26.7.3 連動系切り替え
ここでは,クラスタソフトウェアにHAモニタを使用している場合の連動系切り替え方法について説明します。HAモニタ以外のクラスタソフトウェアで連動系切り替えをする場合は,各クラスタソフトウェアのマニュアルを参照してください。
(1) サーバモードの場合
ここでは,HiRDB及びOpenTP1の連動系切り替えを仮定して説明します。
連動系切り替えをするには,HAモニタのgroupオペランドで連動系切り替えの定義をする必要があります。ここでは,groupオペランドにexchangeが指定されていると仮定します。連動系切り替えの定義方法については,マニュアル「高信頼化システム監視機能 HAモニタ」を参照してください。連動系切り替え時のシステムの処理(サーバモードの場合)を次の表に示します。
障害の内容 |
システムの処理 |
|
---|---|---|
再開始できないハードウェアの障害,OS又はHAモニタのリブートを伴う障害が発生しました(系障害が発生しました)。 |
系を切り替えます。OpenTP1及びHiRDBも系が切り替わります。 |
|
OpenTP1に障害が発生して異常終了しました。 |
switchtype=restart |
実行系でOpenTP1を再開始します。再開始できない場合に系を切り替えます。OpenTP1の系切り替えに伴い,HiRDBを連動系切り替えします。 |
switchtype=switch |
系を切り替えます。OpenTP1の系切り替えに伴い,HiRDBを連動系切り替えします。 |
|
switchtype=manual |
系を切り替えません。OpenTP1を実行系で再開始します。 |
|
HiRDBに障害が発生して異常終了しました。 |
switchtype=restart |
実行系でHiRDBを再開始します。再開始できない場合に系を切り替えます。HiRDBの系切り替えに伴い,OpenTP1を連動系切り替えします。 |
switchtype=switch |
系を切り替えます。HiRDBの系切り替えに伴い,OpenTP1を連動系切り替えします。 |
|
switchtype=manual |
系を切り替えません。HiRDBを実行系で再開始します。 |
(2) HiRDB Datareplicatorとの連動系切り替え
HiRDB Datareplicatorを使用する場合,HiRDB及びHiRDB Datareplicatorで連動系切り替えをする必要があります。この場合,HiRDBとHiRDB DatareplicatorをHAモニタのgroupオペランドで同じサーバグループとして定義してください。連動系切り替えの定義方法については,マニュアル「高信頼化システム監視機能 HAモニタ」を参照してください。HiRDB Datareplicatorの系切り替え運用については,マニュアル「HiRDBデータ連動機能 HiRDB Datareplicator」を参照してください。
- 自動系切り替え
-
実行系に障害が発生した場合は自動的に待機系に切り替えます。HiRDB管理者及びHiRDB Datareplicator管理者の操作は必要ありません。
- 計画系切り替え
-
HAモニタのmonswapコマンドで,HiRDB及びHiRDB Datareplicatorを計画系切り替えできます。
- HiRDB Datareplicatorに障害が発生した場合
-
HiRDB Datareplicatorが単独で異常終了した場合は実行系で再開始するため,系を切り替えません。なお,HiRDB Datareplicatorが単独で異常終了した場合は,HiRDB及びHiRDB Datareplicatorを連動系切り替えできません。
(3) 計画系切り替えとの関係
連動系切り替えの定義をしておくと,HAモニタのmonswapコマンドの計画系切り替えを連動系切り替えで行えます。