2.94.1 pdorcreateの形式と規則
(1) 機能
オンライン再編成の追い付き反映環境を作成します。
pdorcreateコマンドは,pdorbeginコマンド実行前までに実行しておく必要があります。
pdorcreateコマンドでは,次の環境作成又は環境削除をします。
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指定したRDエリアに,追い付き状態管理表を作成します。
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指定したRDエリアに,追い付き状態管理表のインデクス(主キーインデクス)を作成します。
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追い付き状態管理表を削除します。
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追い付き状態管理表のインデクスを削除します。
pdorcreateコマンドは,HiRDB Staticizer Optionが組み込まれていて,かつシステム定義のpd_max_reflect_process_countオペランド及びpd_inner_replica_controlオペランドを指定している場合に実行できます。
(2) 実行者
HiRDB管理者が実行できます。
(3) 形式
pdorcreate {〔-r RDエリア名〔,RDエリア名〕…〕 -o RDエリア名 |-d}
(4) オプション
(a) -r RDエリア名〔,RDエリア名〕… 〜<識別子>((1〜30))
追い付き状態管理表を格納するRDエリアの名称を指定します。ここで指定したRDエリアには,そのRDエリアがあるサーバの追い付き状態の情報だけを格納します。
<規則>
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RDエリアを指定する場合の規則については,「運用コマンド,ユティリティでのRDエリアの指定」を参照してください。
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RDエリア名を複数個指定した場合は,追い付き状態管理表を横分割表で作成します。
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RDエリアを複数個指定した場合,それぞれのRDエリアがあるサーバが重複しないようにしてください。
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-rオプションを省略した場合,-oオプションで指定したRDエリアに追い付き状態管理表(非分割表)を作成します。
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指定したRDエリアには,追い付き状態管理表のインデクスも作成されます。
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指定するRDエリアは,更新可能なオンライン再編成の対象となるRDエリアがないHiRDBファイルシステム領域に,公用のユーザ用RDエリアとして作成しておく必要があります。ディスク要量の見積もりについては,マニュアル「インナレプリカ機能 HiRDB Staticizer Option」の「リソースの見積もり」に記載されている「更新可能なオンライン再編成に必要な領域(追い付き状態管理表を格納するユーザ用RDエリア)」を参照してください。
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共用RDエリア,及び一時表用RDエリアを指定すると,エラーになります。
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レプリカRDエリアが定義されているRDエリアに追い付き状態管理表を作成する場合は,オリジナルRDエリア名称を指定してください。
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このオプションにはインメモリRDエリアを指定しないでください。指定すると,追い付き反映処理が正しく実行されないことがあります。
(b) -o RDエリア名 〜<識別子>((1〜30))
-rオプションで指定したRDエリアに対応するサーバ以外の,サーバの追い付き状態管理表を格納するRDエリアを指定します。
<規則>
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-rオプションで指定しているRDエリアと,-oオプションで指定するRDエリアは重複しないようにしてください。
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指定するRDエリアは,更新可能なオンライン再編成の対象となるRDエリアがないHiRDBファイルシステム領域に,公用のユーザ用RDエリアとして作成しておく必要があります。ディスク所要量の見積もりについては,-rオプションの説明を参照してください。
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RDエリア名を引用符(")で囲んだ場合は,英字の大文字と小文字が区別されますが,引用符(")で囲まない場合はすべて大文字として扱われます。また,RDエリア名に空白を含む場合は,引用符(")で囲んでください。なお,sh(Bourneシェル),csh(Cシェル),及びksh(Kシェル)の場合は,更にアポストロフィ(’)で囲む必要があります。
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共用RDエリア,及び一時表用RDエリアを指定すると,エラーになります
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レプリカRDエリアが定義されているRDエリアに追い付き状態管理表を作成する場合は,オリジナルRDエリア名称を指定してください。
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このオプションにはインメモリRDエリアを指定しないでください。指定すると,追い付き反映処理が正しく実行されないことがあります。
(c) -d
追い付き反映環境を削除する場合に指定します。
<規則>
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-dオプションを指定する場合,HiRDBのすべての追い付き反映処理が終了してから(中断状態も含む)実行してください。
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-dオプションを指定する場合,HiRDBが内部で管理する追い付き処理実行情報をチェックします。更新可能なオンライン再編成を実行しているサーバがある場合には,対話入力のメッセージを出力して確認します。この場合,KFPT02023-Eメッセージに出力されたサーバがある,すべてのRDエリアがオンライン再編成閉塞かどうかを確認し,すべてのRDエリアがオンライン再編成閉塞でないときは'y'を,そうでないときは'n'を入力してください。オンライン再編成閉塞のRDエリアがある場合に'y'を指定すると,DB破壊を引き起こす可能性があるため,注意してください。
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-dオプションを指定した場合,pdorcreateコマンドのバックグラウンド実行はできません。
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RDエリアの状態については,pddblsコマンドで確認できます。
(5) 規則
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pdorcreateコマンドは,HiRDBが稼働中のときだけ実行できます。
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pdorcreateコマンドは,シングルサーバ又はシステムマネジャがあるサーバマシンで実行してください。
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追い付き状態管理表は,サーバ単位の横分割表として作成することをお勧めします(障害発生時の影響がサーバ単位に局所化できるため)。
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追い付き状態管理表の作成が完了した場合,KFPT02020-Iメッセージが出力されます。
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追い付き状態管理表を,レプリカRDエリアが定義されているRDエリアに作成する場合,その操作(作成,及び削除)については,マニュアル「インナレプリカ機能 HiRDB Staticizer Option」を参照してください。
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共用RDエリア及び一時表用RDエリアに追い付き状態管理表は作成できません。
(6) 注意事項
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pdorcreateコマンドのリターンコードを次に示します。
0:正常終了
4:警告終了
8:異常終了
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追い付き状態管理表を格納するRDエリアの構成や,追い付き状態管理表の作成有無については,pddbstの表単位の状態解析で確認できます。このとき,表名に"ORG_USER"."PDORRFST"を指定してください。
(7) 使用例
BES1,BES2,及びBES3に追い付き状態管理表を作成する例を次の図に示します。作成方法は3通りありますが,推奨する作成方法は1です。
〔説明〕
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更新可能なオンライン再編成の対象となるサーバ:追い付き状態管理表を格納するRDエリア数=1:1の場合のコマンド形式
pdorcreate -r RD01,RD02 -o RD03
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一部が,更新可能なオンライン再編成の対象となるサーバ:追い付き状態管理表を格納するRDエリア数=1:nの場合のコマンド形式
pdorcreate -r RD01 -o RD02
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追い付き状態管理表を一つのRDエリアに格納する場合のコマンド形式
pdorcreate -o RD01