2.18.1 pdchprcの形式と規則
(1) 機能
サーバプロセスの常駐プロセス数と最大起動プロセス数を変更します。また,サーバプロセスの常駐プロセス数と最大起動プロセス数を表示します。
(2) 実行者
HiRDB管理者が実行できます。
(3) 形式
(a) HiRDB/シングルサーバの場合
pdchprc 〔-p常駐プロセス数〔,最大起動プロセス数〕〕
(b) HiRDB/パラレルサーバの場合
pdchprc {-a|-sサーバ名} 〔-p常駐プロセス数〔,最大起動プロセス数〕〕
(4) オプション
(a) -p常駐プロセス数〔,最大起動プロセス数〕 〜<符号なし整数>
-
HiRDB/シングルサーバの場合:((0〜3000))
-
HiRDB/パラレルサーバの場合:((0〜12000))
サーバプロセスの常駐プロセス数及び最大起動プロセス数を指定します。最大起動プロセス数を省略した場合,常駐プロセス数と同じ値が仮定されます。また,-pオプションを省略した場合,pdchprcコマンド実行時のサーバプロセスの常駐プロセス数,及び最大起動プロセス数を表示します。
プロセス数には,0〜HiRDBのシステム定義で指定したサーバプロセスの最大起動プロセス数までの値を指定できます。サーバプロセスの最大起動プロセス数を次に示します。なお,pd_max_reflect_process_countオペランドを指定していない場合は,pd_max_reflect_process_countオペランドの指定値は0とみなしてください。
-
シングルサーバ又はフロントエンドサーバの場合
システム共通定義のpd_max_usersオペランドの値+pd_max_reflect_process_countオペランドの値
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バックエンドサーバの場合
サーバ共通定義又はバックエンドサーバ定義のpd_max_bes_processオペランドの指定値+pd_max_reflect_process_countオペランドの値
-
ディクショナリサーバの場合
サーバ共通定義又はディクショナリサーバ定義のpd_max_dic_processオペランドの指定値+pd_max_reflect_process_countオペランドの値
(b) -a
pdchprcコマンドを実行したときに起動している,すべてのサーバのサーバプロセスの常駐プロセス数,最大起動プロセス数を表示します。-pオプションと同時に指定した場合は,起動中のすべてのフロントエンドサーバとバックエンドサーバの,サーバプロセスの常駐プロセス数,最大起動プロセス数を変更します。
(c) -sサーバ名 〜<識別子>((1〜8))
サーバプロセスの常駐プロセス数,最大起動プロセス数の変更又は表示をする,サーバの名称を指定します。
(5) 規則
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pdchprcコマンドは,HiRDBが稼働中のときだけ実行できます。
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pdchprcコマンドは,シングルサーバ又はシステムマネジャがあるサーバマシンで実行してください。
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-pオプションに指定した常駐プロセス数の値が最大起動プロセス数より大きい場合,エラーとなります。
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-pオプションに,HiRDBのシステム定義で指定したサーバプロセスの最大起動プロセス数より大きな値を指定した場合は,警告メッセージが表示され,HiRDBのシステム定義で指定したサーバプロセスの最大起動プロセス数に値を変更します。
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-pオプションでの常駐プロセス数,最大起動プロセス数に値が変更された場合,HiRDBはプロセス数を変更した旨のメッセージをサーバごとに表示します。
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pdchprcコマンドで変更したサーバプロセスの常駐プロセス数及び最大起動プロセス数は,該当するサーバが停止するまで有効となります。HiRDBが正常終了,強制終了,又は計画停止した後の再開始では,変更した情報は引き継がれません。
(6) 注意事項
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-sオプションに,停止中又は停止処理中のサーバを指定した場合,pdchprcコマンドはエラー終了します。また,-aオプションを指定した場合,停止中又は停止処理中のサーバに対しては,サーバプロセスの常駐プロセス数,最大起動プロセス数の変更及び表示はできません。
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ディクショナリサーバのサーバプロセスの常駐プロセス数,最大起動プロセス数を変更する場合は,-sオプションにディクショナリサーバのサーバ名を指定してください。
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サーバプロセスの最大起動プロセス数を0に変更した場合,pdchprcコマンド実行後に発生したトランザクション処理は,すべてエラーとなります。
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ディクショナリサーバ又はバックエンドサーバの最大起動プロセス数を,HiRDBのシステム定義で指定した値より小さくした場合,そのサーバにトランザクション処理が集中したときは,処理しきれなかったトランザクションがエラーとなることがあります。
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HiRDB/パラレルサーバで,システムマネジャとフロントエンドサーバが同じユニットの場合,フロントエンドサーバの最大起動プロセス数を0に変更すると,次に示すユティリティは実行できなくなります。
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データベース作成ユティリティ(pdload)
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データベース構成変更ユティリティ(pdmod)
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データベース再編成ユティリティ(pdrorg)
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データベース状態解析ユティリティ(pddbst)
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最適化情報収集ユティリティ(pdgetcst)
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1:1スタンバイレス型系切り替え機能を適用する構成で,系切り替えによって代替BESが正規BESの処理を代行している(代替中)場合,正規BESに対してpdchprcコマンドを実行すると次のようになります。
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-sオプションを指定してpdchprcコマンドを実行すると,コマンドはエラー終了します。
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正規BESのサーバプロセスの常駐プロセス数及び最大起動プロセス数の変更及び表示はできません。
1:1スタンバイレス型系切り替え機能を適用する場合のサーバプロセス数については,マニュアル「HiRDB システム運用ガイド」の「HiRDBシステム定義の作成」の「系切り替え後のサーバプロセスの割り当て」を参照してください。
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影響分散スタンバイレス型系切り替え機能を適用している場合,pdchprcコマンドでサーバプロセスの常駐プロセス数及び最大起動プロセス数を表示させると,サーバプロセス割り当て数によってはバックエンドサーバプロセスの常駐プロセス数及び最大起動プロセス数が変更されて表示されることがあります。また,-pオプションを指定して常駐プロセス数及び最大起動プロセス数を変更しても,サーバプロセス割り当て数によっては,バックエンドサーバプロセスの常駐プロセス数及び最大起動プロセス数が変更されないことがあります。影響分散スタンバイレス型系切り替え機能使用時のサーバプロセス割り当て数については,マニュアル「HiRDB システム運用ガイド」を参照してください。
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pdchprcコマンドのリターンコードを次に示します。
0:正常終了
- 4:一部のユニットが正常終了
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一部のユニットでサーバプロセス数を変更できていないおそれがあります。
その状態で業務を継続すると同時に実行可能なトランザクション数が減るなどの問題が発生することがあります。
メッセージに従って対処した後に再度コマンドを実行してください。
- 8:異常終了(オプション指定不正,rsh失敗など)
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サーバプロセス数を変更できていないおそれがあります。
その状態で業務を継続すると同時に実行可能なトランザクション数が減るなどの問題が発生することがあります。
メッセージに従って対処した後に再度コマンドを実行してください。
(7) 出力形式
-pオプションを省略したときだけ,表示されます。
aa...a bb...b,cc...c dd...d,ee...e aa...a bb...b,cc...c dd...d,ee...e
[説明]
- aa...a:
-
サーバ名(8文字以内)
- bb...b:
-
HiRDBのシステム定義で指定したサーバプロセスの常駐プロセス数(10進数5けた以内で右詰め表示)
- cc...c:
-
HiRDBのシステム定義で指定したサーバプロセスの最大起動プロセス数(10進数5けた以内で右詰め表示)
- dd...d:
-
pdchprcコマンドで変更したサーバプロセスの常駐プロセス数(10進数5けた以内で右詰め表示)
bb...bと同じ場合は****を表示します。
- ee...e:
-
pdchprcコマンドで変更したサーバプロセスの最大起動プロセス数(10進数5けた以内で右詰め表示)
cc...cと同じ場合は****を表示します。
<出力例>
dic1 10, 100 ****,**** … プロセス数が10000未満の場合 fes1 10, 100 ****,**** … プロセス数が10000未満の場合 bes1 5000,10000 500,**** … プロセス数が10000以上の場合 bes2 10000,12000 500,10000 … プロセス数が10000以上の場合