このオペランドは,同期反映グループに指定されているデータ連動識別子に対してだけ有効となります。
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syncwait_limit_tran_count=同期待ち限界トランザクション数
〈符号なし整数〉((2〜65535))《4096》
同期反映グループに指定したデータ連動識別子の各反映プロセスが,1反映トランザクションとして処理できる抽出トランザクションの件数を指定します。
このオペランドに指定する値は,反映トランザクションがロールバックしても反映側HiRDBのシステムログファイルに収まる範囲で,かつ反映トランザクションが消費する排他資源数が反映側HiRDBの排他制御用プールサイズ内に収まる範囲とする必要があります。
オペランド指定値の範囲内に同期イベントが実行されない場合,KFRB03303-Eメッセージが出力されて,同期反映処理がエラー停止します。
-
〈符号なし整数〉((1〜65535))《180》(単位:秒)
同期反映グループに指定したデータ連動識別子の各反映プロセスが,反映トランザクション処理中に同期イベントを検知する前に反映情報キューファイルの終端を検知してから,次の更新情報を受信するまでの限界時間を指定します。
このオペランドに指定する値は,抽出側HiRDBで実行するhdeeventコマンドの実行間隔より長い時間を指定する必要があります。
オペランド指定値の範囲内に同期イベントが実行されない場合,KFRB03303-Eメッセージが出力されて,同期反映処理がエラー停止します。
-
reflect_counter_reset= true|false
反映側システム起動時に反映処理数をリセットするかどうかを指定します。
- true
-
反映側システム起動時に反映処理数をリセットします。
- false
-
反映側システム起動時に反映処理数をリセットしません。
- 注意
-
反映側Datareplicator再起動時の反映方式が前回終了時の反映方式と異なっている場合,falseを指定してもリセットされます。前回終了時の反映方式と反映側システム再起動時の反映方式,及びリセット有無の関係について次に示します。
前回終了時の反映方式
再起動時の反映方式
リセットの有無
トランザクション単位
トランザクション単位
×
表単位
○
表単位
トランザクション単位
○
表単位
×※
(凡例)
○:リセットされます。
×:リセットされません。
注※ 前回終了時とDatareplicator再起動時で,次の条件が異なる場合,反映処理件数がリセットされます。
・反映グループ名
・SQLプロセス数
・分割方式(キーレンジ分割,ハッシュ分割)
・キーレンジ分割の場合,キーレンジグループ数
・ハッシュ分割の場合,ハッシュ分割表のRDエリア数
また,再起動時以外に反映処理件数がリセットされる条件を次に示します。
・イベントによって反映方式を切り替えた場合
・定義情報を変更して,反映プロセスを再起動した場合