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ノンストップデータベース HiRDB Version 9 コマンドリファレンス(Windows(R)用)


2.3.1 pdaudatldの形式と規則

〈この項の構成〉

(1) 機能

監査証跡表の自動データロード機能を制御します。次の制御ができます。

(2) 実行者

HiRDB管理者でコマンドを実行し,HiRDBへアクセスする際の認証には監査人の認可識別子とパスワードを指定してください。

(3) 形式

 pdaudatld 〔-U 認可識別子〕 〔-b|-t|-i〕

(4) オプション

(a) -U 認可識別子

監査人の認可識別子を指定します。このオプションを指定すると,パスワード入力要求の応答付きメッセージが出力されます。

<規則>
  1. このオプションに指定した認可識別子と,応答付きメッセージに入力したパスワードでHiRDBに接続し,その認可識別子に監査権限があるかどうかをチェックします。

  2. このオプションは,応答付きメッセージに応答できる環境でpdaudatldコマンドを実行する場合に指定できます。

  3. このオプションを省略する場合は,環境変数PDUSERを設定しておく必要があります。このオプションを省略した場合,pdaudatldコマンド実行時の環境変数PDUSERの設定値が仮定されます。このオプションを省略し,かつ環境変数PDUSERも設定していない場合,pdaudatldコマンドは実行できません。指定例を次に示します。

    (例)

    PDUSER=\""認可識別子"\"/\""パスワード"\"

(b) -b

監査証跡表の自動データロード機能を再開始します。データロード待ち状態になっていた監査証跡ファイルのデータロードを順次実行します。

(c) -t

監査証跡表の自動データロード機能を停止します。このオプションを指定してpdaudatldコマンドを実行すると,監査証跡ファイルの世代がスワップしても,監査証跡表の自動データロードは行いません。

このオプションを指定してpdaudatldコマンドを実行した時に監査証跡表の自動データロードが実行中だった場合,そのデータロードが完了するまで待ってから自動データロード機能を停止します。詳細については,マニュアル「HiRDB Version 9 システム運用ガイド」を参照してください。

(d) -i

監査証跡表の自動データロード機能の動作状態と,自動データロード対象の監査証跡ファイルがあるユニットの一覧を表示します。

(5) 規則

  1. pdaudatldコマンドは,HiRDBシステムが稼働中の場合だけ実行できます。ただし,pdstart -rでHiRDBを起動している場合は実行できません。

  2. pdaudatldコマンドは,シングルサーバ又はシステムマネジャがあるサーバマシンで実行してください。

  3. pdaudatldコマンドは,システム定義にpd_aud_file_nameオペランドを指定していない場合,又はpd_aud_auto_loadingオペランドにY以外を指定している場合,コマンドエラーとなります。

  4. pdaudatld -b又は-tコマンド実行中にpdaudbegin,pdaudend,pdaudrm,pdaudswap,pdaudatld -b又は-tコマンドを実行すると,コマンドエラーとなります。

  5. オプションをすべて省略した場合,pdaudatldは-iオプションが指定されたものとして動作します。

(6) 注意事項

  1. pdaudatldコマンドのリターンコードを次に示します。

    0:正常終了

    4:警告終了

    pdaudatld -tコマンドで自動データロード処理が完了するのを待っているときに自動データロードでエラーが発生したため,自動データロード完了とみなして自動データロード機能を停止したことを示します。

    8:異常終了

(7) 出力形式

Hostname : aa....aa (bb....bb)
Auto-Loading-Service-Status : cc....cc 
unit  Status    Dataload-Request-Time  Count  Dataload-Start-Time
dddd  ee....ee  ffff/gg/hh ii:jj:kk      lll  mmmm/nn/oo pp:qq:rr
dddd  ee....ee  ffff/gg/hh ii:jj:kk      lll
   :                :         :           :
dddd  ee....ee  ffff/gg/hh ii:jj:kk      lll

[説明]

aa....aa:

pdaudatldコマンドを実行したユニットの現用系ホスト名称(32文字)

bb....bb:

コマンド実行時刻(年(西暦4けた)/月/日 時:分:秒の形式)

cc....cc:

監査証跡表の自動データロード機能の動作状態(16文字以内)

ENABLE:有効

DISABLE(WAIT):停止処理中

DISABLE:停止

dddd:

自動データロード対象の監査証跡ファイルがあるユニットのユニット識別子(4文字)

ee....ee:

監査証跡表の自動データロード機能によるデータロードの実行状態

loading:自動データロード中

standby:データロード待ち状態

skip:ユニット停止中のため,自動データロードをスキップした状態

ffff/gg/hh ii:jj:kk:

自動データロード対象になった時刻(年(西暦4けた)/月/日 時:分:秒の形式)

lll:

自動データロードの要求を受けた回数(3文字)

自動データロード対象になった時点では1です。ee....eeが「standby」又は「skip」で,同一ユニットから自動データロード要求を受けると1ずつ増加します。システムマネジャがあるユニットを停止して再起動した場合は,1に戻ります。

mmmm/nn/oo pp:qq:rr:

自動データロード機能でデータロードを開始した時刻(年(西暦4けた)/月/日 時:分:秒の形式)

ee....eeに「loading」が表示されている場合だけ表示します。

  • 自動データロード対象の監査証跡ファイルが1件もない場合,先頭1行だけ表示します。

  • ddddからmmmm/nn/oo pp:qq:rrまでは,自動データロード中及びデータロード待ち状態のユニットの数だけ表示します。複数行表示されている場合,自動データロードはこの表示順に実行します。自動データロードが終了したユニットは,これらの項目が表示されなくなります。

  • データロード待ち状態のユニットで,新たに監査証跡ファイルのスワップが発生した場合,自動データロード時にまとめて監査証跡表にデータロードします。

  • 自動データロード中のユニットで,新たに監査証跡ファイルのスワップが発生した場合,同一ユニットで「loading」と「standby」の2行を表示することがあります。このとき,実行中のデータロードがKFPS05716-Wメッセージを表示してリトライしたり,KFPS05713-Eメッセージを表示して自動データロードを停止すると,表示は1行になります。自動データロードの要求を受けた回数(lll)には,2行の値が合算された値を表示します。表示例を次に示します。

    <例>

    「loading」と「standby」の2行が表示されています。

    unit  Status    Dataload-Request-Time  Count  Dataload-Start-Time
    unt1  loading   2007/03/01 12:34:56        2  2007/03/01 12:35:01
    unt1  standby   2007/03/01 12:38:02        1

    実行中のデータロードがKFPS05716-Wメッセージを表示してリトライすると,次のように表示が1行になります。

    unit  Status    Dataload-Request-Time  Count  Dataload-Start-Time
    unt1  standby   2007/03/01 12:34:56        3