2.55.1 pdlogswapの形式と規則
(1) 機能
ログ関係のファイルをスワップします。スワップ先のファイルがない場合は,コマンドエラーとなります。
(2) 実行者
HiRDB管理者が実行できます。
(3) 形式
(a) HiRDB/シングルサーバの場合
pdlogswap -d sys 〔-s サーバ名〕 〔-w〔-t 有効化待ち監視時間〕〕
(b) HiRDB/パラレルサーバの場合
pdlogswap -d sys -s サーバ名 〔-w〔-t 有効化待ち監視時間〕〕
(4) オプション
(a) -d sys
システムログファイルをスワップします。
(b) -s サーバ名 〜<識別子>((1〜8))
スワップするファイルグループに対応するサーバの名称を指定します。
(c) -w
システムログファイルのスワップ後に取得するシンクポイントダンプの有効化完了まで,コマンド実行の終了を遅延させる場合に指定します。
アンロードレスシステムログ運用の場合に,データベースのバックアップ取得直前にこのオプションを指定してシステムログファイルをスワップしておくと,次に示す運用上の利点があります。
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データベースのバックアップ取得後にシステムログファイルをアンロード済みにする場合,バックアップ取得直前までに使用していたすべてのシステムログファイルをアンロード済みにできます。
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データベースの回復時,データベース回復ユティリティの入力としなければならないシステムログファイルの数を最小限にできます。
(d) -t 有効化待ち監視時間 〜<符号なし整数>((10〜32768))《180》
-wオプションを指定してシンクポイントが有効化されるまでコマンド実行の終了を遅延させる場合に,シンクポイントダンプの有効化を監視する時間を秒単位で指定します。このオプションは,-wオプションを指定したときだけ有効となります。
(5) 規則
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pdlogswapコマンドは,HiRDBが稼働中のときだけ実行できます。
ただし,次の場合は実行できません。
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HiRDB開始処理中のとき
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HiRDB終了処理中のとき
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pdstart -rコマンドでHiRDBが稼働中のとき
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pdlogswapコマンドは,シングルサーバ又はシステムマネジャがあるサーバマシンで実行してください。
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pdlogswapコマンド実行中の場合は,再度pdlogswapコマンドを実行できません。ただし,-wオプションを指定したpdlogswapコマンドがシンクポイントダンプの有効化待ちの状態のときには,-wオプションを指定しないpdlogswapコマンドを実行できます。
(6) 注意事項
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pdlogswapコマンドの結果は,pdloglsコマンド,エラーメッセージ(KFPS01280-E(理由コードが105又は116))の有無,又はコマンド実行時のリターンコードで確認できます。コマンド実行時のリターンコードは, echo %errorlevel%によって求められます。コマンド実行時のリターンコードを次に示します。
- 0:
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正常終了しました。
- 4:
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システムログファイルはスワップしましたが,-tオプションでの有効化待ち監視時間を経過してもシンクポイントダンプが有効化されなかったので,強制的にコマンド処理を終了しました。
- 8:
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異常終了しました。
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-wオプションを指定してpdlogswapコマンドを実行し,-tオプションでの有効化待ち監視時間を経過してもシンクポイントダンプが有効化されない場合には,pdlogswapコマンドは強制的に処理を終了します。
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pd_log_remain_space_checkオペランドにsafe又はwarnを指定している場合,次のどちらかに該当するときは,システムログファイルの空き容量監視機能によってシステムログファイルの空き容量不足と判定されることがあります。
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スワップ先にできる状態,かつ待機の状態のファイルグループの容量が,現用のファイルグループの容量より少ない状態で,pdlogswapコマンドを実行した場合
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pdlogswapコマンドを連続して実行した場合
システムログファイルの空き容量監視機能については,マニュアル「HiRDB Version 9 システム運用ガイド」を参照してください。
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