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ノンストップデータベース HiRDB Version 9 コマンドリファレンス(Windows(R)用)


2.38.1 pdfstatfsの形式と規則

〈この項の構成〉

(1) 機能

HiRDBファイルシステム領域の状態を表示します。

(2) 実行者

権限がないユーザでも実行できます。

(3) 形式

 pdfstatfs {〔-{c|d}〕〔{-S|-x 〔-y〕}〕 〔-b〕 HiRDBファイルシステム領域名
      |-A 〔-x 〔-y〕〕 HiRDBファイルシステム領域名}

(4) オプション

(a) -{c|d}

c

HiRDBファイルシステム領域中に割り当てられた領域の最大使用量,最大使用ファイル数,及び最大使用増分回数を0にします。HiRDBファイルシステム領域の使用目的がWORK,及びUTLの場合に有効です。

d

HiRDBファイルシステム領域中に割り当てられた領域の最大使用量,最大使用ファイル数,及び最大使用増分回数を表示します。

(b) -S

HiRDBファイルシステム領域中の,空き領域の状態を表示します。

(c) -x

DAT形式で情報を表示する場合に指定します。

(d) -y

-xオプション指定時に,ヘッダを付ける場合に指定します。

(e) -b

HiRDBファイルシステム領域のセクタ長を表示します。

(f) -A

HiRDBファイルシステム領域のすべての情報を表示します。

-d,-S,及び-bオプション指定時に表示する情報に加えて,次の情報を表示します。

  • HiRDBファイルシステム領域の最大増分回数を変更する際の上限値

  • HiRDBファイルシステム領域の初期化有無

  • HiRDBファイルシステム領域の作成先のファイル種別

(5) コマンド引数

(a) HiRDBファイルシステム領域名 〜<パス名>((165文字以内))

HiRDBファイルシステム領域名を指定します。

(6) 規則

  1. pdfstatfsコマンドは,HiRDBの稼働に関係なく実行できます。

  2. pdfstatfsコマンドは,HiRDBファイルシステム領域があるサーバマシンごとに実行してください。

  3. 共用RDエリアとして使用しているHiRDBファイルシステム領域に対して実行する場合,更新可能バックエンドサーバがあるサーバマシンから実行してください。

(7) 注意事項

  1. pdfstatfsコマンド実行時のリターンコードは,0の場合は正常終了,-1の場合は異常終了となります。

  2. -cオプションで最大使用量,最大使用ファイル数,及び最大使用増分回数を0にしてから,その後-dオプションで表示すると,その間に使用したHiRDBファイルシステム領域の最大使用量,最大使用ファイル数,及び最大使用増分回数を取得できます。

  3. -cオプションで最大使用量,最大使用ファイル数,及び最大使用増分回数を0にできるのは,HiRDBファイルシステム領域の使用目的がWORK,及びUTLの場合だけです。

    HiRDBファイルシステム領域の使用目的がSYS,DB,及びSVRの場合,-cオプションで最大使用量,最大使用ファイル数,及び最大使用増分回数を0にはできません。ただし,pdfzeroinitコマンドで使用済み領域の初期化を行うと最大使用量,最大使用ファイル数,及び最大使用増分回数は0になります。

    したがって,最大使用量,最大使用ファイル数,及び最大使用増分回数はpdfmkfsコマンド実行時点又はpdfzeroinitコマンド実行時点からの累積を表示します。

  4. HDP機能を使用している場合は,-cオプションを指定しないでください。-cオプションを指定すると,pdfzeroinitコマンドで使用済みの領域が初期化できなくなります。

(8) 出力形式

(a) -x及び-yオプション省略時

 user area capacity         aa...a[kB]
 remain user area capacity  bb...b[kB]
[peak capacity              mm...m[kB]]
 available file size        cc...c[kB]
 available file count       dd...d
 current file count         ee...e
 remain file count          ff...f
 free area count            gg...g
 available expand count     hh...h
 current expand count       ii...i
[sector size                qq...q[Byte]]
 initialize area kind       jj...j
 initialize user id         kk...k
 initialize time            ll...l
 area auto expand           rr...r
[peak file count            ss...s]
[peak expand count          tt...t]
[limit expand count         uu...u]
[clear option               v]
[file system type           www]
[area type                  xx...x]
[***** HiRDB file system area space information *****]
[offset[kB]     size[kB]  used/unused]
[   nn...n      oo...o    pp...p]

[説明]

aa...a

HiRDBファイルシステム領域中で,ユーザに割り当てられた領域の総容量(単位:キロバイト)(10進数10けた以内で右詰め表示)

bb...b

ユーザに割り当てられた領域の中で,未使用領域(HiRDBファイルとして割り当てられていない領域)の容量(単位:キロバイト)(10進数10けた以内で右詰め表示)

cc...c

一つのエクステント内に確保できる1HiRDBファイルの最大容量(単位:キロバイト)(10進数10けた以内で右詰め表示)

dd...d

pdfmkfsコマンドの-lオプションで指定した,作成できるファイルの上限数(10進数4けた以内で右詰め表示)

ee...e

作成済みのHiRDBファイルの数(10進数4けた以内で右詰め表示)

ff...f

作成できるHiRDBファイルの数(最大作成可能ファイル数−作成済みファイル数)(10進数4けた以内で右詰め表示)

gg...g

不連続な空き領域の総数(10進数5けた以内で右詰め表示)

hh...h

pdfmkfsコマンドの-eオプションで指定した,HiRDBファイルシステム領域の増分回数の上限値(10進数5けた以内で右詰め表示)

ただし,pdfchfsコマンドで増分回数の上限値を変更していた場合は,pdfchfsコマンドの-eオプションで指定した値が表示されます。

ii...i

HiRDBファイルシステム領域の増分回数合計値(10進数5けた以内で右詰め表示)

jj...j

pdfmkfsコマンドの-kオプションで指定した,HiRDBファイルシステム領域の使用目的(9文字以内)

使用目的がDBの場合,その領域がLOB用RDエリアを構成するHiRDBファイルを作成したことがあるかどうかが表示されます。

DB:LOB用RDエリアを構成するHiRDBファイルを作成したことがあるHiRDBファイルシステム領域

DB(NOLOB):LOB用RDエリアを構成するHiRDBファイルを作成したことがないHiRDBファイルシステム領域

バージョン09-50より前のHiRDBで,かつ使用目的NUTLで作成したHiRDBファイルシステム領域の場合,NUTLが表示されます。

kk...k

HiRDBファイルシステム領域を初期化したユーザのログイン名称

ll...l

HiRDBファイルシステム領域を初期化した時刻(24文字)

曜日 月 日 時: 分: 秒 年(西暦)の形式で表示されます。

2005年1月7日(金)9時5分8秒の場合の出力例を次に示します。

initialize time Fri Jan 07 09:05:08 2005

mm...m

現時点でのユーザ最大使用量(10進数10けた以内で右詰め表示)。-d又は-Aオプションを指定したときだけ表示されます。

nn...n

HiRDBファイルシステム領域中の,使用中領域又は未使用領域の先頭オフセット(右詰め表示)。-S又は-Aオプションを指定したときだけ表示されます。

oo...o

HiRDBファイルシステム領域中の,使用中又は未使用の領域サイズ(右詰め表示)。-S又は-Aオプションを指定したときだけ表示されます。

pp...p

使用中又は未使用の表示。

used:使用中領域

unused:未使用領域

-S又は-Aオプションを指定したときだけ表示されます。

qq...q

HiRDBファイルシステム領域のセクタ長(10進数4けた以内で右詰め表示)。

ファイルの場合は512,ダイレクトディスクアクセス(raw I/O)の場合はpdfmkfsコマンドの-sオプションで指定したセクタ長(省略時は1,024)となります。

-b又は-Aオプションを指定したときだけ表示されます。

rr...r

HiRDBファイルシステム領域を自動的に拡張する機能の適用,非適用の表示。

RDエリアの自動増分時にHiRDBファイルシステム領域内の空き領域がなくなった場合,HiRDBファイルシステム領域を自動的に拡張するかどうかを表示します。

USE:適用

NOUSE:非適用

USEが表示されている場合,user area capacity,remain user area capacity,peak capacity,及びavailable file sizeの値は変動します。

ss...s

現時点でのユーザ最大使用ファイル数(10進数4けた以内で右詰め表示)。-d又は-Aオプションを指定したときだけ表示されます。

tt...t

現時点でのユーザ最大使用増分回数(10進数5けた以内で右詰め表示)。-d又は-Aオプションを指定したときだけ表示されます。

uu...u:

HiRDBファイルシステム領域の最大増分回数を変更する際の上限値(10進数5けた以内で右詰め表示)。

pdfmkfsコマンドの-eオプションで指定した最大増分回数です。

pdfchfsコマンドの-eオプションで指定できる上限値となります。

-Aオプションを指定したときだけ表示されます。

v:

HiRDBファイルシステム領域の初期化有無。

pdfmkfsコマンドを実行した際の-iオプション指定の有無を表します。

Y:-iオプション指定あり

N:-iオプション指定なし

バージョン09-50より前のHiRDBで作成したHiRDBファイルシステム領域の場合は,"-"が表示されます。

-Aオプションを指定したときだけ表示されます。

www:

HiRDBファイルシステム領域の作成先のファイル種別。

RAW:ダイレクトディスクアクセス(rawI/O)

REG:ファイル

バージョン09-50より前のHiRDBで作成したHiRDBファイルシステム領域の場合は,"---"が表示されます。

-Aオプションを指定したときだけ表示されます。

xx...x:

HiRDBファイルシステム領域種別。

NORMAL:通常のHiRDBファイルシステム領域

UNSUPPORTED:未サポートのHiRDBファイルシステム領域

-Aオプションを指定したときだけ表示されます。

(b) DAT形式での出力形式(-x及び-yオプション指定時)

"USER_AREA_CAPACITY","REMAIN_USER_AREA_CAPACITY","PEAK_CAPACITY",
"AVAILABLE_FILE_SIZE","AVAILABLE_FILE_COUNT","CURRENT_FILE_COUNT",
"REMAIN_FILE_COUNT","FREE_AREA_COUNT","AVAILABLE_EXPAND_COUNT",
"CURRENT_EXPAND_COUNT","SECTOR_SIZE","INITIALIZE_AREA_KIND",
"INITIALIZE_USER_ID","INITIALIZE_TIME","AREA_AUTO_EXPAND",
"PEAK_FILE_COUNT","PEAK_EXPAND_COUNT","LIMIT_EXPAND_COUNT",
"CLEAR_OPTION","FILE_SYSTEM_TYPE","AREA_TYPE" [CR]
aa...a,bb...b,mm...m,
cc...c,dd...d,ee...e,
ff...f,gg...g,hh...h,
ii...i,qq...q,"jj...j",
"kk...k","ll...l","rr...r",
ss...s,tt...t,uu...u,
"v","www","xx...x" [CR]

[CR]は,改行を表します。

[DAT形式での出力規則]
  1. DAT形式で出力する場合の出力規則については,「コマンド実行結果をDAT形式で出力する場合の規則」を参照してください。

  2. セクタ長,現時点でのユーザ最大使用量,現時点でのユーザ最大使用ファイル数,及び現時点でのユーザ最大使用増分回数は,各情報取得用のオプションを組み合わせて指定した場合だけ表示します。各情報取得用のオプションを指定しなかった場合は,該当する項目は表示しないで,空要素として表示します。