9.2.29 ステータスファイルに関するオペランド
- 〈この項の構成〉
(1) ユニット用ステータスファイルに関するオペランド
- ◆ pd_syssts_file_name_1 = "論理ファイル名","A系ステータスファイル名","B系ステータスファイル名"
-
:
pd_syssts_file_name_7 = "論理ファイル名","A系ステータスファイル名","B系ステータスファイル名"
ユニット用ステータスファイルを定義します。pd_syssts_file_name_2〜7オペランドは省略できますが,pd_syssts_file_name_1オペランドは省略できません。
- "論理ファイル名":〜<識別子>((1〜8文字))
-
ユニット用ステータスファイルの論理ファイル名を指定します。ステータスファイルを操作するコマンドを実行するときに,ここで定義した論理ファイル名を指定します。
- "A系ステータスファイル名":〜<パス名>((167文字以内))
-
A系のステータスファイル名を絶対パス名で指定します。
- "B系ステータスファイル名":〜<パス名>((167文字以内))
-
B系のステータスファイル名を絶対パス名で指定します。
- 《指定値の目安》
-
-
A系及びB系のステータスファイル名には,pdstsinitコマンドで作成したステータスファイルを指定してください。pdstsinitコマンドで作成していないステータスファイルを指定すると,そのステータスファイルは実体のないステータスファイルになります。
-
ステータスファイルに障害が発生すると,HiRDBはステータスファイルをスワップします。スワップ先となる予備ファイルがないと,HiRDB(HiRDB/パラレルサーバの場合はユニット)が異常終了します。したがって,システムファイルを多く定義するほど,システムの信頼性が向上します。ただし,その分のディスク容量が必要になります。
-
A系とB系には同じレコード長,及び同じ容量のステータスファイルを指定してください。
-
- 《オペランドの規則》
-
-
このオペランドは7個まで指定できます。
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ステータスファイルはA系とB系に二重化されています。両方必ず指定してください。
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A系及びB系ステータスファイル名の絶対パス名に環境変数を使用できません。
-
論理ファイル名,A系ステータスファイル名,及びB系ステータスファイル名には同じ名称を指定できません。
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HiRDBファイルシステム領域名は大文字と小文字の区別をしませんが,HiRDBファイル名は大文字と小文字の区別をします。C:\hirdb\sysfile\usts01の場合,C:\hirdb\sysfileについては大文字と小文字の区別をしません。usts01については大文字と小文字の区別をします。
-
- 《留意事項》
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-
HiRDBを正常開始する場合は現用ファイル(終了時点での現用ファイル)を引き継ぎます。ただし,全ステータスファイルを初期化した場合など,引き継ぐ現用ファイルがないときはpd_syssts_file_name_1〜7の中で最初に指定したステータスファイルが現用ファイルになります。残りのファイルのうちオープンできたファイルが予備ファイルになり,オープンできないファイルは予約ファイルになります。
-
HiRDBを再開始する場合は現用ファイル(終了時点での現用ファイル)を引き継ぎます。
-
- ●実体のないステータスファイルの使い方
-
実体のないステータスファイルを指定すると,HiRDBの稼働中にステータスファイルを新規追加できます。例えば,ステータスファイルの障害などで予備ファイルが少なくなったときに,実体のないステータスファイルを予備ファイルにします。実体のないステータスファイルを予備ファイルにする手順を次に示します。
〈手順〉
-
pdstsinitコマンドで,システムファイル用のHiRDBファイルシステム領域にステータスファイルを作成します。
-
pdstsopenコマンドでステータスファイルをオープンします。
この操作はHiRDB稼働中に実行できます。HiRDBを一度停止する必要はありません。
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メリット及びデメリット
実体のないステータスファイルを定義すると,HiRDBファイルシステム領域の占有量は小さくなります。しかし,実体のないステータスファイルを予備ファイルとして追加するときに,システムファイル用のHiRDBファイルシステム領域に十分な空き(ファイルを追加するだけの空き領域)がないと追加できないため,システムの信頼性は低くなります。
実体のないステータスファイルを定義しないと,HiRDBファイルシステム領域の占有量は大きくなるが,ファイル障害によるスワップ先が保証されるため,信頼性は高くなります。
-
注意事項
実体のないステータスファイルを定義した場合,HiRDBはHiRDBの開始時にステータスファイルに異常があると認識します。このため,pd_syssts_initial_errorオペランドにstop(省略値)を指定していると,HiRDBを開始できないので注意してください。実体のないステータスファイルを定義する場合は,pd_syssts_initial_errorオペランドにcontinue又はexcontinueを指定してください。また,HiRDBを開始する前に現用ファイルをpd_syssts_last_active_fileオペランドに指定する必要があります。
-
(2) ユニット用ステータスファイル(障害発生時)に関するオペランド
ステータスファイルに障害が発生したときの対処方法については,マニュアル「HiRDB Version 9 システム運用ガイド」を参照してください。
- ◆ pd_syssts_last_active_file = "論理ファイル名"
-
〜<識別子>((1〜8文字))
HiRDB(HiRDB/パラレルサーバの場合はユニット)の開始時に現用にするステータスファイルの論理ファイル名を指定します。HiRDBは,このオペランドに指定されたファイルとHiRDBが特定した現用ファイルを比較します。ファイルが一致する場合はHiRDBを開始しますが,一致しない場合は開始しません。
- 《前提条件》
-
次に示す条件を満たす必要があります。
-
pd_syssts_initial_errorオペランドにcontinue,又はexcontinueを指定している
-
HiRDBシステムが選択した現用ファイルが,前回までの実行で最新の現用ファイルかどうか確定できない
-
- 《指定値の目安》
-
-
全ステータスファイルを初期化した直後にHiRDBを開始する場合
pd_syssts_file_name_1〜7オペランドに指定した最も小さい番号の正常な論理ファイル名を指定してください。この場合,前回の終了モードに関係なく強制開始となるので注意が必要です。
-
現用ファイルの両系とも正常な場合
現用ファイル名※を指定してください。現用ファイル名を指定したのにHiRDBが開始できない場合は,現用ファイルを初期化した可能性があります。この場合,全ステータスファイルを初期化した後に,1の方法でHiRDBを開始してください。なお,この場合,前回の終了モードに関係なく強制開始となるので注意が必要です。
-
現用ファイルの片系に異常がある場合
2の方法のほかに次に示すオペランドを指定してください。
・pd_syssts_singleoperationオペランドにcontinueを指定
・pd_syssts_last_active_sideオペランドを指定
-
現用ファイルの両系に異常がある場合
全ステータスファイルを初期化してください。その後,1の方法を実施してください。なお,この場合,前回の終了モードに関係なく強制開始となるので注意が必要です。
-
実体のないステータスファイルを指定している場合
現用ファイル名※を指定してください。
注※
現用ファイル名(終了時点での現用ファイル)は次に示すメッセージから分かります。
-
KFPS01001-I
-
KFPS01010-E
-
KFPS01011-I
-
KFPS01063-I
これらのメッセージのうちで,最も直前に出力されたメッセージに表示されているステータスファイルが現用ファイルになります。
-
- ◆ pd_syssts_last_active_side = A|B
-
現用ファイルの片系に障害が発生している状態でHiRDB(HiRDB/パラレルサーバの場合はユニット)を開始する場合にこのオペランドを指定します。このオペランドには正常な系を指定します。HiRDBは,このオペランドに指定された系とHiRDBが特定した系を比較します。系が一致する場合は正常な系の内容を予備のA系,及びB系ファイルに複写します。その後,予備を現用に切り替えてHiRDBを開始します。系が一致しない場合はHiRDBを開始しません。
- 《前提条件》
-
次に示す条件を満たす必要があります。
-
pd_syssts_initial_errorオペランドにcontinue,又はexcontinueを指定している
-
pd_syssts_last_active_fileオペランドを指定している
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(3) サーバ用ステータスファイルに関するオペランド
- ◆ pd_sts_file_name_1 = "論理ファイル名","A系ステータスファイル名","B系ステータスファイル名"
-
:
pd_sts_file_name_7 = "論理ファイル名","A系ステータスファイル名","B系ステータスファイル名"
サーバ用ステータスファイルを定義します。pd_sts_file_name_2〜7オペランドは省略できますが,pd_sts_file_name_1オペランドは省略できません。
- "論理ファイル名":〜<識別子>((1〜8文字))
-
サーバ用ステータスファイルの論理ファイル名を指定します。ステータスファイルを操作するコマンドを実行するときに,ここで定義した論理ファイル名を指定します。
- "A系ステータスファイル名":〜<パス名>((167文字以内))
-
A系のステータスファイル名を絶対パス名で指定します。
- "B系ステータスファイル名":〜<パス名>((167文字以内))
-
B系のステータスファイル名を絶対パス名で指定します。
- 《指定値の目安》
-
-
A系及びB系のステータスファイル名には,pdstsinitコマンドで作成したステータスファイルを指定してください。pdstsinitコマンドで作成していないステータスファイルを指定すると,そのステータスファイルは実体のないステータスファイルとなります。
-
ステータスファイルに障害が発生すると,HiRDBはステータスファイルをスワップします。スワップ先となる予備ファイルがないと,HiRDB(HiRDB/パラレルサーバの場合はユニット)が異常終了します。したがって,システムファイルを多く定義するほど,システムの信頼性が向上します。ただし,その分のディスク容量が必要となります。
-
A系とB系には同じレコード長,及び同じ容量のステータスファイルを指定してください。
-
- 《オペランドの規則》
-
-
このオペランドは7個まで指定できます。
-
ステータスファイルは,A系とB系に二重化されています。両方必ず指定してください。
-
A系及びB系ステータスファイル名の絶対パス名に環境変数を使用できません。
-
論理ファイル名,A系ステータスファイル名,及びB系ステータスファイル名には同じ名称を重複して指定できません。
-
HiRDBファイルシステム領域名は大文字と小文字の区別をしませんが,HiRDBファイル名は大文字と小文字の区別をします。C:\hirdb\sysfile\sts01の場合,C:\hirdb\sysfileについては大文字と小文字の区別をしません。sts01については大文字と小文字の区別をします。
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- 《留意事項》
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HiRDBを正常開始する場合は現用ファイル(終了時点での現用ファイル)を引き継ぎます。ただし,全ステータスファイルを初期化した場合など,引き継ぐ現用ファイルがないときはpd_sts_file_name_1〜7の中で最初に指定したステータスファイルが現用ファイルになります。残りのファイルのうちオープンできたファイルが予備ファイルになり,オープンできないファイルは予約ファイルになります。
-
HiRDBを再開始する場合は現用ファイル(終了時点での現用ファイル)を引き継ぎます。
-
- ●実体のないステータスファイルの使い方
-
実体のないステータスファイルを指定すると,HiRDBの稼働中にステータスファイルを新規追加できます。例えば,ステータスファイルの障害などで予備ファイルが少なくなったときに,実体のないステータスファイルを予備ファイルにします。実体のないステータスファイルを予備ファイルにする手順を次に示します。
〈手順〉
-
pdstsinitコマンドで,システムファイル用のHiRDBファイルシステム領域にステータスファイルを作成します。
-
pdstsopenコマンドで,ステータスファイルをオープンします。
この操作はHiRDB稼働中に実行できます。HiRDBを一度停止する必要はありません。
-
メリット及びデメリット
実体のないステータスファイルを定義すると,HiRDBファイルシステム領域の占有量は小さくなります。しかし,実体のないステータスファイルを予備ファイルとして追加するときに,システムファイル用のHiRDBファイルシステム領域に十分な空き(ファイルを追加するだけの空き領域)がないと追加できないため,システムの信頼性は低くなります。
実体のないステータスファイルを定義しないと,HiRDBファイルシステム領域の占有量は大きくなるが,ファイル障害によるスワップ先が保証されるため,信頼性は高くなります。
-
注意事項
実体のないステータスファイルを定義した場合,HiRDBはHiRDBの開始時にステータスファイルに異常があると認識します。このため,pd_sts_initial_errorオペランドにstop(省略値)を指定していると,HiRDBを開始できないので注意してください。実体のないステータスファイルを定義する場合は,pd_sts_initial_errorオペランドにcontinue又はexcontinueを指定してください。また,HiRDBを開始する前に現用ファイルをpd_sts_last_active_fileオペランドに指定する必要があります。
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(4) サーバ用ステータスファイル(障害発生時)に関するオペランド
ステータスファイルに障害が発生したときの対処方法については,マニュアル「HiRDB Version 9 システム運用ガイド」を参照してください。
- ◆ pd_sts_last_active_file = "論理ファイル名"
-
〜<識別子>((1〜8文字))
HiRDB(HiRDB/パラレルサーバの場合は該当するサーバ)の開始時に現用にするステータスファイルの論理ファイル名を指定します。HiRDBは,このオペランドに指定されたファイルとHiRDBが特定した現用ファイルを比較します。ファイルが一致する場合はHiRDB(HiRDB/パラレルサーバの場合はユニット)を開始しますが,一致しない場合は開始しません。
- 《前提条件》
-
次に示す条件を満たす必要があります。
-
pd_sts_initial_errorオペランドにcontinue,又はexcontinueを指定している
-
HiRDBシステムが選択した現用ファイルが,前回までの実行で最新の現用ファイルかどうか確定できない
-
- 《指定値の目安》
-
-
全ステータスファイルを初期化した直後にHiRDBを開始する場合
pd_sts_file_name1〜7オペランドに指定した最も小さい番号の正常な論理ファイル名を指定してください。この場合,前回の終了モードに関係なく強制開始となるので注意が必要です。
-
現用ファイルの両系とも正常な場合
現用ファイル名※を指定してください。現用ファイル名を指定したのにHiRDBが開始できない場合は,現用ファイルを初期化した可能性があります。この場合,全ステータスファイルを初期化した後に,1の方法でHiRDBを開始してください。なお,この場合,前回の終了モードに関係なく強制開始となるので注意が必要です。
-
現用ファイルの片系に異常がある場合
2の方法のほかに次に示すオペランドを指定してください。
・pd_syssts_singleoperationオペランドにcontinueを指定
・pd_sts_last_active_sideオペランドを指定
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現用ファイルの両系に異常がある場合
全ステータスファイルを初期化してください。その後,1の方法を実施してください。なお,この場合,前回の終了モードに関係なく強制開始となるので注意が必要です。
-
実体のないステータスファイルを指定している場合
現用ファイル名※を指定してください。
注※
現用ファイル名(終了時点での現用ファイル)は次に示すメッセージから分かります。
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KFPS01001-I
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KFPS01010-E
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KFPS01011-I
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KFPS01063-I
これらのメッセージのうちで,最も直前に出力されたメッセージに表示されているステータスファイルが現用ファイルになります。
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- ◆ pd_sts_last_active_side = A|B
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現用ファイルの片系に障害が発生している状態でHiRDB(HiRDB/パラレルサーバの場合は該当するサーバ)を開始する場合にこのオペランドを指定します。このオペランドには正常な系を指定します。HiRDBは,このオペランドに指定された系とHiRDBが特定した系を比較します。系が一致する場合は正常な系の内容を予備のA系,及びB系ファイルに複写します。その後,予備を現用に切り替えてHiRDBを開始します。系が一致しない場合はHiRDB(HiRDB/パラレルサーバの場合はユニット)を開始しません。
- 《前提条件》
-
次に示す条件を満たす必要があります。
-
pd_sts_initial_errorオペランドにcontinue,又はexcontinueを指定している
-
pd_sts_last_active_fileオペランドを指定している
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