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ノンストップデータベース HiRDB Version 10 ディザスタリカバリシステム 構築・運用ガイド


8.2.1 インナレプリカ機能を使用する場合の注意事項の説明

インナレプリカ機能で日立ディスクアレイシステムのHORMCFまたはShadowImage機能を使用する場合の注意事項について説明します。

〈この項の構成〉

(1) インスタンス

インスタンス」を参照してください。

(2) ペア論理ボリューム構成

オリジナルRDエリアを配置したディスクと,レプリカRDエリアを配置したディスクを結合している場合と,切り離している場合とで,TrueCopy(またはUniversal Replicator)およびShadowImageの各ペアボリュームに対する操作が異なります。

組み合わせを次の表に示します。

表8‒2 インナレプリカ機能使用時のペアボリューム構成の組み合わせ

ディスクの結合状態

TrueCopyまたはUniversal Replicatorのペアボリューム(メインサイト-リモートサイト間)

ShadowImageのペアボリューム

オリジナル

RDエリア

レプリカ

RDエリア

結合している

ペア化

ペア解除

ペア化

切り離している

ペア化

ペア化

ペア解除

ペアボリューム構成を次の図に示します。

図8‒1 ペアボリューム構成(ディスクを結合している場合)

[図データ]

図8‒2 ペアボリューム構成(ディスクを切り離している場合)

[図データ]

(3) サイトの切り替え

ShadowImageのペアボリュームを操作しないで,TrueCopyまたはUniversal Replicatorのペアボリュームをテイクオーバしてください。このとき,リモートサイトのペアボリュームがP-VOLになるようにします。

(4) 注意事項

オリジナルRDエリアとレプリカRDエリアを配置したディスクを結合している間,オリジナルRDエリアを配置したディスクのペアステータスはSMPLになります。このため,pdrisechkコマンドを実行すると,エラーになります。

オリジナルRDエリアとレプリカRDエリアを配置したディスクを結合しているときは,RAID Managerのペア状態確認コマンド(pairdisplayやpairvolchkなど)を用いて,ペア論理ボリュームごとに状態を確認してください。

ペア論理ボリュームの確認内容を次の表に示します。

表8‒3 ペア論理ボリュームの確認内容

ディスクの

結合状態

ペア状態確認コマンドで確認する内容

オリジナルRDエリアを配置したディスク

レプリカRDエリアを配置したディスク

レプリカ対象外のRDエリアを配置したディスク

フェンスレベル

ペアステータス

フェンスレベル

ペアステータス

フェンスレベル

ペアステータス

結合している

DATA/NEVER/ASYNC

PAIR

なし

SMPL

DATA/NEVER/ASYNC

PAIR

切り離している

DATA/NEVER/ASYNC

PAIR

DATA/NEVER/ASYNC

PAIR

DATA/NEVER/ASYNC

PAIR

注※

リアルタイムSANレプリケーションの処理方式(pd_rise_pairvolume_combinationオペランドの値),および保護モード(pd_rise_fence_levelオペランドの値)によって異なります。表「paircreateコマンド実行時に指定するフェンスレベル」を参照してください。