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ノンストップデータベース HiRDB Version 9 コマンドリファレンス(Windows(R)用)


2.37.1 pdfrstrの形式と規則

〈この項の構成〉

(1) 機能

pdfbkupコマンドでバックアップしたHiRDBファイルシステムを格納(リストア)します。また,HiRDBファイル単位にも格納できます。

HiRDBファイルシステム領域の状態を表示(pdfstatfsコマンドを入力)した時,増分回数,又は不連続な空き領域の総数が算出された場合,次の処置をすると,増分された領域,又は不連続な空き領域を統合し,HiRDBファイルシステム領域を有効に利用できます。

(2) 実行者

HiRDB管理者が実行できます。

(3) 形式

 pdfrstr 〔-y〕 〔-{t|o|r}〕
 
      バックアップファイル名〔\HiRDBファイル名〕
 
      HiRDBファイルシステム領域名

(4) オプション

(a) -y

HiRDBファイルシステムをリストアするときに,ユーザの確認なしで実行する場合に指定します。省略した場合,確認してから実行します。

(b) -{t|o|r}

格納先のHiRDBファイルシステム領域に,リストアするバックアップファイル中にあるHiRDBファイルと同じ名称のHiRDBファイルがある場合の処理を指定します。

-t

タイムスタンプを比較し,格納先のHiRDBのHiRDBファイルが更新されている場合は,格納しません。

-o

バックアップファイル中のHiRDBファイルを格納しません。

-r

タイムスタンプに関係なく,バックアップファイル中のHiRDBファイルを格納します。OSの時刻を遅らせたことによって,バックアップファイル中にあるHiRDBファイルのタイムスタンプが,格納先のHiRDBファイルシステム領域にあるHiRDBファイルより古くなっていても,データ自体はバックアップファイル中にあるHiRDBファイルの方が新しいことを保証されている場合などに使用します。

(5) コマンド引数

(a) バックアップファイル名〔¥HiRDBファイル名〕

pdfbkupコマンドで退避したバックアップファイル名を指定します。HiRDBファイル単位に格納する場合は,HiRDBファイル名も指定します。

バックアップファイル名

バックアップファイル名を指定します。

HiRDBファイル名 〜<HiRDBファイル名>

HiRDBファイル名を指定します。

(b) HiRDBファイルシステム領域名 〜<パス名>((165文字以内))

格納先のHiRDBファイルシステム領域名を指定します。

(6) 規則

  1. pdfrstrコマンドは,HiRDBが停止中のときだけ実行できます。

  2. pdfrstrコマンドは,HiRDBファイルシステム領域があるサーバマシンごとに実行してください。

  3. 格納先のHiRDBファイルシステム領域にバックアップファイルにないHiRDBファイルがある場合,そのHiRDBファイルはpdfrstrコマンド実行後も残ります。

  4. -yオプションを省略した場合は,確認メッセージが表示されます。このとき,確認メッセージに対してG以外の文字を指定した場合は,HiRDBファイルシステムは格納されません。

  5. pdfrstrコマンド実行中に異常終了した場合,格納先のHiRDBファイルシステム領域が,破壊される可能性があります。このため,格納先のHiRDBファイルシステム領域内にHiRDBファイルがある場合,pdfbkupコマンドで退避しておいてください。

  6. 退避したHiRDBファイルのレコード長が,回復先のHiRDBファイルシステム領域のセクタ長の整数倍でない場合,HiRDBファイルは回復できません。HiRDBファイルのレコード長は,退避する前にpdflsコマンドで確認しておいてください。また,回復先のHiRDBファイルシステム領域のセクタ長は,pdfstatfsコマンドで確認できます。

(7) 注意事項

  1. pdfrstrコマンドの実行結果は,コマンド実行時のリターンコード又はエラーメッセージの有無で確認できます。コマンド実行時のリターンコードが0の場合は正常終了,1の場合は警告終了,-1の場合は異常終了です。

  2. ユティリティ用HiRDBファイルシステム領域に格納する場合,ユティリティ実行中は格納できません。ユティリティ終了後,実行してください。

  3. OSの時刻を遅らせる場合のpdfrstrコマンドの実行への影響については,マニュアル「HiRDB Version 9 システム運用ガイド」を参照してください。