2.48.1 pdinfocoregetの形式と規則
(1) 機能
systemd-coredump が保持しているcoreファイルの取得,及び取得するcoreファイルの容量見積もりをします。
- 障害情報取得
-
systemd-coredump が保持しているcoreファイルを,OSのcoredumpctlコマンドで取得します。
- 障害情報容量見積もり
-
取得する障害情報に必要な容量をメガバイト単位で見積もります。
(2) 実行者
スーパーユーザーで実行します。
(3) 形式
(a) 障害情報取得
pdinfocoreget -d coreファイル格納先ディレクトリ名
(b) 障害情報容量見積もり
pdinfocoreget -m
(4) オプション
(a) -d coreファイル格納先ディレクトリ名
coreファイルを出力する既存のディレクトリ名を絶対パスで指定します。
ディレクトリ名の長さ(単位:バイト,最大:118バイト)
次のディレクトリを指定した場合は,エラーメッセージを出力して処理を打ち切ります。
-
HiRDB運用ディレクトリ下のディレクトリ
-
存在しないディレクトリ
-
書き込み権限がないディレクトリ
coreファイルは,複数のファイルを格納する場合があります。coreファイル名を次に示します。
- coreファイル名:コマンド名.pid※
-
- 注※
-
pidはプロセスIDとなります。
(b) -m
取得するcoreファイルに必要な容量の見積もり値を出力する場合に指定します。見積もり値は標準出力に次の形式で出力されます。
表示形式(単位:メガバイト) |
---|
coredump = xxx Mbyte |
(凡例)xxx:数値
- 注
-
coreファイルを取得できない場合,"0 Mbyte"と表示されます。
(5) 規則
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次のOS指定を行っている場合に,pdinfocoregetコマンドを実行します。
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「/proc/sys/kernel/core_pattern」ファイルに「systemd-coredump」を指定
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「/etc/systemd/journald.conf」ファイルに「Storage=persistent」以外を指定
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pdinfocoregetコマンドを実行するためには,次の環境変数が設定されている必要があります。
- PDDIR
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HiRDB運用ディレクトリを指定します。
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pdinfocoregetコマンドは,HiRDBの稼働に関係なく実行できます。
(6) 注意事項
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pdinfocoregetコマンドの結果は,コマンド実行時のリターンコード,又は実行ログ中のエラーメッセージで確認できます。pdinfocoregetコマンドのリターンコードの意味と対処方法を次に示します。
リターンコード
終了状態
意味と対処方法
0
正常終了
正常に終了しました。
そのまま障害情報として取得してください。
4
警告終了
取得対象のファイルがありません(OSのcoredumpctlコマンドが異常終了しました)。
8
異常終了
エラーが発生したため,処理を打ち切りました。
KFPN10400-I以降に出力するメッセージに従って対処してください。