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ノンストップデータベース HiRDB Version 10 UAP開発ガイド


15.6.2 各メソッド,プロパティについての留意事項

HiRDBデータプロバイダ for .NET Frameworkの各メソッド,プロパティについての留意事項を次の表に示します。

表15‒4 各メソッド,プロパティについての留意事項

オブジェクト

メソッド又はプロパティ

詳細項目

HiRDBCommand

CommandTimeoutプロパティ

実行時のタイムアウトは,クライアント環境定義(PDCWAITTIME,PDSWAITTIME,PDSWATCHTIME)の設定に依存するため,設定値は無効になります。

Cancelメソッド

キャンセルする機能がないため,System.NotSupportedExceptionが返ります。

ExecuteReaderメソッド

列情報だけの取得や,主キー情報だけの取得をする機能がないため,CommandBehavior.KeyInfo,CommandBehavior. SchemaOnly,CommandBehavior. SequentialAccessを引数指定した場合,CommandBehavior.Defaultとして処理します。

UpdatedRowSourceプロパティ

行を返すバッチクエリ機能がないため,UpdatedRowSource.Both,UpdatedRowSource.FirstReturnedRecordを指定した場合,HiRDBExceptionが返ります。

HiRDBCommandBuilder

CatalogLocationプロパティ

カタログ機能がないため,このプロパティの値が影響する機能はありません。

CatalogSeparatorプロパティ

カタログ機能がないため,このプロパティの値が影響する機能はありません。

SetAllValuesプロパティ

このプロパティの値は,常にtrueになり,UPDATE文はすべての列情報を含みます。

HiRDBConnection

ConnectionTimeoutプロパティ

常に次の値が返ります。

  • 対応するADO.NETのバージョンが1.1の場合は15

  • 対応するADO.NETのバージョンが2.0の場合は0

Databaseプロパティ

DB名を取得する機能がないため,常に空文字となります。

Stateプロパティ

製品の将来のバージョンで使用するための予約値のため,ConnectionState.Connecting,ConnectionState.Executing,ConnectionState.Fetching,ConnectionState.Brokenとなることはありません。

BeginTransactionメソッド

SQLごとに設定,又はHiRDB環境変数から取得するため,IsolationLevelの指定は無効です。

また,一つのコネクションで複数のトランザクションを実行できません。

ChangeDatabaseメソッド

接続DB変更機能がないため,System.NotSupportedExceptionが返ります。

EnlistTransactionメソッド

分散トランザクション機能がないため,System.NotSupportedExceptionが返ります。

GetSchemaメソッド

スキーマ情報を返しません。常に空のDataTableオブジェクトを返します。

HiRDBDataReader

Depthプロパティ

階層の概念がないため,常に0になります。

VisibleFieldCountプロパティ

検索系SQLで指定された列以外の列を取得することがないため,FieldCountと同じ値になります。

GetBooleanメソッド

対応する型がないため,NotSupportedExceptionが返ります。

GetByteメソッド

対応する型がないため,NotSupportedExceptionが返ります。

GetCharメソッド

対応する型がないため,NotSupportedExceptionが返ります。

GetDataメソッド

対応する型がないため,NotSupportedExceptionが返ります。

GetGuidメソッド

対応する型がないため,NotSupportedExceptionが返ります。

GetProviderSpecificFieldType

独自のデータ型をサポートしていないため,.NET Frameworkの共通言語ランタイムに用意されているデータ型のオブジェクトを返します。

GetProviderSpecificValue

独自のデータ型をサポートしていないため,.NET Frameworkの共通言語ランタイムに用意されているデータ型のオブジェクトを返します。

GetProviderSpecificValues

独自のデータ型をサポートしていないため,.NET Frameworkの共通言語ランタイムに用意されているデータ型のオブジェクトを返します。

NextResultメソッド

複数レコードセット機能がないため,falseが返ります。

HiRDBParameter

DbTypeプロパティ

対応する型がないため,DbType.Boolean,DbType.Currency,DbType.Guid,DbType.VarNumericを指定した場合,HiRDBExceptionが返ります。

Directionプロパティ

ストアドプロシジャの戻り値取得機能がないため,Direction.ReturnValueが指定された状態で,HiRDBCommandクラスのExecuteNonQueryメソッド,ExecuteReaderメソッド,ExecuteScalarメソッド,又はPrepareメソッドのどれかを実行した場合,HiRDBExceptionが返ります。

IsNullableプロパティ

取得だけで設定はできません(常にnull値の指定はできます)。

HiRDBProviderFactory

CreateDataSourceEnumeratorメソッド

HiRDBの列挙体を提供しないため,NotSupportedExceptionが返ります。

HiRDBTransaction

IsolationLevelプロパティ

常に次の値が返ります。

  • 対応するADO.NETのバージョンが1.1の場合はIsolationLevel.ReadCommitted

  • 対応するADO.NETのバージョンが2.0の場合はIsolationLevel.RepeatableRead