26.3.7 Hitachi HA Toolkit Extensionに関する準備
Hitachi HA Toolkit Extensionを使用している場合にこの項をお読みください。ここでは,Hitachi HA Toolkit Extensionのsysdef定義ファイル及びservers定義ファイルのオペランドで,HiRDBに関連するオペランドの指定値の目安について説明します。Hitachi HA Toolkit Extensionの環境設定方法の詳細については,マニュアル「Hitachi HA Toolkit」を参照してください。
なお,ユニットごとに動作環境を設定します。
- 〈この項の構成〉
(1) sysdef定義ファイル
(a) servmaxオペランド
このオペランドはHitachi HA Toolkit Extensionのバージョンが01-04以降の場合に指定できます。
Hitachi HA Toolkit Extensionの系切り替え対象のサーバで,一つのサーバマシン上で同時に実行又は待機状態として起動できるサーバの最大数を16又は64で指定します。
16:同時に起動できるサーバの最大数を16に設定します。
64:同時に起動できるサーバの最大数を64に設定します。
一つのサーバマシン上で系の切り替え単位であるサーバ数が16を超える場合は64を指定してください。
Hitachi HA Toolkit Extensionの系切り替え対象のサーバ数は,HiRDB以外の系切り替え対象製品を含めた値です。HiRDBでは系切り替え対象のサーバ数を次の計算で求めます。
-
一つのサーバマシン上で動作するスタンバイ型系切り替えの実行系ユニット数と待機系ユニット数の合計数
(2) servers定義ファイル
(a) nameオペランド
スタンバイ型系切り替え機能の場合はHiRDB運用ディレクトリ名を絶対パス名で指定します。HiRDB/パラレルサーバの場合は該当するユニットのHiRDB運用ディレクトリ名を絶対パス名で指定します。
(b) switchtypeオペランド
このオペランドにはサーバ障害を検出したときの処理を指定します。
- switch:
-
HiRDB(HiRDB/パラレルサーバの場合はユニット)が異常終了すると系を切り替えて切り替え先の系でHiRDBを再開始します。
- restart:
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障害が発生した系でHiRDB(HiRDB/パラレルサーバの場合はユニット)を再開始します。障害が発生した系でHiRDBを再開始できないときに,系を切り替えて切り替え先の系でHiRDBを再開始します(KFPS00715-Eメッセージが出力された時点で系を切り替えます)。
- manual:
-
HiRDB(HiRDB/パラレルサーバの場合はユニット)を再開始できなくても自動的に系を切り替えません。そのため,通常はmanualを指定しないでください。
(c) actcommandオペランド
このオペランドに指定したコマンドをパッケージ起動及びフェイルオーバ時に実行します。サーバモードの場合,系切り替えが発生した延長で待機系ユニットに対してコマンドを発行する必要がないため,このオペランドを指定しないことをお勧めします。
システムマネジャのユニットを系切り替えの対象にしている場合,actcommandオペランドにpdstartコマンド(HiRDB/パラレルサーバの場合はpdstart -q)を指定すると,パッケージの開始コマンドに連動してHiRDBを開始できます。ただし,系切り替えのときにもactcommandオペランドが実行されるため,既に開始処理を行っている待機系HiRDBに対してpdstartコマンドが発行されてエラーが出力されます。
(d) termcommandオペランド
このオペランドにはpdstop -f -qコマンド(HiRDB/パラレルサーバの場合はpdstop -z -qコマンド)を指定することをお勧めします。強制終了のオプションを指定するのは確実にユニットを停止することと,計画系切り替え時に待機系が再開始で引き継ぐ必要があるためです。また,実行系ユニットが起動していない状態で計画系切り替えをした場合,termcommandオペランドで指定したpdstopコマンドがエラーとなります。termcommandオペランドを指定しない場合,実行系ユニットをpdstopコマンドで強制終了させた上で系切り替えをする必要があります。実行系ユニットを稼働させたままで計画系切り替えをした場合は,実行系ユニットが二つ存在することになり,障害が発生して両系停止となる可能性があります。