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ノンストップデータベース HiRDB Version 9 システム導入・設計ガイド(Windows(R)用)


9.5.2 システム運用時の考慮点

トランザクション又はコマンド(ユティリティを含む)の実行時,次に示す現象が発生して通信エラーとなることがあります。その結果,トランザクション又はコマンドがエラーとなったり,ホスト間監視によって,ユニットの異常が検知(KFPS05289-Eメッセージが出力)されたりすることがあります。

このような現象が発生した場合,次に示す方法で通信負荷を軽減してください。

〈この項の構成〉

(1) pdloadコマンドの実行時に通信負荷を軽減する方法

pdloadコマンドを実行する場合,入力ファイルを分割格納条件ごとに作成し,RDエリア単位にpdloadコマンドを実行すると,通信負荷を軽減できます。

また,作成した複数の入力ファイルを1か所(同一サーバマシン上)に配置するのではなく,表格納RDエリアがあるサーバマシンに配置すると,通信負荷を軽減できます。

(2) pdrorgコマンドの実行時に通信負荷を軽減する方法

pdrorgコマンドで表の再編成,表のアンロード,表のリロードを実行する場合,RDエリア単位又はサーバ単位でpdrorgコマンドを実行すると,通信負荷を軽減できます。

pdrorgコマンドでインデクスの再作成,インデクスの再編成,インデクスの一括作成を実行する場合,インデクス単位又はサーバ単位でpdrorgコマンドを実行すると,通信負荷を軽減できます。

(3) pdcopy又はpdrstrコマンドの実行時に通信負荷を軽減する方法

pdcopy又はpdrstrコマンドを実行する場合,次に示す方法で通信負荷を軽減できます。

また,コマンドの処理対象となるサーバマシンにバックアップファイルを配置すると,通信負荷を軽減できます。

(4) SQLの実行時に通信負荷を軽減する方法

一つのトランザクションで複数のバックエンドサーバ下のデータをアクセスする場合,サーバ間でデータ通信が発生するため,サーバ間のデータ通信経路を極力減らすようにしてください。次に示す条件を一つでも満たす場合,複数のバックエンドサーバ下のデータをアクセスします。

これらの条件を一つでも満たす場合は,次に示す対策をして,サーバ間のデータ通信経路を削減してください。

(5) フロータブルサーバの使用時に通信負荷を軽減する方法

フロータブルサーバを使用すると通信負荷が上がるため,フロータブルサーバを極力使用しないでください。次に示す条件を一つでも満たす場合,フロータブルサーバが使用されます。

これらの条件を一つでも満たす場合は,次に示す対策をすると,使用するフロータブルサーバ数を削減できることがあります。

SQL最適化オプションについては,マニュアル「HiRDB Version 9 UAP開発ガイド」を参照してください。

(6) 共用表の使用時に通信負荷を軽減する方法

複数のフロントエンドサーバを経由して共用表を更新すると,通信負荷が上がります。そのため,共用表の更新をする場合は,HiRDBクライアントが接続するフロントエンドサーバができるだけ同じになるようにしてください。

(7) ユティリティの同時実行数に関する注意事項

バックエンドサーバ数が多い場合,ユティリティの同時実行数が多いと,ユティリティが異常終了することがあります。この場合,同時に実行するユティリティの数を減らすなどの対処をしてください。

(8) 制限事項