付録D.2 バッチファイルによるHiRDBの環境設定
ここでは,HiRDB/シングルサーバの環境を設定する例で説明します。
実行者 HiRDB管理者
(1)〜(8)の手順に従ってHiRDBの環境設定をします。
- 〈この項の構成〉
(1) SPsetup.batを実行します
C:\win32app\hitachi\hirdb_s\sample\SPsetup.batをエクスプローラで表示して,アイコンをダブルクリックしてください。
「既存の定義ファイルはありません」という[HiRDBシステム定義]メッセージボックスが表示されます(実行するのが2回目以降の場合は表示されません)。[HiRDBシステム定義]メッセージボックスの[OK]ボタンをクリックしてください。
(2) HiRDBの規模を選択します
[HiRDBシステム定義]ダイアログボックスが表示されます。[ファイル]−[新規セットアップ]を選択してください。[HiRDB環境定義]の簡易セットアップ画面が表示されます。
ディスク容量と仮想メモリの値を確認してから,実行する規模を選択します。選択したら[OK]ボタンをクリックしてください。
- HiRDBの規模を選択するときの注意
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大規模,中規模,小規模を選択すると,それぞれpd_max_users(最大同時接続ユーザ数)に32,16,8が設定されたシステム共通定義が作成されます。購入したHiRDBの最大同時接続ユーザライセンスの範囲で選択してください。
(3) セットアップの内容を確認します
- 〔説明〕
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システムファイルのフィールド
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[HiRDBシステムファイル領域用ディレクトリ]には,システムファイルを作成するディレクトリ名を指定します。
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簡易セットアップでは,システムログファイルの二重化は指定できません。そのため,[ログファイルを2重化する]チェックボックスはグレー表示になります。
RDエリアのフィールド
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[HiRDB RDエリア領域用ディレクトリ]には,RDエリアを作成するディレクトリ名を指定します。
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(4) セットアップを開始します
[セットアップ内容の確認]画面の内容を確認したら,[セットアップ開始]をクリックしてください。コマンドプロンプトに次に示す内容が表示されます。
"### hirdb.iniを更新しますか。" "??? (開始=Enter)or(終了=N)" "====>"
Enterキーを押してください。Enterキーを押すと,メモ帳でhostsファイルの内容が表示されます。hostsファイルに,このコンピュータのIPアドレスとホスト名があるかどうかを確認してください。ない場合は,このコンピュータのIPアドレスとホスト名を追加してください。
確認したら(又は追加したら),メモ帳を終了してください。終了すると,hirdb.iniファイルが作成されます。
- IPアドレスが分からない場合
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[コントロールパネル]の[ネットワーク]をダブルクリックして,[ネットワーク]の[プロトコル]タブを選択します。[TCP/IPプロトコル]のプロパティを開き,その中の[IPアドレス]で確認してください。
(5) HiRDBを初期化します
HiRDBを初期化します。コマンドプロンプトに次に示す内容が表示されます。
"### HiRDBシステムの初期化を行います" "### (インストールディレクトリ名)下に必要なファイルがある場合は,移動してください" "??? (開始=Enter)or(終了=N)" "====>"
Enterキーを押してください。コマンドプロンプトに次に示す内容が表示されます。
"### 終了します。" "続行するときは何かキーを押してください"
何かキーを押してください。コマンドプロンプトが順に3画面表示され,次に示す内容が表示されます。
"続行するときは何かキーを押してください"
何かキーを押してください。これで,次に示すファイルが作成されます。
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HiRDBシステム定義ファイル
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システムファイル
HiRDBシステム定義ファイルは,C:\win32app\hitachi\hirdb_s\conf下に次に示すファイル名で作成されます。
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システム共通定義:pdsys
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ユニット制御情報定義:pdutsys
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シングルサーバ定義:sds01
(6) HiRDBを開始します
[HiRDBシステム定義]メッセージボックスに[HiRDBを開始しますか?]というメッセージが表示されたら,[OK]ボタンをクリックしてください。クリックすると,コマンドプロンプトに次に示す内容が表示されて,HiRDBが開始されます。
"HiRDB/Single Serverサービスを開始します" "HiRDB/Single Serverサービスは正常に開始されました。"
(7) データベース初期設定ユティリティ(pdinit)が実行されます
データベース初期設定ユティリティ(pdinit)が実行されてRDエリアが作成されます。データベース初期設定ユティリティ(pdinit)が終了すると,コマンドプロンプトにKFPX24000-Iメッセージ(リターンコードが0)が表示され,さらに次に示す内容が表示されます。
"続行するときは何かキーを押してください"
何かキーを押してください。ここまでの操作が終了すると,[HiRDBシステム定義]メッセージボックスに「セットアップ終了。アプリケーションを終了します。」というメッセージが表示され,HiRDBのシステム定義が終了します。
- 注意事項
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HiRDBのメッセージを確認して,問題がなければEnterキーを押してください。問題がある場合は強制停止の運用コマンド(pdstop -fコマンド)でHiRDBを強制停止してください。その後で問題を解決して,再度実行してください。
(8) HiRDBの稼働状況を確認します
実際にHiRDBが稼働しているかどうかをpdlsコマンドで確認します。HiRDBの運用コマンドは,コマンドプロンプトから入力します。
C:\>pdls HOSTNAME(112852) UNITID SVID STATUS STARTTIME k95x620 unt1 ******** ACTIVE 111130 k95x620 unt1 sds01 ACTIVE 111130
- 〔説明〕
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STATUSがACTIVEになっていれば,HiRDBが稼働中です。
これでHiRDBサーバのシステム構築が終わりました。必要に応じてRDエリアを作成して,表を定義してください。