Hitachi

ノンストップデータベース HiRDB Version 9 システム導入・設計ガイド(Windows(R)用)


付録D.1 バッチファイルによる環境設定の概要

ここでは,バッチファイルによる環境設定の方法について説明します。

この章を読むときの注意

バッチファイルによる環境設定は,HiRDB/シングルサーバのときだけ使えます。そのため,この章での説明は「HiRDB/シングルサーバをデフォルトのインストールディレクトリ(C:\win32app\hitachi\hirdb_s)にインストールした」と仮定して説明しています。

HiRDB/パラレルサーバの環境設定については,%PDDIR%\HiRDEF\readme.txtを参照してください。

バッチファイルによる環境設定の手順を次の図に示します。

図D‒1 バッチファイルによる環境設定の手順

[図データ]

〈この項の構成〉

(1) バッチファイル(SPsetup.bat)の内容

HiRDBでは,HiRDBの環境設定を自動的に実行するバッチファイルSPsetup.bat(C:\win32app\hitachi\hirdb_s\sample\SPsetup.bat)を提供しています。SPsetup.batを実行すると,次に示す作業を自動的に実行します。

このSPsetup.batは次の表に示すファイルを使用して環境を自動生成します。これらのファイルをサンプルコンフィグレーションといいます。次の表に示すファイルの内容をカスタマイズすれば,業務に合わせたシステムを構築できます。これらのファイルは,C:\win32app\hitachi\hirdb_s\confディレクトリ下にあります。

表D‒1 サンプルコンフィグレーションの内容

ファイル名

説 明

pdsys

pdutsys

sds01

HiRDBシステム定義ファイル

  • pdsys:システム共通定義

  • pdutsys:ユニット制御情報定義

  • sds01:シングルサーバ定義

fmkfile.bat

次に示すHiRDBファイルシステム領域を作成するバッチファイル

  • RDエリア用のHiRDBファイルシステム領域

  • 作業表用ファイル用のHiRDBファイルシステム領域

fmkfs.bat

次に示すHiRDBファイルシステム領域を作成するバッチファイル

  • システムファイル用のHiRDBファイルシステム領域

sysfint.bat

システムファイルを作成するバッチファイル

initdb.bat

RDエリアを作成するバッチファイルです。データベース初期設定ユティリティ(pdinit)を実行するバッチファイル

mkinit

データベース初期設定ユティリティ(pdinit)の制御文を格納しているバッチファイル

(2) 構築されるシステムの構成

SPsetup.batを実行して作成されるシステムの構成例を次の図に示します。ここで示すのは,バッチファイルをカスタマイズしない場合に作成されるシステム構成です。

図D‒2 SPsetup.batを実行して作成されるシステムの構成例

[図データ]

図D‒3 SPsetup.batを実行して作成されるHiRDBファイルシステム領域の構成例

[図データ]

[図データ]

(3) 作成されるHiRDBファイルシステム領域及びファイル

SPsetup.batを実行して作成されるHiRDBファイルシステム領域とファイルを次の表に示します。ここで示すのは,バッチファイルをカスタマイズしない場合に作成されるHiRDBファイルシステム領域とファイルです。

表D‒2 SPsetup.batを実行して作成されるHiRDBファイルシステム領域名とサイズ

HiRDBファイルシステム領域の種類

HiRDBファイルシステム領域のサイズ(単位:メガバイト)

HiRDBファイルシステム領域名

システムファイル用

小規模→74

中規模→148

大規模→296

rdsys011※1

rdsys012※1

rdsys013※1

rdsys014※1

rdsys015※1

rdsys016※1

RDエリア用(システム用RDエリア)

小規模→20

中規模→40

大規模→80

rdsys02※2

作業表用ファイル用

rdsys03※2

RDエリア用(ユーザ用RDエリア)

小規模→40

中規模→80

大規模→160

rdsys04※2

RDエリア用(ユーザLOB用RDエリア)

40

rdsys05※2

注※1

SPsetup.bat実行時に表示されるセットアップ内容の確認画面の[HiRDBシステムファイル領域用ディレクトリ]で指定したディレクトリ下に作成されます。省略値は%PDDIR%\areaになります。

注※2

SPsetup.bat実行時に表示されるセットアップ内容の確認画面の[HiRDB RDエリア領域用ディレクトリ]で指定したディレクトリ下に作成されます。省略値は%PDDIR%\areaディレクトリになります。

表D‒3 SPsetup.batを実行して作成されるファイルの名称

ファイルの種類

ファイル名

備考

HiRDBシステム定義ファイル

システム共通定義ファイル

%PDDIR%\conf\pdsys

ディレクトリはインストール時に作成されます。

ユニット制御情報定義ファイル

%PDDIR%\conf\pdutsys

シングルサーバ定義ファイル

%PDDIR%\conf\sds01

システムファイル

システムログファイル

rdsys011\log1※1

rdsys012\log2※1

rdsys013\log3※1

rdsys014\log4※1

rdsys015\log5※1

rdsys016\log6※1

6グループ

シンクポイントダンプファイル

rdsys014\spd1※1

rdsys015\spd2※1

rdsys016\spd3※1

3グループ

ユニット用ステータスファイル

rdsys011\utsts1a※1

rdsys012\utsts1b※1

rdsys013\utsts2a※1

rdsys014\utsts2b※1

rdsys015\utsts3a※1

rdsys016\utsts3b※1

ユニットごとに

二重化×3個

サーバ用ステータスファイル

rdsys011\sts1a※1

rdsys012\sts1b※1

rdsys013\sts2a※1

rdsys014\sts2b※1

rdsys015\sts3a※1

rdsys016\sts3b※1

サーバごとに

二重化×3個

システム用RDエリア

マスタディレクトリ用RDエリア

rdsys02\rdmast※2

RDエリア名はRDMAST

データディレクトリ用RDエリア

rdsys02\rddirt※2

RDエリア名はRDDIRT

データディクショナリ用RDエリア

rdsys02\rddict※2

RDエリア名はRDDICT

データディクショナリLOB用RDエリア(ソース格納用)

rdsys02\rtn_src※2

RDエリア名は

DIC_RTN_SRC

データディクショナリLOB用RDエリア(オブジェクト格納用)

rdsys02\rtn_obj※2

RDエリア名は

DIC_RTN_OBJ

作業表用ファイル

rdsys03※2

RPCトレースファイル

%PDDIR%\spool\pdrpctr

ユーザ用RDエリア(データ格納用)

rdsys04\rddata10※2

RDエリア名はRDDATA10

ユーザ用RDエリア(インデクス格納用)

rdsys04\rdindx10※2

RDエリア名はRDINDX10

ユーザLOB用RDエリア

rdsys05\rlob1※2

RDエリア名はRLOB1

rdsys05\rlob2※2

RDエリア名はRLOB2

注※1

SPsetup.bat実行時に表示されるセットアップ内容の確認画面の[HiRDBシステムファイル領域用ディレクトリ]で指定したディレクトリ下に作成されます。省略値は%PDDIR%\areaディレクトリになります。

注※2

SPsetup.bat実行時に表示されるセットアップ内容の確認画面の[HiRDB RDエリア領域用ディレクトリ]で指定したディレクトリ下に作成されます。省略値は%PDDIR%\areaディレクトリになります。