26.21.2 pd_ha_mgr_rerunオペランドを指定して対処する方法
(1) オペランドの指定値による処理の違い
pd_ha_mgr_rerunオペランドにnotwaitを指定すると,システムマネジャユニットの系切り替え時(切り替え先の系での開始処理時)に,各ユニットからの開始処理完了の連絡待ちを行いません。pd_ha_mgr_rerunオペランドの指定値によるHiRDBの処理を次の表に示します。
項目 |
pd_ha_mgr_rerunの値 |
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---|---|---|
wait(省略値) |
notwait |
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停止中のユニットがある状態でシステムマネジャユニットの系切り替えの実行可否 |
系切り替えを実行できません(系の切り替えに失敗します)。 |
系切り替えを実行できます。 |
システムマネジャユニットの系切り替え時に発生する処理 |
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左記の処理は行いません。※3 |
- 注※1
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待機系のシステムマネジャユニットのバージョンとそのほかのユニットのバージョンが同じかどうかを確認します。
- 注※2
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次に示すことを確認します。
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フロントエンドサーバが一つ以上稼働しているか
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バックエンドサーバが一つ以上稼働しているか
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ディクショナリサーバが稼働しているか
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- 注※3
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システムマネジャユニットの系切り替えが完了すると,HiRDBの稼働環境が整っていない場合(フロントエンドサーバが一つも稼働していないなど)でも,KFPS05210-Iメッセージ(システム起動完了メッセージ)を出力します。
- 参考
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pd_ha_mgr_rerunオペランドにnotwaitを指定すると,各ユニットのバージョンチェック処理,及びシステムの構成チェック処理が行われないため,システムマネジャユニットの系切り替えに掛かる時間を短縮できます。
(2) 前提となるシステム構成
pd_ha_mgr_rerunオペランドにnotwaitを指定する場合,次に示す条件をすべて満たすようにシステムを構築してください。
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システムマネジャユニットに高速系切り替え機能を適用する
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系切り替え対象ユニットには高速系切り替え機能だけを適用する(ユーザサーバホットスタンバイや,スタンバイレス型系切り替え機能と混在しない)
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システムマネジャとディクショナリサーバを同じユニット内に定義する
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2ユニット以上から成るHiRDB/パラレルサーバを構築する
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HiRDB Datareplicatorを使用しない
(3) 環境設定
次に示す手順で環境設定をしてください。
(4) システムマネジャユニットの系切り替えが発生したときの注意事項
(a) システムマネジャユニットの系切り替え後に業務ができない場合
システムマネジャユニットの系切り替えが完了すると,HiRDBの稼働環境が整っていない場合(フロントエンドサーバが一つも稼働していないなど)でも,KFPS05210-Iメッセージ(システム起動完了メッセージ)を出力します。このため,システムマネジャユニットの系切り替え完了後,UAPがエラーになるなど業務ができない場合,pdlsコマンドで各サーバの稼働状態を確認してください。
(b) HiRDBの開始又は終了処理中にシステムマネジャユニットの系切り替えが発生した場合
HiRDBの開始処理中(又は終了処理中)にシステムマネジャユニットの系切り替えが発生すると,ほかのユニットの動作状態に関係なく,システムマネジャユニットが開始(又は終了)します。そのため,システムマネジャユニット以外のユニットが開始(又は終了)できないことがあります。この場合,一度HiRDBを強制終了してください。
また,HiRDBの開始又は終了時に次に示す運用を行うと,この状態を回避できます。
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HiRDBの開始時
HiRDBの開始処理が完了した後に,待機系のシステムマネジャユニットを開始してください。
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HiRDBシステムの停止時
待機系のシステムマネジャユニットを終了した後に,HiRDBを終了してください。
(c) 停止中のユニットの状態について
システムマネジャユニットの系切り替え時に停止中のユニットに対して,系の切り替え後にpdls -d svrコマンドを実行すると,そのユニットが停止中の間はSTOP(N)状態(pdstopコマンドで正常終了した状態)と表示されます。
該当するユニットを開始したのに,ネットワーク障害が原因でSTOP(N)状態のままになっている場合は,ネットワーク障害を解決した後に,STOP(N)状態のユニットを一度終了して再度開始してください。