スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 8 システム定義(Windows(R)用)

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2.2.28 HiRDBファイルシステム領域に関するオペランド

145) pd_large_file_use = Y | N
2048メガバイト以上のHiRDBファイルシステム領域を使用するかどうかを指定します。
Y:
2048メガバイト以上のHiRDBファイルシステム領域を使用する場合に指定します。Yを指定すると,HiRDBファイルシステム領域長の上限が1048575メガバイトになります。システムログファイルの自動拡張機能を使用する場合は,Yを指定してください。
N:
2048メガバイト以上のHiRDBファイルシステム領域を使用しない場合に指定します。
《注意事項》
  • このオペランドにNを指定してラージファイルにHiRDBファイルシステム領域を作成すると,HiRDBファイルシステム領域に格納したHiRDBファイルがオープンできません。
  • このオペランドの指定値をYからNに変更する場合は注意が必要です。YからNに変更すると,2048メガバイト以上のHiRDBファイルシステム領域内のRDエリア,及びシステムファイルは障害閉塞状態になります。RDエリアが障害閉塞状態になった場合は,次に示す手順でRDエリアの障害閉塞を解除してください。
手順
  1. pdstopコマンドでHiRDBを正常終了します。
  2. pd_large_file_useオペランドの指定値をYに戻します。
  3. pdstartコマンドでHiRDBを正常開始します。
  4. pdrorgコマンドで,2048メガバイト以上のHiRDBファイルシステム領域内のRDエリアのデータをアンロードします。
  5. pdstopコマンドでHiRDBを正常終了します。
  6. pd_large_file_useオペランドの指定値をNに変更します。
  7. pdstartコマンドでHiRDBを正常開始します。
  8. pdmodコマンドで,2048メガバイト以上のHiRDBファイルシステム領域内のRDエリアを再初期化します。このとき,2048メガバイト未満のHiRDBファイルシステム領域をRDエリアに割り当てます。
  9. pdrorgコマンドで,4でアンロードしたデータをリロードします。
    また,システムファイルが障害閉塞状態になった場合は,出力メッセージに従って,対処してください。
《ほかのオペランドとの関連》
pd_sysdef_default_optionオペランドにv6compatible又はv7compatibleを指定している場合は,このオペランドの省略値はNになります。

 

146) pd_ntfs_cache_disable = Y | N
HiRDBファイルシステム領域へのアクセス時にキャッシュ未使用アクセスを使用するかどうかを指定します。このオペランドの指定はFATなどのNTFS以外のファイルシステムでも有効になります。
Y:
キャッシュ未使用アクセスを使用します。この場合,Windowsのキャッシュを使用しないため,Windowsのキャッシュ速度の影響を受けません。このため,HiRDBの性能が安定します。また,Windowsのキャッシュ使用量が減るため,Windowsのリソース消費量が減少します。
なお,Yを指定する場合は,グローバルバッファのチューニングをしてください。チューニングをしないと性能が低下します。
N:
キャッシュ未使用アクセスを使用しません。この場合,Windowsのキャッシュを使用します。
《指定値の目安》
次に示す場合はこのオペランドにYを指定してください。
  • KFPO00107-E又はKFPS00700-Eメッセージが出力される場合
  • DLLの初期化エラーが発生する場合
  • 1サーバマシンで同時にオープンするファイルの総容量が100GBを超える場合
    注※ 次に示すファイルの総容量を目安にしてください。
      ・RDエリア用のHiRDBファイルシステム領域
      ・システムファイル用のHiRDBファイルシステム領域
      ・オープンしているそのほかのHiRDBファイルシステム領域
      ・オープンしているユーザ指定ファイル
      ・別のプログロムによってオープンしているファイル
《注意事項》
HiRDBファイルシステム領域の使用目的によってはキャッシュ未使用アクセスを使用できません。キャッシュ未使用アクセスの適用範囲を次に示します。
HiRDBファイルシステム領域の使用目的 適用可否
RDエリア用のHiRDBファイルシステム領域(DB)
共用RDエリア用のHiRDBファイルシステム領域(SDB) ×※1
システムファイル用のHiRDBファイルシステム領域(SYS)
ユティリティ用の,Windowsのキャッシュを使用しないHiRDBファイルシステム領域(NUTL) ※2
作業表用ファイル用又はリスト用RDエリア用のHiRDBファイルシステム領域(WORK) ×
ユティリティ用のHiRDBファイルシステム領域(UTL) ×
使用目的なしのHiRDBファイルシステム領域(SVR) ×
(凡例)
○:キャッシュ未使用アクセスを使用できます。
×:キャッシュ未使用アクセスを使用できません。
注※1
Windowsのファイルシステム上に作成できません。ダイレクトディスクアクセス専用です。
注※2
pd_ntfs_cache_disableオペランドの指定値に関係なく,キャッシュ未使用アクセスを使用します。
《ほかのオペランドとの関連》
pd_sysdef_default_optionオペランドにv6compatible又はv7compatibleを指定している場合,このオペランドの省略値はNになります。