スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 8 コマンドリファレンス(Windows(R)用)

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pdntenvHiRDBの動作環境の設定

機能

HiRDBの動作環境を表示,又は設定します。

実行者

HiRDB管理者が実行できます。

形式

 
 pdntenv 〔{-hc{on|off}|-pn サービスポート名称|-a|-os|-sc{auto|manual}
 
       |-c 文字コード種別|-ro {on|off}|-shmfile {regular|page}
 
       |-k {none|force}|-sr リソース名 指定値 〔リソース名 指定値〕…}
 
       |-sw サービス開始遅延時間〕
 

オプション

DATアクセス時にハードウェア圧縮をするかどうかを指定します。

on:ハードウェア圧縮をします。

off:ハードウェア圧縮をしません。

DAT装置が接続しているサーバマシンの指定が有効になります。

この指定はDATドライブがハードウェア圧縮をサポートしている場合に限り有効です。

同一DATに対する書き込み時と読み出し時の設定は統一してください。

リモート系コマンドのサービスポート名称を指定します。サービスポート名称は,プリフィクスがpdrshsrvに識別子(空白を含まない半角英数字4文字以内)を付けた形式で指定します。

(例)pdrshsrvUNT1

%windir%\system32\drivers\etc\SERVICESファイルに指定したサービスポート名称とポート番号を指定してください。

次回のサービス開始から指定値が有効になります。

HiRDBが複数インストールされている場合(マルチHiRDBの場合),すべてのHiRDBの情報を表示します。

共用メモリのページ固定化に対応したOSかどうかを表示します。ページ固定に対応しているWindowsの場合,WindowsのLarge Pageでのページサイズも表示します。

HiRDB/シングルサーバをpdstopコマンドで終了する場合,同時にWindowsのサービスも停止するかどうかを指定します。

auto:
HiRDBを終了する場合に,同時にWindowsのサービスも停止するときに指定します。この場合,次回HiRDBを開始する前に,Windowsのサービスを開始する必要があります。

manual:
HiRDBを終了する場合に,Windowsのサービスを停止しないときに指定します。この場合,次回HiRDBを開始するときは,Windowsのサービスを開始する必要がありません。manualを指定した場合,Windowsのサービス制御マネージャを占有する時間を短縮できます。

ユニットごとにリソース数及びリソース容量を設定する場合に指定します。なお,リソースの指定方法には,システム環境変数に設定する方法もあります。設定方法の選択基準については,マニュアル「HiRDB Version 8 システム導入・設計ガイド」の「リソース数に関連する環境変数の見積もり」を参照してください。

リソース名:
設定するリソース名を指定します。リソース名に指定できる値を次に示します。
  • msgmni(メッセージキュー識別子数)
  • msgtql(メッセージキューテーブル数)
  • semmax(セマフォ識別子数)
  • shmmax(共用メモリセグメント数)
同一リソース名を重複して指定した場合,及びここに示したリソース名以外のものを指定した場合はエラーとなります。

指定値:
リソース数,又はリソース容量を指定します。指定値の見積もりについては,マニュアル「HiRDB Version 8 システム導入・設計ガイド」の「リソース数に関連する環境変数の見積もり」を参照してください。

HiRDBサービスの起動開始を遅延させる場合に指定します。

サービス開始遅延時間:
HiRDBサービスの起動開始を遅延させる秒数を指定します。秒数は0〜900の間で指定してください。次回のHiRDBサービス起動開始から,指定した時間HiRDBサービスの起動開始が遅延されます。HiRDBサービスの起動開始を遅延しない場合は,サービス開始遅延時間に0を指定してください。本オプションを設定していない場合,サービス開始遅延時間を0秒と仮定します。

<規則>
  1. このオプションを省略した場合,バージョン06-00より前のHiRDBのときはauto,バージョン06-00以降のHiRDBのときはmanualが仮定されます。また,HiRDBを上書きインストールした場合,このオプションの指定値が引き継がれます。
  2. このオプションの指定値は,次回のサービス開始から有効となります。
  3. HiRDB/パラレルサーバの場合はこのオプションを指定できません。
  4. pdchgconfコマンド,又はpdprgrenewコマンドを使用する場合は,必ずmanualを指定してください。autoを指定した環境でpdchgconfコマンド,又はpdprgrenewコマンドを実行するとエラーとなり,HiRDBが停止することがあります。

HiRDBで使用する各国文字データの文字コード種別を指定します。

sjis:シフトJIS漢字コード

lang-c:単一バイト文字コード

chinese:EUC中国語漢字コード

chinese-gb18030:中国語漢字コード(GB18030)

utf-8:Unicode(UTF-8)
ISO/IEC 10646の規格では,1文字当たり1〜4バイトの範囲に文字が割り当てられ,5,6バイトの範囲は将来の規格のために予約されています。HiRDBでは1文字当たり1〜6バイトの範囲まで使用できますが,文字が割り当てられていない5,6バイトの範囲を使用する場合,将来発生するおそれのある問題については保証できません。

なお,HiRDB Text Search Plug-inがバージョン02-02以前の場合,utf-8は指定できません。

文字コード種別を変更した場合は,データベースを初期化し直す必要があります。

リモート系コマンドを使用するかどうかを指定します。このオプションはHiRDB/シングルサーバの場合に有効となります。

on:
リモート系コマンドを使用する場合に指定します。次に示す場合にリモート系コマンドを使用します。
  • HiRDB/シングルサーバでIPアドレスを引き継がない系切り替え機能を使用する場合
  • 簡易セットアップツールを使用して,別マシンのHiRDB/シングルサーバの環境を構築する場合
なお,onを指定する場合は,同時に-pnオプションも指定してください。

off:
リモート系コマンドを使用しません。

このオプションの指定値は,次回のサービス開始から有効となります。また,HiRDB/パラレルサーバの場合はこのオプションを指定できません。

HiRDBで使用する共用メモリの割り当て先を指定します。省略した場合,前回の割り当て先のままとなります。

regular:
共用メモリをHiRDB運用ディレクトリ下のファイルに割り当てます。

page:
共用メモリをページングファイル(仮想メモリ)に割り当てます。

共用メモリの割り当て先を変更する手順を次に示します。

<割り当て先変更手順>
共用メモリの割り当て先を変更する手順を次に示します。
  1. HiRDBを正常終了し,HiRDBのサービスを停止します。
  2. pdntenvコマンドの-shmfileオペランドに,共用メモリの割り当て先を指定して実行します。
  3. ページングファイル容量(仮想メモリ容量)を拡張し,Windowsをリブートします。
  4. HiRDB,及びHiRDBのサービスを再開始します。
注※
ページングファイル容量を見積もった結果,十分なサイズがある場合は,この手順は必要ありません。

<規則>
  1. regularを指定した場合,HiRDB運用ディレクトリがあるドライブの容量に,HiRDBで使用する共用メモリ量を加算する必要があります。
  2. pageを指定した場合,ページングファイル(仮想メモリ)の最大使用量に,HiRDBで使用する共用メモリ量を加算する必要があります。このとき,ページングファイルの共用メモリ分は固定的に使用されるため,注意してください。
注※
HiRDBで使用する共用メモリ量については,マニュアル「HiRDB Version 8 システム導入・設計ガイド」のメモリ所要量の計算式を参照してください。

OSシャットダウン時のHiRDBの終了方法を指定します。

none:
OSシャットダウン時にHiRDBを終了しません。

force:
OSシャットダウン時にHiRDBを明示的に強制終了します。

HiRDBのサービスの停止処理中に,OSのシャットダウンが発生した場合,指定値がforceであってもHiRDBはOSによる強制終了(ユニットダウン)で停止します。

OSシャットダウン時のHiRDBの終了方法については,マニュアル「HiRDB Version 8 システム運用ガイド」を参照してください。

現在の設定内容を表示します。

規則

  1. pdntenvコマンドは,オプションごとに実行条件が異なります。実行条件を次に示します。
    オプション 実行条件
    -hc,-pn,-sc,-ro HiRDBの状態に関係なく,実行できます。次回のサービス開始から指定値が有効になります。
    -a HiRDBの状態に関係なく,実行できます。サーバマシン内の最新バージョンのHiRDBで実行してください。
    -os,オプション指定なし HiRDBの状態に関係なく,実行できます。
    -c HiRDB,又はHiRDBのサービスが停止しているときだけ実行できます。
    -shmfile HiRDBのサービスが停止しているときだけ実行できます。
    -k HiRDBのサービスの状態が,「停止中又は開始中」以外のときに実行できます。
  2. pdntenvコマンドは,各サーバマシンで実行してください。

注意事項

  1. pdntenvコマンドのリターンコードは,0の場合は正常終了,8の場合は異常終了となります。

出力形式

●オプションなしの場合
 
 ***** HiRDB setup information *****
 Program Name        = HiRDB/SingleServer
 Version             = 07-03
 Character Code      = sjis
 Dat Hard Compress   = on
 Setup ID            = ----
 Rsh Port Name       = pdrshsrv
 Path Name           = C:\win32app\hitachi\hirdb_s
 Service Complete    = manual
 Rsh Online          = on
 ShmFile             = regular
 Shutdown mode       = none
 Install Guid        =
 

[説明]

Program Name:HiRDBのプログラム名

Version:HiRDBのバージョン

Character Code:HiRDBの文字コード種別
sjis:シフトJIS漢字コード
lang-c:単一バイト文字コード
chinese:EUC中国語漢字コード
chinese-gb18030:中国語漢字コード(GB18030)
utf-8:Unicode(UTF-8)

Dat Hard Compress:DATアクセス時のハードウェア圧縮の指定
on:圧縮
off:非圧縮

Setup ID:セットアップ識別子(標準インストール時は----を表示)

Rsh Port Name:リモート系コマンドのサービスポート名称

Path Name:HiRDBのインストールディレクトリ

Service Complete:HiRDBのサービス開始完了時期
auto:KFPS01001-Iメッセージ出力後,HiRDBのサービスが開始完了となります。
manual:pdstart実行待ち時点でHiRDBのサービスが開始完了となります。
空白:該当しません。

Rsh Online:リモート系コマンドの指定
on:リモート系コマンドを使用します。
off:リモート系コマンドを使用しません。
空白:該当しません。

Shmfile:HiRDBで使用する共用メモリの割り当て先
regular:HiRDB運用ディレクトリ下のファイルに割り当てます。
page:ページングファイルに割り当てます。
空白:該当しません。

Shutdown mode:OSシャットダウン時のHiRDBの終了方法
none:OSシャットダウン時にHiRDBを終了しません。
force:OSシャットダウン時にHiRDBを明示的に強制終了します。
空白:該当しません。

Install Guid:インストール時にインストーラが生成するGUID(グローバル固有ID)
空白:該当しません。

 

●-aオプションを指定した場合(マルチHiRDBの場合)
 
***** HiRDB setup information *****
Program Name        = HiRDB/SingleServer
Version             = 06-02-/D
Character Code      = sjis
Dat Hard Compress   = on
Setup ID            = UNT1
Rsh Port Name       = pdrshsrvUNT1
Path Name           = C:\win32app\hitach\hirdb_sUNT1
Service Complete    = manual
Rsh Online          = on
ShmFile             = 
Shutdown mode       =
Install Guid        =
***** HiRDB setup information *****
Program Name        = HiRDB/ParallelServer
Version             = 07-03
Character Code      = sjis
Dat Hard Compress   = on
Setup ID            = UNT2
Rsh Port Name       = pdrshsrvUNT2
Path Name           = C:\win32app\hitach\hirdb_pUNT2
Service Complete    = manual
Rsh Online          = on
ShmFile             = regular
Shutdown mode       = none
Install Guid        =
 

[説明]
オプションなしの場合を参照してください。

 

●-osオプションを指定した場合
 
 *** Operating system information ***
 Fixed Shared Memory :supported
 Large Page Size     :8192
 

[説明]

Fixed Shared Memory:共用メモリのページ固定対応情報
supported:共用メモリのページ固定に対応しているWindowsです。
unsupport:共用メモリのページ固定に対応していないWindowsです。

Large Page Size:WindowsのLarge Pageでのページサイズ(10進数20けた以内)(単位:バイト)
共用メモリのページ固定に対応していないWindowsの場合は----を表示します。