Hitachi

ノンストップデータベース HiRDB Version 9 パフォーマンスガイド


8.2.2 スループットを向上させるポイント

スループットを向上させるポイントを,表の特性別に説明します。

〈この項の構成〉

(1) トランザクション表の場合

トランザクション表は,横分割するとスループットを向上できることがあります。表の横分割の詳細は,「表の横分割」を参照してください。

(2) 履歴蓄積表の場合

履歴蓄積表は,横分割するとスループットを向上できることがあります。表の横分割の詳細は,「表の横分割」を参照してください。

(3) 採番表の場合

(a) 性能を優先する採番の場合

性能を優先する採番の設計ポイントを次に説明します。

  • 性能を優先する採番は,1つの採番表で1つの採番を管理してください。また,この表の格納先RDエリアには,その1表だけを格納し,個別にグローバルバッファを割り当ててください。これによって,グローバルバッファやRDエリアに関する競合を回避できます。

  • 1表で1つの採番を管理する場合は,インデクスは定義しないでください。格納している行が1行だけの場合は,インデクスを定義しない方が,アクセスするページ数を少なくできます。

(b) 性能よりも運用性を優先する場合

性能よりも運用性を優先する採番は,1つの採番表で複数の採番を管理してください。この場合の設計ポイントを次に説明します。

  • 採番の列以外の採番種別を示す列に,インデクスを定義してください。インデクスを定義することで,効率良く行にアクセスできます。

  • 1ページに格納する行数を1行だけにしてください。これによって,RDエリアに関する競合を回避できます。1ページに格納する行数を1行にする方法を,次に説明します。

    1. ページ内の未使用領域の比率(PCTFREE)を99%にする

    2. 予備の列を作成するなどして,行長をRDエリアのページサイズの1%以上の長さにする

    3. データベース作成ユティリティ(pdload)でデータを挿入する