Hitachi

ノンストップデータベース HiRDB Version 9 システム導入・設計ガイド(Windows(R)用)


2.2.3 HiRDBの環境変数

〈この項の構成〉

(1) 設定される環境変数

インストール時に,システムの環境変数にHiRDBの環境変数を設定する選択をした場合,インストールが終わると次の表に示す環境変数がシステム環境変数に設定されます。システム環境変数は[コントロールパネル]の[システム]をダブルクリックして,[システムのプロパティ]の[環境]タブで確認できます。

表2‒4 システム環境変数に設定される環境変数

環境変数

設定する内容

PDDIR※1

HiRDB運用ディレクトリ(インストールディレクトリ)が設定されます。

(例)C:\win32app\hitachi\hirdb_s

PDCONFPATH※1

HiRDBシステム定義ファイルを格納するディレクトリが設定されます。

(例)C:\win32app\hitachi\hirdb_s\CONF

PATH※2

%PDDIR%\CLIENT\UTL及び%PDDIR%\BINが追加されます。

(例)C:\win32app\hitachi\hirdb_s\CLIENT\UTL

   C:\win32app\hitachi\hirdb_s\BIN

なお,%PDDIR%\BINは,PATHの最後に追加されます。

PDUXPLDIR

HiRDBの作業ディレクトリが設定されます。

(例)C:\win32app\hitachi\hirdb_s\UXPLDIR

注※1

PDDIRの絶対パス名長は,200バイト以内,PDCONFPATHの絶対パス名長は,213バイト以内で設定してください。

注※2

PATHの設定値が512バイト以上の場合,表で示す環境変数が正しく設定されません。この場合,環境変数の設定値を確認して,必要ならば設定値を修正してください。

なお,LANG環境変数は設定されません。そのため,マニュアル「HiRDB Version 9 UAP開発ガイド」を参照して,ユーザが設定してください。

備考

pd_tmp_directoryオペランドを指定していない場合,環境変数TMPを省略すると,pd_tmp_directoryオペランドを省略した場合と同様のディレクトリ下に一時ファイル(テンポラリファイル)を作成します。また,環境変数TMPを設定するときは,ディレクトリパス長を200バイト以内で設定してください。

(2) 注意事項

標準セットアップの場合,システム全体に影響を与えないように,HiRDBの環境変数を設定するかどうかを選択できます(Windows (x64)の場合を除く)。HiRDBの環境変数の設定方法選択時の注意事項を次に示します。

システム環境変数にHiRDBの環境変数を設定しなかった場合の注意事項
  • 運用方法がマルチHiRDBと同じになります。マルチHiRDBについては,「マルチHiRDBの設計」を参照してください。

  • HiRDBの標準セットアップを前提とした製品を使用する場合,環境変数を設定する必要があります。詳細は,関連製品のリリースノート,又はマニュアルを参照してください。

  • マルチHiRDBに対応した関連製品でも,HiRDBの環境変数の設定する必要な場合があります。設定の必要な環境変数については,関連製品のリリースノート,又はマニュアルを参照してください。

システムの環境変数にHiRDBの環境変数を設定した場合の注意事項

ほかの製品がHiRDBのVCランタイム(msvcr71.dll)を参照する場合があります。HiRDBが提供するVCランタイムが,ほかの製品が提供するVCランタイムより古い場合,ほかの製品が意図しない動作をするおそれがあります。そのため,HiRDBのディレクトリをPATH環境変数の最後に設定する必要があります。HiRDBのインストール直後は,PATH環境変数の最後にHiRDBのディレクトリを設定しますが,ほかの製品をインストールした場合などは,HiRDBのディレクトリがPATH環境変数の最後にならなくなることがあるため,注意してください。

そのほかの注意事項

08-02より前のバージョンでは,インストール時にPATH環境変数に登録したHiRDBのインストールパスを削除していないため,PATH環境変数に使用していないHiRDBのインストールパスが残っていることがあります。08-02以降のバージョンでは,使用していないHiRDBのインストールパスはPATH環境変数から削除されます。