2.17.1 pdchpathnの形式と規則
(1) 機能
pdchpathfコマンドが出力したパス変更情報ファイルを基に,ディクショナリ表で管理しているHiRDBファイルシステム領域のパスを変更します。
(2) 実行者
HiRDB管理者が実行できます。
(3) 形式
pdchpathn 〔-W 実行監視時間〕 パス変更情報ファイル
(4) オプション
(a) -W 実行監視時間 〜<符号なし整数>((0〜3600))
pdchpathnコマンドの実行時間を監視する場合に,その監視時間を分単位で指定します。
このオプションに0を指定した場合は,監視を行いません。
このオプションを省略した場合は,pd_cmd_exec_timeオペランドの指定値が仮定されます。詳細はマニュアル「HiRDB システム定義」の pd_cmd_exec_timeオペランドを参照してください。
なお,pdchpathnコマンドの実行時間は,パスを変更するHiRDBファイル数に依存します。そのため,変更するHiRDBファイル数が多いほど,実行時間が長くなります。
(5) コマンド引数
(a) パス変更情報ファイル 〜<パス名>
pdchpathfコマンドが出力したパス変更情報ファイルのパスを指定します。
SDS又はDSがあるホスト上でアクセスできるファイルを指定してください。
HiRDB/パラレルサーバの場合で,MGRとDSが別のユニットにある場合は,DSがあるホスト上での絶対パスを指定してください。
(6) 規則
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pdchpathnコマンドは,HiRDBが稼働中のときだけ実行できます。
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pdchpathnコマンドは,シングルサーバ又はシステムマネジャがあるサーバマシンで実行してください。
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pdchpathnコマンドを実行する場合,データディクショナリ用RDエリア及びマスタディレクトリ用RDエリアがオープンかつ閉塞なし状態である必要があります。
(7) 注意事項
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pdchpathnコマンドのリターンコードを次に示します。
0:正常終了
8:異常終了
異常終了時は,出力したエラーメッセージを参照して,エラー要因を取り除き再度コマンドを実行してください。
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pdchpathnコマンドを実行する前に,マニュアル「HiRDB システム運用ガイド」の「ファイルパス変更コマンドを使用した移動手順」の注意事項を参照してください。
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pdchpathnコマンドは,ディクショナリ表を更新するため,システムファイルに更新ログを出力します。マニュアル「HiRDB システム導入・設計ガイド」の「ファイルパス変更オンラインコマンド(pdchpathn)実行時に出力されるシステムログ量」を参照して,更新ログ量を見積ってください。
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pdchpathfコマンド実行前に取得したバックアップは使用できません。pdchpathnコマンドの正常終了後,全RDエリアのバックアップを取得してください。
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リアルタイムSANレプリケーションを使用し,リモートサイトへのデータ反映方式にログ同期方式を適用している場合,pdchpathnコマンド実行後に業務サイトとログ適用サイトのHiRDB構成を同じにしてから,システムログ適用化を実施してください。