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ノンストップデータベース HiRDB Version 10 UAP開発ガイド


17.19.1 不正電文トレースを取得するための設定

不正電文トレースのファイル出力先,ファイルへの出力数,ファイル出力電文長は,システムプロパティ又はクライアント環境定義で設定します。優先順位は次のとおりです。

  1. システムプロパティ

  2. クライアント環境定義

JavaVM起動後の最初の接続が確立するまでは,クライアント環境定義の指定は有効となりません。

〈この項の構成〉

(1) クライアント環境定義の設定

クライアント環境定義では,ファイル出力先として次の項目を指定します。

PDJDBFILEDIRとPDCLTPATHを共に指定した場合,PDJDBFILEDIRの指定が有効となります。

接続ごとに異なる値を指定した場合,最初の接続に対する指定が有効となります。

指定値の詳細は,「クライアント環境定義の設定内容」を参照してください。

(2) システムプロパティの設定

システムプロパティでは,次の表に示す項目を指定します。

表17‒130 不正電文トレースを取得するためのシステムプロパティの設定

項目

システムプロパティ

内容

デフォルト

ファイル出力先

HiRDB_for_Java_FileDIR

不正電文トレースを出力するディレクトリを,絶対パスで指定します。不正電文トレースは,指定したディレクトリの直下に出力されます。

指定したファイル出力先が存在しない,又は書き込み権限がない場合は,カレントディレクトリに出力されます。

カレントディレクトリ

ファイルへの出力数

HiRDB_for_Java_DataErrOutNum

1ファイルに出力する不正電文の個数の上限を指定します。指定できる範囲は50〜2147483647です。範囲外の値を指定した場合,デフォルトが仮定されます。

また,上限値を超えてファイルに出力する場合は,2ファイルでラップアラウンドします。

50

ファイル出力電文長

HiRDB_for_Java_DataErrSize

出力する送信電文,受信電文の最大長(バイト)を指定します。指定できる範囲は1024〜2147483647です。範囲外の値を指定した場合,デフォルトが仮定されます。

電文のこの指定値を超える部分については,不正電文トレースに出力しません。

1024

Java仮想マシンが,セキュリティマネジャによってJDBCドライバに対するシステムプロパティの受け渡しを拒否した場合,デフォルトが仮定されます。