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ノンストップデータベース HiRDB Version 10 システム運用ガイド(UNIX(R)用)


付録B.3 RDエリアのオープン契機

DVD-RAMライブラリ装置にRDエリアを定義する場合,RDエリアのオープン契機をSCHEDULE属性にしてください。INITIAL属性(省略値)の場合,RDエリアの情報をメモリ上に常駐させるため,HiRDB開始時にすべてのHiRDBファイルをオープンします。DVD-RAMライブラリ装置のオープン処理が集中すると,ディスク交換が多発してHiRDBの開始処理がタイムアウトすることがあります。DEFER属性の場合,HiRDB開始時のオープン処理の集中を回避できますが,HiRDBの正常終了時にクローズ処理が集中します。

また,INITIAL属性及びDEFER属性で通常ファイルを使用している場合,HiRDB稼働中に電源断やリブートが発生すると,次回OSブート時にHiRDBがオープンしたすべての媒体のfsckが実行されるため,円滑な再起動ができません。

マスタディレクトリ用RDエリア,データディレクトリ用RDエリア,データディクショナリ用RDエリア,データディクショナリLOB用RDエリア,及びレジストリ用RDエリアのオープン契機はINITIAL属性固定のため,DVD-RAMライブラリ装置の運用には適しません。これらのRDエリアは磁気ディスク上に作成してください。

RDエリアのオープン契機をSCHEDULE属性にするには,pd_rdarea_open_attribute_use=Yを指定した上で,SCHEDULE属性にするRDエリアの数によって次に示すどちらかの方法をとってください。

SCHEDULE属性にするRDエリアの数が多い場合

pd_rdarea_open_attribute=SCHEDULEを指定します。この指定はマスタディレクトリ用RDエリア,データディレクトリ用RDエリア,データディクショナリ用RDエリア,データディクショナリLOB用RDエリア,及びレジストリ用RDエリアを除いたシステム全体のRDエリアに対して有効になります。

SCHEDULE属性にするRDエリアの数が少ない場合

RDエリアを定義するとき,次に示すどちらかのユティリティの制御文で指定します。

  • データベース初期設定ユティリティ(pdinitコマンド)のopen attributeオペランドにSCHEDULEを指定

  • データベース構成変更ユティリティ(pdmodコマンド)のopen attributeオペランドにSCHEDULEを指定

この指定は指定したRDエリアに対してだけ有効になります。また,pd_rdarea_open_attributeオペランドの指定と併用した場合は,ユティリティの指定が優先されます。

参考

データベース構成変更ユティリティでRDエリアを追加した直後はオープン契機の指定が有効になりません。追加した直後はINITIAL属性になっています。オープン契機の指定を有効にするにはHiRDBを一度終了させた後に再度開始してください。開始モードに関係なく有効になります。