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インナレプリカ機能 HiRDB Staticizer Option Version 10


2.3.1 ディスク容量の見積もり

インナレプリカ機能を使用する場合,次の三つの領域(RDエリア)の見積もりが必要です。

〈この項の構成〉

(1) レプリカRDエリアの格納領域

レプリカの作成時には,レプリカ作成対象のユーザ用RDエリアまたはユーザLOB用RDエリアと同じだけの容量が,レプリカの数だけ必要になります。作成するレプリカの数を考慮した容量を確保してください。また,レプリカ作成対象となるユーザ用RDエリアまたはユーザLOB用RDエリアを新規に作成する場合は,作成するレプリカRDエリアの数を考慮して,ユーザ用RDエリアまたはユーザLOB用RDエリアの容量を見積もってください。ユーザ用RDエリアまたはユーザLOB用RDエリアの容量計算には,マニュアル「HiRDB システム導入・設計ガイド」に記載されている見積もり式を使います。

(2) オリジナルとレプリカのRDエリアに関する定義情報を登録するための領域

レプリカを作成すると,オリジナルとレプリカのRDエリアの情報,レプリカの世代番号などがマスタディレクトリ用RDエリアへ登録されます。このため,作成するレプリカRDエリアの数などを考慮し,このRDエリアに必要な容量を見積もる必要があります。容量計算には,マニュアル「HiRDB システム導入・設計ガイド」に記載されている見積もり式を使用してください。

(3) ユーザ表の定義情報を登録するための領域

レプリカを作成すると,レプリカRDエリア内のユーザ表の定義情報が,オリジナルRDエリア内のユーザ表と同様に,データディクショナリ用RDエリアへ登録されます。このため,作成するレプリカRDエリアの数などを考慮し,このRDエリアに必要な容量を見積もる必要があります。容量計算には,マニュアル「HiRDB システム導入・設計ガイド」に記載されている見積もり式を使用してください。

(4) 更新可能なオンライン再編成に必要な領域(追い付き状態管理表を格納するユーザ用RDエリア)

ユーザ用RDエリアには,追い付き状態管理表,およびその表に定義するインデクスを格納します。したがって,ディスク所要量は,表の格納ページ数とインデクスの格納ページ数のそれぞれで必要となるセグメント数の和(2セグメント以上)となります。

表の格納ページ数:

次の値を基に,表の格納ページ数の計算方法(FIX指定のある表)から求めます。表の格納ページ数の計算方法(FIX指定のある表)については,マニュアル「HiRDB システム導入・設計ガイド」を参照してください。

  • 表に格納する行の総数(a):該当するRDエリアに格納する,更新可能なオンライン再編成の対象となるサーバの数※1×多重度数※2

  • ユーザ用RDエリアのページ長(b):RDエリア作成時に指定した値(単位:バイト)

  • CREATE TABLEで指定する未使用領域の比率(c):30(単位:%)

  • 各列のデータ長(Σdi):70(単位:バイト)

  • 表を格納するRDエリアのセグメントサイズ(g):RDエリア作成時に指定した値(単位:ページ)

  • CREATE TABLEで指定するセグメント内の空きページ比率(h):10(単位:%)

注※1

-rオプションに指定するRDエリアの見積もりをする場合,1となります。

-oオプションに指定するRDエリアの見積もりをする場合,(HiRDBのすべてのバックエンドサーバの数)−(-rオプションで指定するRDエリア数)となります。

注※2

システム定義のpd_max_reflect_process_countオペランドの指定値です。

インデクスの格納ページ数:

次の値を基に,インデクスの格納ページ数の計算方法から求めます。インデクスの格納ページ数の計算方法については,マニュアル「HiRDB システム導入・設計ガイド」を参照してください。

  • ユーザ用RDエリアのページ長(a):RDエリア作成時に指定した値(単位:バイト)

  • CREATE INDEXで指定する未使用領域の比率(b):30(単位:%)

  • キー値の重複が200以下のキーの種類の個数(c):該当するRDエリアに格納する更新可能なオンライン再編成の対象となるサーバの数※1×多重度数※2

  • キー値の重複が200以下のキーの重複数の平均値(d):1

  • キー値の重複が201以上のキーの種類の個数(e):0

  • キー値の重複が201以上のキーの重複数の平均値(f):0

  • DB格納キー長(g):12(単位:バイト)

  • ナル値以外のキーの種類の個数(h)

    UNIQUE指定のインデクスの場合,該当するRDエリアに格納する更新可能なオンライン再編成の対象となるサーバの数×多重度数

    UNIQUE指定でないインデクスの場合,24

注※1

-rオプションに指定するRDエリアの見積もりをする場合,1となります。

-oオプションに指定するRDエリアの見積もりをする場合,(HiRDBのすべてのバックエンドサーバの数)−(-rオプションで指定するRDエリア数)となります。

注※2

システム定義のpd_max_ferlect_process_countオペランドの指定値です。