スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 8 システム定義(Windows(R)用)

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8.2.15 サーバ用ステータスファイルに関するオペランド

51) pd_sts_file_name_1 = "論理ファイル名","A系ステータスファイル名","B系ステータスファイル名"
   :
pd_sts_file_name_7 = "論理ファイル名","A系ステータスファイル名","B系ステータスファイル名"
サーバ用ステータスファイルを定義します。pd_sts_file_name_2〜7オペランドは省略できますが,pd_sts_file_name_1オペランドは省略できません。
"論理ファイル名":〜<識別子>((1〜8文字))
サーバ用ステータスファイルの論理ファイル名を指定します。ステータスファイルを操作するコマンドを実行するときに,ここで定義した論理ファイル名を指定します。
"A系ステータスファイル名":〜<パス名>((167文字以内))
A系のステータスファイル名を絶対パス名で指定します。
"B系ステータスファイル名":〜<パス名>((167文字以内))
B系のステータスファイル名を絶対パス名で指定します。
《指定値の目安》
  • A系及びB系のステータスファイル名には,pdstsinitコマンドで作成したステータスファイルを指定してください。pdstsinitコマンドで作成していないステータスファイルを指定すると,そのステータスファイルは実体のないステータスファイルとなります。
  • ステータスファイルに障害が発生すると,HiRDBはステータスファイルをスワップします。スワップ先となる予備ファイルがないと,HiRDB(HiRDB/パラレルサーバの場合はユニット)が異常終了します。したがって,システムファイルを多く定義するほど,システムの信頼性が向上します。ただし,その分のディスク容量が必要となります。
  • A系とB系には同じレコード長,及び同じ容量のステータスファイルを指定してください。
《オペランドの規則》
  • このオペランドは7個まで指定できます。
  • ステータスファイルは,A系とB系に二重化されています。両方必ず指定してください。
  • A系及びB系ステータスファイル名の絶対パス名に環境変数を使用できません。
  • 論理ファイル名,A系ステータスファイル名,及びB系ステータスファイル名には同じ名称を重複して指定できません。
  • HiRDBファイルシステム領域名は大文字と小文字の区別をしませんが,HiRDBファイル名は大文字と小文字の区別をします。C:\hirdb\sysfile\sts01の場合,C:\hirdb\sysfileについては大文字と小文字の区別をしません。sts01については大文字と小文字の区別をします。
《留意事項》
  • HiRDBを正常開始する場合は現用ファイル(終了時点での現用ファイル)を引き継ぎます。ただし,全ステータスファイルを初期化した場合など,引き継ぐ現用ファイルがないときはpd_sts_file_name_1〜7の中で最初に指定したステータスファイルが現用ファイルになります。残りのファイルのうちオープンできたファイルが予備ファイルになり,オープンできないファイルは予約ファイルになります。
  • HiRDBを再開始する場合は現用ファイル(終了時点での現用ファイル)を引き継ぎます。
●実体のないステータスファイルの使い方
実体のないステータスファイルを指定すると,HiRDBの稼働中にステータスファイルを新規追加できます。例えば,ステータスファイルの障害などで予備ファイルが少なくなったときに,実体のないステータスファイルを予備ファイルにします。実体のないステータスファイルを予備ファイルにする手順を次に示します。
〈手順〉
  1. pdstsinitコマンドで,システムファイル用のHiRDBファイルシステム領域にステータスファイルを作成します。
  2. pdstsopenコマンドで,ステータスファイルをオープンします。
この操作はHiRDB稼働中に実行できます。HiRDBを一度停止する必要はありません。
  • メリット及びデメリット
    実体のないステータスファイルを定義すると,HiRDBファイルシステム領域の占有量は小さくなります。しかし,実体のないステータスファイルを予備ファイルとして追加するときに,システムファイル用のHiRDBファイルシステム領域に十分な空き(ファイルを追加するだけの空き領域)がないと追加できないため,システムの信頼性は低くなります。
    実体のないステータスファイルを定義しないと,HiRDBファイルシステム領域の占有量は大きくなるが,ファイル障害によるスワップ先が保証されるため,信頼性は高くなります。
  • 注意事項
    実体のないステータスファイルを定義した場合,HiRDBはHiRDBの開始時にステータスファイルに異常があると認識します。このため,pd_sts_initial_errorオペランドにstop(省略値)を指定していると,HiRDBを開始できないので注意してください。実体のないステータスファイルを定義する場合は,pd_sts_initial_errorオペランドにcontinue又はexcontinueを指定してください。また,HiRDBを開始する前に現用ファイルをpd_sts_last_active_fileオペランドに指定する必要があります。