2.1.1 リレーショナルデータベースの表
HiRDBのデータベースはリレーショナルデータベースで,論理的な構造は表として表現されます。ここでは,表について説明します。
- 〈この項の構成〉
(1) 表の基本構成
リレーショナルデータベースは,論理的には表形式をしています。
表の縦方向を列と呼び,横方向を行と呼びます。各行の同じ列には,同一属性(データ型)のデータを格納します。表は行の集合で,一つの行は一つの検索単位になります。また,各列には名称(列名)が付いていて,データベースを操作するときに使用します。
表の基本構成例を次の図に示します。
(2) 繰返し列を使用した表
繰返し列とは,複数の要素から構成される列のことをいいます。繰返し列を使用すると,次のようなメリットがあります。
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複数の表の結合が不要になります。
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重複する情報が少なくなるため,ディスク容量を削減できます。
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関連データ(繰返しデータ)が近くに格納されるため,別の表にするよりアクセス性能が良いです。
繰返し列がある場合の表の構成例を次の図に示します。
(3) ビュー表
実際の表(以降,実表と呼びます)を基に,利用者が操作する範囲を限定した仮想の表を設定できます。この仮想の表のことをビュー表といいます。次に示す場合にビュー表を定義すると操作する範囲が限定され,操作が簡単になります。
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表の特定の列だけを検索する。
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表の列の順序を入れ替える。
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表の特定の行だけを検索する。
ビュー表は,表の特定の列や行を見るために定義しますが,実表と同様の検索ができます。また,ビュー表を使用することで,操作する範囲が限定されるので細かな機密保護ができます。
実表に対して定義したビュー表の例を次の図に示します。
なお,ビュー表の定義,及び操作の方法については,「ビュー表の定義と操作」を参照してください。