ノンストップデータベース HiRDB Version 9 セキュリティガイド

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3.3.1 表のアクセス権限の管理方針

1.3.3 データベースのアクセス制御」で説明したように,表のアクセス制御は表のアクセス権限によって管理されています。表のアクセス権限は表の所有者が管理し,ほかのHiRDBユーザにアクセス権限を与えたり,アクセス権限を削除したりします。表の所有者は次に示す管理方針に従って表のアクセス権限を管理してください。

<この項の構成>
(1) 必要なHiRDBユーザだけに必要なアクセス権限を与える
(2) 目的に合ったアクセス権限を与える
(3) 不要になったアクセス権限をすぐに削除する

(1) 必要なHiRDBユーザだけに必要なアクセス権限を与える

表をアクセスする必要があるHiRDBユーザだけにアクセス権限を与えてください。例えば,組織のグループ(部,課など)内の全員が表をアクセスする必要がないのに,グループ内の全員にアクセス権限を与えるようなことはしないでください。必要以上の人にアクセス権限を与えると,データが改ざんされたり,データが漏えいしたりするリスクが高くなります。

(2) 目的に合ったアクセス権限を与える

目的に合ったアクセス権限を与えてください。例えば,検索だけを行うHiRDBユーザにはSELECT権限だけを与えてください。UPDATE権限やDELETE権限などの不要なアクセス権限を与えると,データが改ざんされるリスクが高くなります。

また,必要に応じてアクセス権限の種類(SELECT権限,INSERT権限,DELETE権限,UPDATE権限)を変更してください。

ポイント
与えるアクセス権限は必要最小限にしてください。

(3) 不要になったアクセス権限をすぐに削除する

組織内の人の異動などによって,表にアクセスする必要がなくなるHiRDBユーザが生じた場合,そのHiRDBユーザのアクセス権限をすぐに削除してください。アクセス権限をそのままにしておくと,そのアクセス権限を利用したデータの改ざんまたは漏えいが発生するリスクが高くなります。

参考
定義系SQLのGRANTでアクセス権限を与えて,REVOKEでアクセス権限を削除します。