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ノンストップデータベース HiRDB Version 9 コマンドリファレンス(Windows(R)用)


2.66.1 pdls【-d rpc】の形式と規則

〈この項の構成〉

(1) 機能

コネクションが確立しているサーバの通信制御情報を表示します。このコマンドは,UAPの動作中に無応答状態になった場合に,処理の制御がHiRDB側にあるのか,クライアント側にあるのかを知りたい場合に有効です。

(2) 形式

 pdls -d rpc 〔-a〕

(3) オプション

(a) -a

HiRDBシステム内のすべてのプロセスの通信制御情報を表示します。より詳細な通信制御情報を知りたい場合に有効です。

(4) 注意事項

  1. pdls -d rpcコマンドのリターンコードは,0の場合は正常終了,8の場合は異常終了となります。

  2. -aオプションを指定した場合,サーバ種別がF及びSでクライアントが接続しているときに,次の情報が表示されます。

    • クライアントOS種別

    • クライアントグループ名称

    • XAインタフェース使用有無

  3. -aオプションを指定した場合,クライアント種別がCでクライアントが接続しているときに,次の情報が表示されます。

    • クライアントのプロセスID

    • クライアントのIPアドレス

    • クライアントのUAP識別情報

(5) 出力形式

(a) オプションを省略した場合の表示(UAPが接続されている場合)

 [aaaa]
   Client Information :
     PID      ADDR      NAME     OS   GROUP   XA
     bb...b   cc...c    dd...d   e    ff      g
   Server Information :
     PID     SVID    STATUS  SYS_EVENT USR_EVENT  CRITICAL(MASK)  SERVICE  SYS_CALL
     hh...h  ii...i  jj...j  0xkk...k  0xll...l   m(0xnn...n)     oo...o   0xtt...t
        :       :        :         :        :           :            :         :
 [aaaa]
   Client Information :
   :

(b) オプションを省略した場合の表示(ユティリティが接続されている場合)

 [aaaa]
   Server Information :
     PID     SVID     STATUS   SYS_EVENT USR_EVENT    CLITICAL(MASK) SERVICE  SYS_CALL
     hh...h  ii...i   jj...j   0xkk...k  0xll...l     m(0xnn...n)    oo...o   0xtt...t
        :       :        :         :        :              :            :         :
 [aaaa]
   Server Information :
   :

(c) -aオプションを指定した場合の表示

 HOSTNAME : ss...s
 PID     SVID    STATUS   SYS_EVENT USR_EVENT CLITICAL(MASK) SERVICE OS GROUP XA  ..1
 hh...h  ii...i  jj...j   0xkk...k  0xll...l  m(0xnn...n)    oo...o  e  ff    g  ...2
 CLTKIND SVRKIND CLTPID CLTADDR CLTNAME ACTID    SYS_CALL  .........................3
 p       q       bb...b cc...c  dd...d  0xrr...r 0xtt...t  .........................4
 :        :        :       :       :         :       :
[説明]

1〜4は,各々1行で表示されます。2及び4は,プロセスの数だけ繰り返し表示します。

aaaa

項番

bb...b:

サーバのプロセスと接続しているクライアントのプロセスID(10進数10けた以内)

なお,次に示す場合,プロセスIDは表示されません。

  • クライアントと接続していないサーバプロセスの場合

  • UAPとリンケージしているクライアントライブラリのバージョンが04-00より前の場合

  • Type4 JDBCドライバから接続している場合

cc...c:

サーバのプロセスと接続しているクライアントのIPアドレス(15文字以内)

なお,UAPとリンケージしているクライアントライブラリのバージョンが04-00より前の場合は,IPアドレスは表示されません。

dd...d:

サーバのプロセスと接続しているクライアントのUAP識別情報(30文字以内)

クライアント環境変数のPDCLTAPNAMEに指定したUAPの識別情報を表示します。PDCLTAPNAMEが指定されていない場合,"Unknown"を表示します。

なお,UAPとリンケージしているクライアントライブラリのバージョンが04-00より前の場合は,UAP識別情報は表示されません。

e:

クライアントOS種別

W:WS系クライアント

P:PC系クライアント

なお,UAPとリンケージしているクライアントライブラリのバージョンが04-00より前の場合は,クライアントOS種別は表示されません。

ff:

サーバのプロセスと接続しているクライアントのクライアントグループ名称(2文字以内)

1文字の場合はユーザが任意に設定したクライアントグループ名称を,2文字の場合はHiRDBのクライアント種別ごとのクライアントグループ名称を示します。

なお,次の場合はクライアントグループ名称が表示されません。

  • UAPとリンケージしているクライアントライブラリのバージョンが04-00より前の場合

  • クライアントグループ名称の接続枠保証機能を使用した場合に,自由利用枠で接続したとき

  • クライアントグループ名称の接続枠保証機能を使用していない場合

HiRDBのクライアント種別ごとのクライアントグループ名称を次に示します。

クライアントグループ名称

クライアント種別

XA

X/Open XAインタフェース

PC

PCクライアント

WS

WSクライアント

g:

X/Open XAインタフェース使用有無

Y:使用しています

N:使用していません

なお,UAPとリンケージしているクライアントライブラリのバージョンが04-00より前の場合は,X/Open XAインタフェース使用有無は表示されません。

hh...h:

サーバのプロセスID(10進数10けた以内)

ii...i:

サーバ名(8文字以内)

jj...j:

プロセス状態表示(12文字以内)

ACTIVE:処理動作中

SUSPEND(QUE):処理中断中(サービス要求待ち状態:キュー待ち)

SUSPEND(CLT):処理中断中(次サービス要求待ち状態)

SUSPEND(SVR):処理中断中(そのほかの受信待ち状態)

kk...k:

プロセス状態詳細表示(26文字)

システム内部コードを表示します。

ll...l:

プロセス状態詳細表示(8文字)

システム内部コードを表示します。

m:

クリティカル状態表示

Y:クリティカル中です。

N:クリティカル中ではありません。

nn...n:

クリティカル情報(16進数8けた)

oo...o:

サービス名称表示(32文字以内)

システム内部情報を表示します。

p:

クライアント種別

C:クライアント

U:ユティリティ

空白:上記以外

q:

サーバ種別(ただし,-aオプション指定時は,クライアント種別がCのときだけ表示します)

F:フロントエンドサーバ(FES)

B:バックエンドサーバ(BES)

D:ディクショナリサーバ(DIC)

S:シングルサーバ(SDS)

rr...r:

アクティビティID(18文字)

ただし,アクティビティIDを保持していないプロセスの場合は表示しません。

ss...s:

ホスト名(32文字以内)

tt...t:

システムが使用する内部情報(8文字)

(6) 情報確認例

SQLが応答されない場合

STATUSがACTIVEとなっていれば,そのサーバは処理中です。

現在の制御がクライアントにあるのかサーバにあるのかを調べる場合

フロントエンドサーバ(シングルサーバ)のSTATUSに表示されている情報で判断できます。フロントエンドサーバ(シングルサーバ)のSTATUSがSUSPEND(CLT)であれば,制御がクライアントにあります。