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ノンストップデータベース HiRDB Version 10 システム運用ガイド(UNIX(R)用)


14.8.2 環境設定方法

インデクス情報ファイルを通常ファイルに作成するか,又はHiRDBファイルシステム領域に作成するかによって環境設定方法が異なります。通常はインデクス情報ファイルを通常ファイルに作成してください。系切り替え機能を使用する場合は,インデクス情報ファイルをHiRDBファイルシステム領域に作成してください。

〈この項の構成〉

(1) インデクス情報ファイルを通常ファイルに作成する場合(通常の方法)

(a) インデクス情報ファイルを作成するディレクトリを作成します

インデクス情報ファイルを作成するディレクトリを作成してください。このディレクトリ下にインデクス情報ファイルが作成されます。

ポイント
  • インデクス情報ファイルは大容量になります。ディスク容量に余裕があるディスクにディレクトリを作成してください。ファイル容量については,「インデクス情報ファイルについて」を参照してください。

  • ファイル名の重複を避けるため,このディレクトリ下にはインデクス情報ファイル以外のファイルを置かないようにしてください。

  • ここで指定したディレクトリ下のファイルの作成及び削除は,HiRDBが行います。したがって,このディレクトリにはHiRDB管理者の書き込み権限が必要になります。

(b) pd_plugin_ixmk_dirオペランドを指定します

HiRDBシステム定義を修正します。いったんHiRDBを正常終了してください。

HiRDB/シングルサーバの場合

シングルサーバ定義のpd_plugin_ixmk_dirオペランドに,(a)で作成したディレクトリ名称を指定します。

HiRDB/パラレルサーバの場合

処理対象の表があるバックエンドサーバのバックエンドサーバ定義に,pd_plugin_ixmk_dirオペランドを指定してください。(a)で作成したディレクトリ名称を指定してください。表がサーバ間横分割されている場合は,各バックエンドサーバのバックエンドサーバ定義にpd_plugin_ixmk_dirオペランドを指定してください。

(c) クライアント環境定義にPDPLGIXMK=YESを指定します

クライアント環境定義にPDPLGIXMK=YESを指定してください。

PDPLGIXMKオペランドについては,マニュアル「HiRDB UAP開発ガイド」を参照してください。

(2) インデクス情報ファイルをHiRDBファイルシステム領域に作成する場合(系切り替え機能を使用する場合)

(a) インデクス情報ファイル用のHiRDBファイルシステム領域を作成します

pdfmkfs -n 50 -l 256 -k UTL -e 60000 /hd001/ixdir
〔説明〕
  • -lオプションには,この機能を使用して更新するプラグインインデクスを格納するRDエリア数(サーバ内のRDエリア数)を指定してください。

  • -kオプションにはUTLを指定してください。

  • -eオプションには60000を指定してください。

  • ここで作成するHiRDBファイルシステム領域は,プラグインインデクスの遅延一括作成で使用するインデクス情報ファイル専用の領域としてください。

  • 共有ディスクのキャラクタ型スペシャルファイルにHiRDBファイルシステム領域を作成してください。

  • インデクス情報ファイルは大容量になります。ディスク容量に余裕があるディスクにディレクトリを作成してください。ファイル容量については,「インデクス情報ファイルについて」を参照してください。

  • ファイル名の重複を避けるため,このHiRDBファイルシステム領域下にはインデクス情報ファイル以外のファイルを置かないようにしてください。

  • ここで指定したHiRDBファイルシステム領域下のファイルの作成及び削除は,HiRDBが行います。したがって,このHiRDBファイルシステム領域にはHiRDB管理者の書き込み権限が必要になります。

(b) pd_plugin_ixmk_dirオペランドを指定します

HiRDBシステム定義を修正します。いったんHiRDBを正常終了してください。

HiRDB/シングルサーバの場合

シングルサーバ定義のpd_plugin_ixmk_dirオペランドに,(a)で作成したHiRDBファイルシステム領域名を絶対パス名で指定してください。

HiRDB/パラレルサーバの場合

処理対象の表があるバックエンドサーバのバックエンドサーバ定義に,pd_plugin_ixmk_dirオペランドを指定してください。(a)で作成したHiRDBファイルシステム領域名を絶対パス名で指定してください。表がサーバ間横分割されている場合は,各バックエンドサーバのバックエンドサーバ定義にpd_plugin_ixmk_dirオペランドを指定してください。

(c) クライアント環境定義にオペランドを追加します

クライアント環境定義に次に示すオペランドを指定します。これらのオペランドについては,マニュアル「HiRDB UAP開発ガイド」を参照してください。

オペランド名

説明

PDPLGIXMK

プラグインインデクスの遅延一括作成をするかどうかを指定します。YESを指定します。

PDPLGPFSZ

遅延一括作成用のインデクス情報ファイルの初期容量を指定します。

PDPLGPFSZEXP

遅延一括作成用のインデクス情報ファイルの増分値を指定します。ファイル容量が満杯になった場合,ここで指定した値の分だけファイル容量を増分します。

●プラグインインデクスの更新可能件数の目安

PDPLGPFSZ及びPDPLGPFSZEXPオペランドを省略すると,省略値としてそれぞれ8192キロバイトが仮定されます。このときのプラグインインデクスの更新可能件数は次のとおりとなります。

使用しているプラグイン

増分なしの場合

増分ありの場合

HiRDB Text Search Plug-in

215,000件

5,160,000件

●PDPLGPFSZ及びPDPLGPFSZEXPオペランドの指定例

複数のプラグインインデクスを更新する場合の上記オペランドの指定例を次に示します。

(例)
  • プラグインインデクス1のファイル容量:10240キロバイト

  • プラグインインデクス2のファイル容量:81920キロバイト

この場合のPDPLGPFSZ及びPDPLGPFSZEXPオペランドの指定例を次に示します。

   PDPLGPFSZ=10240
   PDPLGPFSZEXP=10240

このように指定すると,プラグインインデクス2のファイル容量は7回増分し,領域をむだに使用することがなくなります。なお,1ファイルは23回まで増分できます。