Hitachi

インナレプリカ機能 HiRDB Staticizer Option Version 10


3.8 インナレプリカグループ内のRDエリアに対して実行できるコマンドの一覧

インナレプリカグループ内のRDエリアに対して実行できる主なコマンドの一覧を次の表に示します。インナレプリカ機能を使用している場合,次の表に示すコマンドでは,-qオプションが使えるようになります。-qオプションには世代番号を指定します。インナレプリカグループ内の特定の世代番号のRDエリアを指定するときに使用します。次の表に示すように,-qオプションを必ず指定するコマンドと任意指定のコマンドがあります。任意指定の場合は処理対象のRDエリアが異なります。

表3‒7 インナレプリカグループ内のRDエリアに対して実行できる主なコマンド

-qオプション

-qオプション省略時の

処理対象

コマンド名

機能

必須

pdcopy※1※2

バックアップファイルの取得

pddbchg

カレントRDエリアの変更

pdrstr※1※2

データベースの回復

任意

カレントRDエリア

pddbst

データベースの状態解析

pdgetcst

最適化情報の収集

pdload

ユーザデータの表への登録

pdpgbufon

グローバルバッファへのページの読み込み

pdplgexe※3

HiRDBのプラグイン関連

pdrorg

表やインデクスの再編成

任意

指定したRDエリア

(オリジナルもレプリカもRDエリア名で指定可能)

pdclose

RDエリアのクローズ

pddbfrz

RDエリアの満杯ファイルの更新抑止

pddbls※2

RDエリアの状態表示

pdhold

RDエリアの静止化(バックアップ閉塞化)

pdopen

RDエリアのオープン

pdrels

RDエリアの閉塞状態の解除

(凡例)-qオプションの指定の違いについて説明します。
必須(-qオプションを必ず指定するコマンド):

インナレプリカグループ内のRDエリアを指定する場合には,必ず-qオプションで世代番号を指定します。

任意(処理対象が「カレントRDエリア」の場合):

インナレプリカ機能を使用している場合に-qオプションの指定を省略すると,必ずカレントRDエリアへアクセスします。そのため,-qオプションを省略する場合は注意が必要です。

任意(処理対象が「指定したRDエリア」の場合):

-qオプションの指定を省略しても,RDエリアの名称を直接指定することで,特定の世代番号のRDエリアを指定できます。オリジナルRDエリアでもレプリカRDエリアでも,それぞれの名称を指定できます。

注※1 

pdcopyコマンドおよびpdrstrコマンドは,-qオプションを指定しないで,RDエリア名称を直接指定して実行することもできますが,-qオプションを指定する場合とRDエリア名を直接指定する場合で処理結果が異なります。違いを次に示します。

-qオプションを指定する場合

インナレプリカグループ内のすべてのRDエリアで使用できるバックアップファイルが取得でき(pdcopyコマンド),それを使ってインナレプリカグループ内のどのRDエリアでも回復できます(pdrstrコマンド)。

RDエリア名を直接指定する場合

指定したRDエリアのバックアップファイルが取得でき(pdcopyコマンド),それを使って指定したRDエリアだけの回復ができます(pdrstrコマンド)。

注※2 

このコマンドで”ALL”を指定できるのは-qオプションを省略したときです。”ALL”を指定することで,処理対象サーバ内のすべてのRDエリアをコマンドの実行対象にできます。

注※3 

このコマンドの機能および-qオプションで世代番号を指定できるかどうかについてはHiRDBの各プラグイン製品のマニュアルを参照してください。

意図しないRDエリアへのアクセスを防ぐため,-qオプションの使い方には注意してください。なお,コマンドを複数のRDエリアに対して実行する場合,コマンドの処理対象となるすべてのRDエリアの世代番号を一致させておいてください。一致していないと,コマンドの実行エラーになります。

なお,pdrbalコマンドは,インナレプリカ機能を使用しているRDエリア(インナレプリカグループ内のRDエリア)に対して実行できません。

各コマンドの使い方,オプションの説明などについては,マニュアル「HiRDB コマンドリファレンス」を参照してください。