スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 8 コマンドリファレンス(Windows(R)用)

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5.1.7 エンディアンが異なるプラットフォーム間のデータ移行

既存のHiRDBシステムを別のHiRDBシステムに移行する場合,既存システムのデータを別システムに移行する必要があります。データ移行時,移行元システムと移行先システムでエンディアンが異なる場合,pdloadが入力データファイルのエンディアンを変換して移行先システムにデータロードできます。このとき,入力データファイルには,pdrorgを使用してバイナリ形式でアンロードしたファイル(pdrorg出力バイナリ形式ファイル)を指定します。エンディアンが異なるプラットフォーム間のデータ移行の概要を次の図に示します。

図5-5 エンディアンが異なるプラットフォーム間のデータ移行の概要

[図データ]

[説明]
移行元システムでpdrorgを使用してデータをアンロードします。アンロードデータファイルを移行先システムに転送し,pdloadでエンディアンを変換してデータロードします。

pdrorg出力バイナリ形式ファイルについては,「5.5.6 pdrorg出力バイナリ形式ファイル」を参照してください。

<この項の構成>
(1) エンディアン変換の有無

(1) エンディアン変換の有無

入力データの制御情報中の数値データと数値型データをエンディアン変換します。FIX表と非FIX表の入力データの変換有無をそれぞれ表5-3及び表5-4に示します。

表5-3 エンディアン変換の有無(FIX表)

データ型 エンディアン変換の有無
INTEGER
SMALLINT
DECIMAL ×
FLOAT※1
SMALLFLT※1
CHAR ×※2
NCHAR ×※2
MCHAR ×※2
DATE ×
TIME ×
TIMESTAMP ×
INTERVAL YEAR TO DAY ×
INTERVAL HOUR TO SECOND ×

(凡例)
○:エンディアン変換します。
×:エンディアン変換しません。

注※1
浮動小数点数はハードウェア表現によって精度が異なり,プラットフォーム間移行によってけた落ちが発生するおそれがありますが,これに関しては保証しません。

注※2
データ中に数値が入っていても,データ中のエンディアン変換はしません。

表5-4 エンディアン変換の有無(非FIX表)

箇所 データ型 エンディアン変換の有無
基本行データの長さ及びオフセット部
既定義型の列データ値 INTEGER
SMALLINT
DECIMAL ×
FLOAT※1
SMALLFLT※1
CHAR ×※2
VARCHAR ※2
NCHAR ×※2
NVARCHAR ※2
MCHAR ×※2
MVARCHAR ※2
DATE ×
TIME ×
TIMESTAMP ×
INTERVAL YEAR TO DAY ×
INTERVAL HOUR TO SECOND ×
BINARY ※2
BLOB ※2
コンストラクタ関数の引数のデータ値 INTEGER
SMALLINT
FLOAT※1
SMALLFLT※1
CHAR ×※2
VARCHAR ※2
NCHAR ×※2
NVARCHAR ※2
MCHAR ×※2
MVARCHAR ※2
BINARY ※2
BLOB ※2
繰返し列の要素数
繰返し列のナル値フラグ ×
繰返し要素値 ※3
BINARY引数のデータ値 ×
BINARY列のデータ値 ×
BLOB引数のデータ値 ×※2
BLOB列のデータ値 ×※2

(凡例)
○:エンディアン変換します。
△:実データ長部分だけをエンディアン変換します。
×:エンディアン変換しません。
−:該当しません。

注※1
浮動小数点数はハードウェア表現によって精度が異なり,プラットフォーム間移行によってけた落ちが発生するおそれがありますが,これに関しては保証しません。

注※2
データ中に数値が入っていても,データ中のエンディアン変換はしません。

注※3
繰返し列の要素値は既定義型の列データ値で該当するデータ型を参照してください。