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ノンストップデータベース HiRDB Version 10 システム運用ガイド(Windows(R)用)


26.18.1 トランザクションキューイング機能とは

バックエンドサーバ又はディクショナリサーバのユニットで系切り替えが発生すると,系の切り替えが完了するまでこのバックエンドサーバ又はディクショナリサーバはトランザクションを受け付けられない状態になります。そのため,系切り替え中のバックエンドサーバ又はディクショナリサーバで処理するトランザクションがエラーになります。

これらのトランザクションをエラーにしないで,系切り替えが完了するまでフロントエンドサーバでトランザクションをキューイングします。これをトランザクションキューイング機能といいます。これによって,系切り替え時のトランザクションエラーを少なくできます。トランザクションキューイング機能の概要を次の図に示します。

図26‒74 トランザクションキューイング機能の概要

[図データ]

注※

スタンバイレス型系切り替え機能の場合は次に示すようになります。

  • 正常時は正規BESユニットが実行系になり,代替部が待機系になります。

  • 代替中は代替部が実行系になり,正規BESユニットが待機系になります。

〔説明〕

バックエンドサーバのユニットに障害が発生して系を切り替えます。待機系ユニットが起動完了するまで,トランザクションをキューイングします。待機系ユニットが起動完了した後にトランザクションを開始します。

備考
  • 系を切り替えていない(障害が発生していない)ユニットで実行されるトランザクションはキューイングされません。通常どおり実行されます。

  • マルチフロントエンドサーバを使用すると,フロントエンドサーバのユニットで系切り替えが発生した場合,トランザクションエラーを少なくできます。この場合,障害が発生したときに実行中のトランザクションだけがエラーになります。