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ノンストップデータベース HiRDB Version 9 コマンドリファレンス(Windows(R)用)


2.81.1 pdplgrgstの形式と規則

〈この項の構成〉

(1) 機能

●プラグインをHiRDBに登録します。

登録するプラグインのプラグイン定義ファイル,及びPICファイルを指定します。

pdplgrgstコマンドを実行すると,プラグインに関する定義情報がディクショナリに登録されます。抽象データ型定義,又はインデクス型定義も同時に登録されます。

一回のpdplgrgstコマンドの実行で,一つのプラグインが登録できます。

●プラグインをHiRDBから削除します。

次に示すものを削除します。

  • データディクショナリに登録されているプラグインの定義情報

  • プラグインが提供している関数,抽象データ型,及びインデクス型

●プラグインをバージョンアップします。

既に登録されているプラグインの,定義情報,関数,抽象データ型定義,及びインデクス型定義を更新します。

(2) 実行者

DBA権限を持っているユーザが実行できます。

(3) 形式

 pdplgrgst 〔-{d|a}〕〔-u〕
 
      プラグイン定義ファイル名 PICファイル名

(4) オプション

(a) -{d|a}

プラグインを削除又はバージョンアップする場合に指定します。省略した場合はプラグインをHiRDBに登録します。

-d:

プラグインを削除する場合に指定します。

-a:

プラグインをバージョンアップする場合に指定します。

(b) -u

プラグインの所有者をMASTERではなく,pdplgrgstコマンドの実行者(クライアント環境定義のPDUSERに指定した認可識別子)にする場合に指定します。

プラグインの所有者をMASTER以外にする場合,次に示すことを注意してください。

  1. pdplgrgstコマンド実行者のスキーマが既に定義されている必要があります。

  2. プラグインが抽象データ型及びインデクス型の両方を提供している場合は,必ず同じ所有者にしてください。

  3. プラグインの削除又はバージョンアップは,プラグインの所有者しかできません。また,pdplgrgstコマンドに-uオプションを指定してプラグインを削除又はバージョンアップしてください。

  4. プラグイン所有者のスキーマを削除すると,プラグインも同時に削除されます。このとき,システム共通定義からpdpluginオペランドを削除する必要があります。

(5) コマンド引数

(a) プラグイン定義ファイル名

プラグイン定義ファイルのファイル名を指定します。

コマンドを入力するときのカレントディレクトリにあるファイル名,又は絶対パスを含めたファイル名を指定します。

(b) PICファイル名

PICファイルのファイル名を指定します。

コマンドを入力するときのカレントディレクトリにあるファイル名,又は絶対パスを含めたファイル名を指定します。

(6) 規則

  1. pdplgrgstコマンドは,HiRDBが稼働中のときだけ実行できます。

  2. pdplgrgstコマンドは,任意のサーバマシンで実行してください。

  3. pdplgrgstコマンドを実行する場合,事前にクライアント環境定義PDHOST,PDNAMEPORT,及びPDUSERを設定しておく必要があります。なお,PDUSERにはDBA権限のあるユーザの認可識別子及びパスワードを設定してください。

(7) 注意事項

  1. pdplgrgstコマンドの実行結果は,コマンド実行時のリターンコードで確認できます。コマンド実行時のリターンコードが0の場合は正常終了,8の場合は異常終了です。

  2. pdplgrgstコマンドを実行する場合,必ずHiRDBの利用環境すべてでプラグインをインストールしておいてください。

  3. pdplgrgstコマンドでHiRDBに登録したプラグインを使用するには,システム共通定義に使用するプラグインの名称を記述した後,HiRDBを再起動してください。

  4. プラグインの登録中は,そのスキーマに対してほかの処理はできません。

  5. プラグイン登録時にpdplgrgstコマンドが異常終了した場合,型定義が残ることがあります。このときは,pdplgrgstコマンドを-dオプション指定で実行してプラグインを削除し,再度登録してください。

  6. プラグインを削除する場合,pdplgrgstコマンド実行前に次のものを削除しておいてください。

    • 削除するプラグインを使用した表,インデクス,及びビュー表

    • 削除するプラグインが提供している抽象データ型,インデクス型,及び関数を利用した,関数,手続き,及び抽象データ型

  7. データ型プラグインを削除する場合,そのデータ型のインデクス機能を提供するインデクス型プラグインも登録されているときは,インデクス型プラグインを先に削除してください。詳細は各プラグインのマニュアルを参照してください。

  8. プラグインを削除した場合,システム共通定義pdpluginの記述を削除してください。

  9. プラグインをバージョンアップする場合,pdplgrgstコマンドを実行する前に,マスタディレクトリ用RDエリア,データディクショナリ用RDエリア,データディレクトリ用RDエリア,及びデータディクショナリLOB用RDエリアのバックアップを取得してください。

  10. 登録されているプラグインよりもバージョンの古いプラグインに戻すことはできません。

  11. データ型プラグインと,そのデータ型のインデクス機能を提供するインデクス型プラグインの両方をバージョンアップする場合は,データ型プラグインを先にバージョンアップしてください。

  12. データ型プラグインとインデクス型プラグインのバージョンを合わせてください。

  13. プラグインをバージョンアップした場合,データディクショナリ表のSQL_PLUGIN_ROUTINES表及びSQL_PLUGIN_ROUTINE_PARAMS表のSPECIFIC_NAME列は更新されます。

  14. データベース構成変更ユティリティ(pdmod)でHiRDB/シングルサーバ構成からHiRDB/パラレルサーバ構成に移行した場合,登録しているプラグインによってはプラグイン提供の関数が無効になることがあります。その場合は,-aオプションを指定して再度pdplgrgstコマンドを実行してください。

  15. 複数のプラグインで関数名とパラメタの数が同じ関数を提供している場合,次の条件を満たすときは,プラグインの登録がエラーとなります。

    • 一方のプラグイン登録後にそのプラグイン関数を呼び出す関数をユーザが定義し,もう一方のプラグイン登録時にユーザが定義した関数のパラメタ又は戻り値のデータ型に抽象データ型を使用し,かつその関数をビュー定義に使用している。