2.90.1 pdrplstopの形式と規則
(1) 機能
HiRDB Datareplicator連携を終了します。
(2) 実行者
HiRDB管理者が実行できます。
(3) 形式
pdrplstop 〔-f〕
(4) オプション
(a) -f
HiRDB Datareplicatorのシステムログの抽出状況に関係なく,HiRDB Datareplicator連携を強制終了する場合に指定します。停止中のユニットがある場合でも,HiRDB Datareplicator連携を終了します。
(5) 規則
-
pdrplstopコマンドは,HiRDBが稼働中のときだけ実行できます。
-
pdrplstopコマンドは,シングルサーバ又はシステムマネジャがあるサーバマシンで実行してください。
-
pdrplstopコマンドを実行する場合には,環境変数PDDIRにHiRDB運用ディレクトリ名が設定されている必要があります。設定されていない場合は,コマンドエラーになったときに原因を示すメッセージが出力されません。
-
オプションなしのpdrplstopコマンドを実行する場合,HiRDB Datareplicatorでシステムログの抽出が完了しているときにHiRDB Datareplicator連携を終了します。停止中のユニットがある場合はエラーとなります。ただし,停止中のユニットが,縮退起動によって開始されていないユニットだけの場合は,稼働中のユニットのHiRDB Datareplicator連携を終了します。縮退起動によって開始されていないユニットは,次回ユニットを開始したときにシステムログの抽出が完了するのを待って,HiRDB Datareplicator連携を終了します。
-
抽出側HiRDBがHiRDB/パラレルサーバの場合にpdrplstop -fコマンドを実行するときは,システムマネジャがあるユニットが稼働中であれば,ほかのユニットが停止中でも実行できます。この場合,pdrplstop -fコマンドの実行時に停止していたユニットは,次回ユニットを開始したときにHiRDB Datareplicator連携を中止した状態になります。
-
HiRDB Datareplicator連携を実行していないときに,pdrplstopコマンドを入力するとエラーになります。
-
pdrplstopコマンドを実行してHiRDB Datareplicatorとの連携を終了すると,抽出未完了状態のシステムログファイルは抽出完了状態に変わります。
(6) 注意事項
-
pdrplstopコマンドの結果は,コマンド実行時のリターンコード,又はエラーメッセージの有無で確認できます。コマンド実行時のリターンコードを次に示します。
リターンコード
終了状態
内容
0
正常終了
-
-fオプションなしの場合
HiRDB Datareplicator連携を終了しました。
-
-fオプションありの場合
HiRDB Datareplicator連携の終了を指示しました。
4
異常終了
次のどちらかの理由でHiRDB Datareplicator連携を終了できませんでした。
-
一部のユニットが停止中です(縮退起動によって開始されていないユニットは除く)。
-
HiRDB Datareplicator連携で未抽出ログがあります。
8
異常終了
何らかの障害が発生したために,HiRDB Datareplicator連携を終了できませんでした。又は,pdrplstopコマンドを実行できない状態のときにpdrplstopコマンドを実行しました。
-
-
pdrplstopコマンドでは,HiRDB Datareplicator連携対象のHiRDBサーバにトランザクションがあるかどうかを確認しません。そのため,トランザクションがないことを確認してからpdrplstopコマンドを実行してください。
-
pdrplstopコマンドの実行処理中,又は終了後に,抽出側DBで更新をした場合,抽出側DBと反映側DBとの間に不整合が発生します。また,pdrplstop -fコマンドを実行した場合,すべてのトランザクションが終了していないとき,又は抽出側DBで未抽出ログがあるときには,抽出側DBと反映側DBとの間に不整合が発生します。
抽出側DBと反映側DBとの間に不整合が発生した場合,pdrplstopコマンドを実行し,HiRDB Datareplicator連携を終了してください。pdls -d rplコマンドですべてのユニットのHiRDB Datareplicator連携が終了したことを確認してから,HiRDB Datareplicator連携を再開始する前に,反映側DBを再作成してください。反映側DBを再作成する運用手順については,マニュアル「HiRDBデータ連動機能 HiRDB Datareplicator Version 8」を参照してください。
-
pdrplstopコマンドを入力してから,コマンドの処理が終了するまでは,pdrplstartコマンド,pdrplstopコマンド,及びpdstopコマンドを入力しないでください。
-
複数のユニットで構成されているHiRDB/パラレルサーバでは,pdrplstop -fコマンドが正常終了していても,すべてのユニットのHiRDB Datareplicator連携が停止しているとは限りません。そのため,pdrplstopコマンドが正常終了した後は,pdlsコマンド(-d rpl)ですべてのユニットのHiRDB Datareplicator連携が停止したことを確認してください。
-
HiRDBシステム定義の誤りなどの理由で,HiRDB Datareplicator連携を実行しているのにデータ連動の対象となるデータべースがないという場合でも,いったん開始したHiRDB Datareplicator連携を中止するときには,必ずpdrplstopコマンドを実行してください。
-
HiRDB Datareplicator連携を再開することを前提にpdrplstopコマンドを実行する場合,HiRDB Datareplicator連携停止中に抽出側DBの更新はしないでください。更新すると,DB間の不整合が発生します。ただし,DBに論理的な更新を伴わないデータベースの再編成は,HiRDB Datareplicator連携停止中に実行してもDB間の不整合にはなりません。
-
pdrplstopコマンド実行時の条件と実行可否を次に示します。DB間に不整合が発生した場合は,反映側DBを再作成する必要があります。
pdrplstopコマンド実行時の条件
実行可否
-fなし
-fあり
シングルサーバ又はシステムマネジャがあるユニットが停止中
×
×
稼働中
コマンド実行後に未抽出ログがある
△
△
未抽出ログはない
稼働中のバックエンドサーバに未抽出ログがある
×
△
未抽出ログはない
停止中のバックエンドサーバはない
○
○
停止中のバックエンドサーバがある
停止中のバックエンドサーバがすべて縮退起動によって開始されていないユニットである
停止中のバックエンドサーバに未抽出ログがある
○※1
△※2
未抽出ログはない
○※3
○※3
上記以外
停止中のバックエンドサーバに未抽出ログがある
×
△※2
未抽出ログはない
×
○※3
- (凡例)
-
○:不整合を発生させないで実行できます。
△:実行できますが,不整合が発生します。
×:実行できません(不整合も発生しません)。
- 注※1
-
縮退起動によって開始していないユニットは,次回開始時にシステムログの抽出を待ってからHiRDB Datareplicator連携を終了します。
- 注※2
-
縮退起動によって開始していないユニットは,次回開始時に未抽出システムログの抽出を待たないでHiRDB Datareplicator連携を終了します。
- 注※3
-
縮退起動によって開始していないユニットは,次回開始時にHiRDB Datareplicator連携を終了します。