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ノンストップデータベース HiRDB Version 10 ディザスタリカバリシステム 構築・運用ガイド


9.1 サイト状態

ログ同期方式のサイト状態には,次の四つがあります。

サイト状態は,pdriseset,pdrisedbto,およびpdstartコマンドの実行によって遷移します。サイト状態の遷移を次の表に示します。

表9‒1 サイト状態の遷移

遷移前の状態

遷移後の状態

初期

業務

準備

ログ適用

初期

pdriseset -D

pdriseset -P

遷移しません

pdriseset -S

業務

pdriseset -D

pdriseset -P

pdstart

遷移しません

pdriseset -S

準備

pdriseset -D

pdriseset -P

pdstart

遷移しません

pdriseset -S

pdstart -l

ログ適用

pdriseset -D

pdriseset -P

pdrisedbto

pdriseset -S

サイト状態が業務またはログ適用の場合,さらにログ適用可能状態とログ適用不可能状態の二つの状態があります。

ログ適用可能状態

業務サイトのデータベースとログ適用サイトのデータベースの整合性が取れていて,かつログ適用に必要な情報が正しくコピーできる状態のことをいいます。この状態で災害などが発生し,業務サイトが消失したとしても,データ欠損なしでログ適用サイトに業務を引き継げます。

ログ適用可能状態のときに次の事象が発生すると,ログ適用不可能状態になります。

  • ログ適用サイトの障害

  • 業務サイト,ログ適用サイト間の障害

  • ログ適用ができない状態となる運用の実施,または事象の発生

詳細については,「障害対策の概要」を参照してください。

ログ適用不可能状態

業務サイトのデータベースとログ適用サイトのデータベースの整合性が取れていない状態,またはログ適用に必要な情報が正しくコピーできない状態のことをいいます。この状態で災害などが発生し,業務サイトが消失した場合,データ欠損が発生します。

ログ適用不可能状態のときにシステムログ適用化を実行すると,ログ適用可能状態になります。