スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 8 XDM/RD E2接続機能

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6.5.2 データベース操作時の注意事項

<この項の構成>
(1) 行単位(ROW指定)インタフェース
(2) 繰返し列
(3) 配列列
(4) ユティリティ
(5) 明示表

(1) 行単位(ROW指定)インタフェース

PCまたはWSでは,行単位(ROW指定)インタフェースは使用できません。

SQL構文規則
  • 選択式にROWは指定できません。
  • UPDATE文に「SET ROW = 行更新値」は指定できません。
  • INSERT文に「表識別子(ROW)」は指定できません。

 

VOS3のHiRDBクライアントを使用した場合は,検索および更新のときに,入出力変数のデータ型として行単位(ROW指定)インタフェースを使用できます。

(2) 繰返し列

繰返し列を使用する場合のSQLの構文規則は,XDM/RD E2のRD環境定義文のHIRDB PROGRAM句にSQL SPECIFICATION XDMRDを指定しているかどうかによって異なります。

SQLの構文規則の詳細については,マニュアル「VOS3 データマネジメントシステム XDM E2系 XDM/RD E2 SQLリファレンス」を参照してください。

また,XDM/RD E2のバージョンによって,繰返し列が使用できる場合とできない場合があります。XDM/RD E2のバージョンと繰返し列の使用可否を次に示します。

XDM/RD E2のバージョン 繰返し列の使用可否
06-03以前 ×
07-00以降

(凡例)
○:使用できます。
×:使用できません。

注意事項
  • 添字指定の構文形式
    XDM/RD E2接続機能を使用する場合は,添字指定の構文形式は角括弧形式となります。XDM/RD E2の構文形式とXDM/RD E2接続機能を使用する場合の構文形式を次に示します。
XDM/RD E2の構文形式
SELECT * FROM T1 WHERE C1(ANY)=1
XDM/RD E2接続機能を使用する場合の構文形式
SELECT * FROM T1 WHERE C1[ANY]=1
 
  • 要素リスト
    要素の追加に指定する要素リストの構文形式は,角括弧形式となります。
    要素リストの詳細については,マニュアル「VOS3 データマネジメントシステム XDM E2系 XDM/RD E2 SQLリファレンス」を参照してください。

(3) 配列列

配列列は使用できません。

DESCRIBE文を発行すると,データ型を示すSQLCODに0(未サポートの意味)を返します。

(4) ユティリティ

HiRDBのユティリティを用いてXDM/RD E2にアクセスすることはできません。

ただし,「会話型SQL実行ユティリティ(pdsql)」を使用してSQLを実行させることはできます(pdsqlコマンドの使用可否については,HiRDB SQL Excuterを参照してください。なお,一部のコマンドについては,XDM/RD E2でHiRDB形式ディクショナリビュー表を作成する必要があります。HiRDB形式ディクショナリビュー表については,マニュアル「VOS3 データマネジメントシステム XDM E2系 XDM/RD E2 使用の手引−運用編−」を参照してください)。

この場合のSQLの仕様は,XDM/RD E2のSQL仕様(HiRDBプログラムのSQL仕様)に従います。

(5) 明示表

XDM/RD E2のバージョンや呼び出し形態によって,明示表が使用できる場合とできない場合があります。XDM/RD E2のバージョンと明示表の使用可否を次に示します。

XDM/RD E2のバージョン 明示表の使用可否
動的SQL 静的SQL
07-01以前 × ×
08-00以降 ×

(凡例)
○:使用できます。
×:使用できません。

注※
プリプロセス時にエラーにならない場合がありますが,動作は保証されません。
  • プリプロセス時にエラーにならない例
    次のようにWHERE句に明示表を指定した場合
 
SELECT * FROM T1 WHERE (C1,C2) = (TABLE T2)