Hitachi

ノンストップデータベース HiRDB Version 9 システム導入・設計ガイド(Windows(R)用)


付録D.2 バッチファイルによるHiRDBの環境設定

ここでは,HiRDB/シングルサーバの環境を設定する例で説明します。

実行者 HiRDB管理者

(1)〜(8)の手順に従ってHiRDBの環境設定をします。

〈この項の構成〉

(1) SPsetup.batを実行します

C:\win32app\hitachi\hirdb_s\sample\SPsetup.batをエクスプローラで表示して,アイコンをダブルクリックしてください。

既存の定義ファイルはありません」という[HiRDBシステム定義]メッセージボックスが表示されます(実行するのが2回目以降の場合は表示されません)。[HiRDBシステム定義]メッセージボックスの[OK]ボタンをクリックしてください。

(2) HiRDBの規模を選択します

[HiRDBシステム定義]ダイアログボックスが表示されます。[ファイル]−[新規セットアップ]を選択してください。[HiRDB環境定義]の簡易セットアップ画面が表示されます。

[図データ]

ディスク容量と仮想メモリの値を確認してから,実行する規模を選択します。選択したら[OK]ボタンをクリックしてください。

HiRDBの規模を選択するときの注意

大規模,中規模,小規模を選択すると,それぞれpd_max_users(最大同時接続ユーザ数)に32,16,8が設定されたシステム共通定義が作成されます。購入したHiRDBの最大同時接続ユーザライセンスの範囲で選択してください。

(3) セットアップの内容を確認します

[図データ]

〔説明〕

システムファイルのフィールド

  • [HiRDBシステムファイル領域用ディレクトリ]には,システムファイルを作成するディレクトリ名を指定します。

  • 簡易セットアップでは,システムログファイルの二重化は指定できません。そのため,[ログファイルを2重化する]チェックボックスはグレー表示になります。

RDエリアのフィールド

  • [HiRDB RDエリア領域用ディレクトリ]には,RDエリアを作成するディレクトリ名を指定します。

(4) セットアップを開始します

[セットアップ内容の確認]画面の内容を確認したら,[セットアップ開始]をクリックしてください。コマンドプロンプトに次に示す内容が表示されます。

"### hirdb.iniを更新しますか。"
"??? (開始=Enter)or(終了=N)"
"====>"

Enterキーを押してください。Enterキーを押すと,メモ帳でhostsファイルの内容が表示されます。hostsファイルに,このコンピュータのIPアドレスとホスト名があるかどうかを確認してください。ない場合は,このコンピュータのIPアドレスとホスト名を追加してください。

確認したら(又は追加したら),メモ帳を終了してください。終了すると,hirdb.iniファイルが作成されます。

IPアドレスが分からない場合

[コントロールパネル][ネットワーク]をダブルクリックして,[ネットワーク]の[プロトコル]タブを選択します。[TCP/IPプロトコル]のプロパティを開き,その中の[IPアドレス]で確認してください。

(5) HiRDBを初期化します

HiRDBを初期化します。コマンドプロンプトに次に示す内容が表示されます。

"### HiRDBシステムの初期化を行います"
"### (インストールディレクトリ名)下に必要なファイルがある場合は,移動してください"
"??? (開始=Enter)or(終了=N)"
"====>"

Enterキーを押してください。コマンドプロンプトに次に示す内容が表示されます。

"### 終了します。"
"続行するときは何かキーを押してください"

何かキーを押してください。コマンドプロンプトが順に3画面表示され,次に示す内容が表示されます。

"続行するときは何かキーを押してください"

何かキーを押してください。これで,次に示すファイルが作成されます。

HiRDBシステム定義ファイルは,C:\win32app\hitachi\hirdb_s\conf下に次に示すファイル名で作成されます。

(6) HiRDBを開始します

[HiRDBシステム定義]メッセージボックスに[HiRDBを開始しますか?]というメッセージが表示されたら,[OK]ボタンをクリックしてください。クリックすると,コマンドプロンプトに次に示す内容が表示されて,HiRDBが開始されます。

"HiRDB/Single Serverサービスを開始します"
"HiRDB/Single Serverサービスは正常に開始されました。"

(7) データベース初期設定ユティリティ(pdinit)が実行されます

データベース初期設定ユティリティ(pdinit)が実行されてRDエリアが作成されます。データベース初期設定ユティリティ(pdinit)が終了すると,コマンドプロンプトにKFPX24000-Iメッセージ(リターンコードが0)が表示され,さらに次に示す内容が表示されます。

"続行するときは何かキーを押してください"

何かキーを押してください。ここまでの操作が終了すると,[HiRDBシステム定義]メッセージボックスに「セットアップ終了。アプリケーションを終了します。」というメッセージが表示され,HiRDBのシステム定義が終了します。

注意事項

HiRDBのメッセージを確認して,問題がなければEnterキーを押してください。問題がある場合は強制停止の運用コマンド(pdstop -fコマンド)でHiRDBを強制停止してください。その後で問題を解決して,再度実行してください。

(8) HiRDBの稼働状況を確認します

実際にHiRDBが稼働しているかどうかをpdlsコマンドで確認します。HiRDBの運用コマンドは,コマンドプロンプトから入力します。

C:\>pdls
 
HOSTNAME(112852)                 UNITID SVID     STATUS    STARTTIME
k95x620                          unt1   ******** ACTIVE    111130
k95x620                          unt1   sds01    ACTIVE    111130
〔説明〕

STATUSがACTIVEになっていれば,HiRDBが稼働中です。

これでHiRDBサーバのシステム構築が終わりました。必要に応じてRDエリアを作成して,表を定義してください。