Hitachi

ノンストップデータベース HiRDB Version 10 システム運用ガイド(UNIX(R)用)


付録A.8 性能に関する質問

〈この項の構成〉

(1) 期待した検索性能が出ません

質問

表にインデクスを付けてインデクス経由の高速な検索を期待しているのに,期待どおりの検索性能が得られません。インデクスを使用していないように見えます。どんな原因が考えられますか?

お答えします

最新のデータベースの状態で最適化情報収集ユティリティ(pdgetcstコマンド)を実行しないと,本来使用するインデクスを使用した検索がされないことがあります。最適化情報収集ユティリティの実行要否については,マニュアル「HiRDB コマンドリファレンス」を参照してください。

最適化情報収集ユティリティ(pdgetcstコマンド)を使用してコストベースの最適化をしている表については,次に示す要因が発生した場合,必ず再度pdgetcstコマンドを実行して最新の最適化情報を取得してください。

  • 大量にデータを追加,更新,又は削除した場合

  • データベース作成ユティリティ(pdloadコマンド)又はデータベース再編成ユティリティ(pdrorgコマンド)を実行した場合

  • 表の定義変更,又はインデクスの追加,削除をした場合

備考

アクセスパス表示ユティリティ(pdvwoptコマンド)で,インデクスを経由した検索になっているかどうかを確認できます。

(2) バッファ使用状況,入出力回数の確認方法は?

質問

バッファ使用状況(ヒット率など)又は入出力回数を調べて,バッファ関係のチューニングをしたいのですが,どのような確認方法がありますか?

お答えします

統計解析ユティリティ(pdsteditコマンド)でグローバルバッファに関する統計情報を編集すれば,バッファのヒット率や,実READ/WRITE回数を調べられます。この場合,統計情報の出力開始コマンド(pdstbeginコマンド)で統計情報種別「buf」を指定して統計情報の取得を開始してください。ただし,シンクポイント間の差分情報のため,シンクポイントダンプが最低2回有効にならないと編集出力されません。必要に応じて,次に示すコマンドでシステムログファイルを強制的にスワップさせて,シンクポイントダンプを有効化させてください。

  • pdstbegin -k buf:統計情報の取得開始

  • pdlogsync:シンクポイントダンプの有効化

統計情報の取得範囲

  • pdlogsync:シンクポイントダンプの有効化

  • pdstedit:統計情報の編集出力

備考

統計解析ユティリティと同等の情報がpdbuflsコマンドで表示できます。pdbuflsコマンド入力時点間の差分情報が表示されるため,統計情報の取得範囲を挟んで2回実行してください。