スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 8 コマンドリファレンス(Windows(R)用)

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15.3.4 クラスタキー及びクラスタリングデータページの格納状態解析

<この項の構成>
(1) 使用目的
(2) 解析結果の情報
(3) 解析結果の分析

(1) 使用目的

クラスタキー及びクラスタリングデータページの格納状態の乱れ具合が分かるため,再編成をするかどうかの判断ができます。

(2) 解析結果の情報

クラスタキー及びクラスタリングデータページの格納状態解析で表示される解析結果を次に示します。

 
 pddbst VV-RR(Object Option) ** Index Status Analysis **     2001/08/22 16:44:01 [1]
 Index Name : (CLUSTER0000131198) [2]
 Auth Id    : MANUAL [3]
 Table Name : TBL06 [4]
 
 
 ***** Cluster Key Analysis *****
  RD Area Count :          1/         1 [5]
--------------------------------------------------------------------------------
 RD Area Name : USER_RDAREA_4                    Server : BES01 [6]
  Original RD Area Name : USER_RDAREA_4 [24]
  Generation Number :  0[25] Replica RD Area Count :  0[26]
  Segment Size:          5 Pages   Page Size :       4096 [7]
  Index Level :          1 [8]
                       Total            Repetitional
  Key Count              100 [9]                   0 [10]
  Row Count              100 [11]                  0 [12]
               Total   Disordered
  Segment          0 [13]       0(  0.0%) [14]
  Page             0 [15]       0(  0.0%) [16]
 
 ***** Clustering Table Analysis *****
  RD Area Count :          1/         1 [17]
--------------------------------------------------------------------------------
 RD Area Name : USER_RDAREA_4                    Server : BES01 [18]
  Original RD Area Name : USER_RDAREA_4
  Generation Number :  0   Replica RD Area Count :  0
  Segment Size:          5 Pages   Page Size :       4096 [19]
               Total   Disordered
  Segment          0 [20]       0(  0.0%) [21]
  Page             0 [22]       0(  0.0%) [23]
 

[説明]
  1. 状態解析の基になる情報の取得完了年月日時刻を,YYYY/MM/DD hh:mm:ssの形式で表示します。
    YYYY:年(西暦) MM:月 DD:日 hh:時 mm:分 ss:秒
  2. 解析対象となるクラスタキーのインデクス名称を表示します。
  3. 解析対象となるクラスタキーのインデクス所有者の認可識別子を表示します。
  4. 解析対象となるクラスタキーを定義してある表の名称を表示します。
  5. 正常に解析できたRDエリアの数/インデクスを格納しているRDエリアの数を表示します。
  6. 解析したインデクスを格納しているRDエリアの名称と,そのRDエリアを管理するサーバ名を表示します。
  7. 6のRDエリアのセグメントサイズ(1セグメント内のページ数)とページ長(バイト)を表示します。
  8. 6のRDエリアのインデクスキーのインデクスの段数を表示します。
  9. 6のRDエリアのインデクス中の格納キー数を表示します。値の表示については,15けたまでは整数で表示し,15けたを超えると指数で表示します。
  10. 6のRDエリアのインデクス中に重複キー構造で格納されているキー数(値の表示については9と同様)を表示します。
    注※ キー値の重複数が201以上になったとき,インデクスページ中の該当するキー管理情報を複数ページに格納する場合の構造を意味します。
  11. 10のRDエリアのインデクス中の格納行数(値の表示については9と同様)を表示します。
  12. 6に対応する行数(値の表示については9と同様)を表示します。
  13. 6のRDエリアのインデクス中セグメントに対して,格納位置が変更した回数を表示します。
  14. 13のうち,格納順序が不正(逆方向)になった回数を表示します。括弧内は,セグメントの格納順序不正率((14の値÷13の値)×100%)を表します。
  15. 6のRDエリアのインデクス中ページに対して,格納位置が変更した回数を表示します。
  16. 15のうち,格納順序が不正(逆方向)になった回数を表示します。括弧内は,ページの格納順序不正率((16の値÷15の値)×100%)を表します。
  17. 正常に解析できたRDエリアの数/表を格納しているRDエリアの数を表示します。
  18. 解析した表を格納しているRDエリアの名称と,そのRDエリアを管理するサーバ名を表示します。
  19. 18のRDエリアのセグメントサイズ(1セグメント内のページ数)とページ長(バイト)を表示します。
  20. 18のRDエリアのインデクス中セグメントに対して,格納位置が変更した回数を表示します。
  21. 20のうち,格納順序が不正(逆方向)になった回数を表示します。括弧内は,セグメントの格納順序不正率((21の値÷20の値)×100%)を表します。
  22. 18のRDエリアの表格納ページに対して,格納位置が変更した回数を表示します。
  23. 22のうち,格納順序が不正(逆方向)になった回数を表示します。括弧内は,ページの格納順序不正率((23の値÷22の値)×100%)を表します。
  24. 解析対象のRDエリアの名称を表示します。
  25. 常に0を表示します。
  26. 常に0を表示します。

注1
6〜17は,クラスタキーが複数のRDエリアに分割格納されている場合,分割数分のRDエリアの情報が表示されます。表示順序はRDエリア名の昇順に出力されます。

注2
18〜23は,該当する表が複数のRDエリアに分割格納されている場合,分割数分のRDエリアの情報が表示されます。表示順序はRDエリア名の昇順に出力されます。

(3) 解析結果の分析

インデクスキーの状態解析及びクラスタリング状態解析の結果と対策を,表15-7に示します。

なお,行の削除はクラスタリングデータ状態解析結果の不正率に反映されないので,表に対する操作が削除中心の場合は,次に示す処理を実行して,再編成するかどうか判断する必要があります。

  1. 表の状態解析による使用中空きページの検知
  2. 格納行数と使用中ページ数による空きエリアの算出

2の場合の不当な空きエリア長を次に示します。

(表の現在の使用中ページ数※1−表の格納ページ数※2)×ページサイズ
                         (単位:バイト)

注※1 表単位の状態解析の結果から算出してください。

注※2 マニュアル「HiRDB Version 8 システム導入・設計ガイド」を参照して,算出してください。


表15-7 インデクスキーの状態解析及びクラスタリング状態解析の結果と対策

対象 解析結果 意味・対策
クラスタキー インデクス中の格納キー数に比べて行数が多いです。 キーの重複率が高くなっているので,インデクスを使用した検索性能に影響があります。
インデクス定義の列構成を見直してください。
重複キー構造※1で格納されているキーがあります。 重複度の高いキーがある(又は過去にあった)ので,インデクスを使用した検索性能に影響があります。
インデクス定義の列構成を見直してください(過去にあった場合は,pdrorgでインデクスを再編成すると,重複キー構造はなくなります)。※2
格納順序不正率が高いです。 キーの格納順序が乱れているため,検索性能に影響があります。
pdrorgでインデクスを再編成してください。なお,データページの格納順序も乱れている場合は,表を再編成するとインデクスも再編成されます。
クラスタリングデータページ 格納順序不正率が高いです。 データページの格納順序が乱れているため,クラスタキー順アクセス性能に影響があります。
pdrorgで表を再編成してください。
格納位置変更回数>表単位の状態解析結果の使用セグメント数,又は格納位置変更回数>ページ数−1となっています。

注※1
キー値の重複数が201以上になったとき,インデクスページ中の該当するキーの管理情報を,複数ページに格納する場合の構造をいいます。一度重複キー構造になると,重複数が201未満になっても情報管理ページは削除されません。

注※2
インデクス構成列中のデータの重複度の高い列を除いて,クラスタ付きの表を再定義してください。