3.5.1 滞留監視機能の概要
滞留監視機能とは,更新データの滞留時間を監視する機能です。滞留時間とは,抽出側DBのトランザクションがコミットして更新情報がシステムログファイルに格納された時刻と,任意のデータ連動処理が完了した時刻との差のことです。滞留監視機能の概念を図3-32に,滞留監視する項目を表3-5に示します。
監視項目 |
説明 |
監視プロセス |
---|---|---|
更新情報がシステムログファイルに格納された時刻と,その更新情報が抽出情報キューファイルに書き込まれる時刻との差のことです。 更新情報が抽出情報キューファイルに書き込まれるときに監視します。抽出用の抽出情報キューI/Oバッファ内に複数の更新情報が存在する場合,それらのうち,最初にコミットした更新情報が書き込まれる時刻との差が,抽出滞留時間になります。 |
抽出プロセス |
|
更新情報がシステムログファイルに格納された時刻と,その更新情報が送信されて反映側DBMSで受信が完了した時刻との差のことです。 送信プロセスの送信間隔ごとに監視します。複数の更新情報が一度に送信される場合は,それらのうち,最初に送信された更新情報の受信が完了した時刻との差が,送信滞留時間になります。 |
送信プロセス |
|
更新情報がシステムログファイルに格納された時刻と,反映側DBでその更新情報が反映された時刻との差のことです。 反映側DBでのコミット間隔ごとに監視します。 |
反映プロセス |
なお,Datareplicator Extensionの場合は抽出滞留時間の監視をサポートしていません。Datareplicator Extensionの滞留監視機能については,マニュアル「HiRDBデータ連動拡張機能 HiRDB Datareplicator Extension」を参照してください。